2012年12月27日木曜日

ネットプリント折本歌集「ピヌピヌ」

こんばんは

毎日寒い日が続きますね。今年の北の地方は、例年になく雪深い12月だそうで、えらいこっちゃ。私も北国にいたのでわかりますが、灯油代が大変です(☆_☆;

さて、そんな北の国から「ピヌピヌ」という小さな短歌集が発行された、というわけでさっそくゲットしてきました。



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zine部ではおなじみの1paperzineスタイルでつくられた8ページの歌集です。北海道在住の3人の女性が共同で作っておられます。

配布形式が、これまたzine部でもおなじみのセブンイレブンのネットプリントを使っておられるので、私もセブンイレブンで印刷してきました(^^

歌集についての説明は村上きわみさんのブログにあります。

http://blog.goo.ne.jp/imawik/e/b55c1b6d7d43d2363d2b2b47b3c5f3f9


印刷されて出てくるのは、1枚の紙で、1peperzineを作るための切り込み線が印刷されています。

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レイアウトや、配置の作りこみがすごく丁寧ですばらしい!!

3人で見開き2ページずつ担当されている形式も、まさに1paperzineスタイルにうってつけです(^^

僕も1paperzineの編集の際には、表紙と裏に2ページ、そして3項目×見開き2ページを意識して作ることがよくあります。

適度なボリューム感と「まとまり」が生まれるので、この形式は使いやすいです。

短歌のほうは、タイトル+短歌5首を見開きに配置してあり、これもフォントのサイズといい、体裁のバランスいい、絶妙だと思います。

文字がちっちゃい!とかそういう感じがぜんぜんしなくて、余白とのバランスも最適ですね!

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文章系の1paperzineを作る際には、とても参考になると思います。

セブンイレブンのネットプリントは12月31日までですので、ご興味のある方は急いでね!60円なり。

2012年12月21日金曜日

ブラウザで編集する「1paperzine」製作ツール 8P折り本

 みなさまお久しぶりです。

 2013年も、もうすぐ!ということでzine部では新年そうそう1paperzine交換月間がまた始まるようですが、とにかく簡単にまず「1paperzine」を作ってみたい、というあなたのために、超面白いサイトを紹介しておきます。

 zine部のためにあるんじゃないか?というようなこのツールその名は

「8P 折本メーカー」

8ページの折って作る本、つまり1paperzineのことですな(^^


8P Orihon Maker
http://8p.dip.jp/


使い方はGigazineさんでピックアップされていたので、そちらを参照してください。

http://gigazine.net/news/20121016-8p-orihon-maker/


なんと表紙画像だけでなく、各頁に画像を配置することもできるので、簡単な1paperzineだと、さくっと作れてしまいます。すごい!


もちろん、細かな作りこみをしたい場合は、画像処理ソフトも必須ですが、ちょっと便利なソフトかも。



さて、別件ですが、紙好きなあなたのためにこんなサイトも。

A4折形

http://www.a4orikata.jp/ja/works/

A4プリンタで印刷するだけで、かなりオサレなポチ袋やブックカバーなどを作れるサイトです。和のテイストなので、かっこいいし、落ち着きます。

こちらもぜひご活用くださいませ。

2012年11月28日水曜日

電子書籍の近未来 ~来るのか、電子書籍時代?!~

お久しぶりです。こんばんは。

ブログをなかなか更新できていなかったのですが、短歌Zine「うたつかい」にも毎回参加していますし、Zine部でも先日は「1周年お誕生日会」へ参加してきました。



お誕生日会のレポ
http://zineclubnote.blog.fc2.com/blog-entry-89.html


うたつかいさんのほうは、角川「短歌」でも取り上げられたらしいので、こちらも1周年で盛り上がっています(^^

「短歌」(角川学芸出版)
http://www.kadokawagakugei.com/zasshi/tanka/


どんな活動でも1年しっかり取り組めば、確実に成果が出てくるって感じがして、嬉しい限りですね。



「松尾バイト」な活動は、忙しい中ですが、時間をみつけてぼちぼちやってます。

バタバタしていた理由は、本業の仕事のほうが、ちょうどシーズンだったので毎日遅くまで働いていたのと、別名での活動のほうで、プチ作家デビューすることになり、そちらの編集の方との打ち合わせなどいろいろやっていたからです(^^;

このあたりの経緯は、Zine部「お誕生日会」へ来ていて下さった方、またUSTで見ておられた方には伝わっているかも。



さて、「紙にこだわる」Zine作り関連で言えば、おおきなニュースが。ZINE専門店として有名な「Books DANTALION」さんの実店舗が、この11月25日で閉店なさったということで、我らZine部員にとっても、物理的にも心理的にも大きな拠り所だったのでちょっと残念。


そんな折、僕のほうは「電子書籍」でのデビューというわけで、運命というのは不思議なものだなあ、と感慨深くしみじみしています。


さて、昨年今年あたりから「電子書籍元年!」なんて騒がれていて、出版関係印刷関係の仕事の人は、これまたバタバタしている感じですが、「電子書籍って、実際どうなん?」というあたりを突いた、なかなかいい感じの記事があったので、推薦しておきます。


なぜ日本は「電子書籍の墓場」なのか(上・下) 東洋経済オンライン

http://toyokeizai.net/articles/-/11807

http://toyokeizai.net/articles/-/11894


特に、日本の電子書籍業界が抱える課題なんかがシビアに書かれていて、「ただ単に『これからは電子だぜ~』」なんて煽っている一部メディアとは論調が違っていて面白いです。

Zine好きの人も、一読あれ。



さて、告知です。Zine部のミーティングノートにも書いていますが、Zine部員のための情報誌「ZINER」の創刊準備号を作りました。

Zine部の1年間の歩みをまとめた記事や、僕のプチ作家デビューについての記事、ビジネスにおけるフリーペーパーやZine的要素についての記事など、盛りだくさんです。


Zine部という名がつくところに絡んでいる人であれば、どなたにでも差し上げていますので、送付先を明記の上、僕のアドレス

Notebookers内Zine部の方、芸大zine部の方、大歓迎!

byte_matsuo☆yahoo.co.jp

(☆を@に変えてください)

にご連絡ください。

2012年9月22日土曜日

本の闇鍋 が面白そうな件

こんばんは ちょっと面白いニュースがあったので紹介したいと思います。



「本の闇鍋」という企画を紀伊国屋新宿店で実施なさったそうなのですが、その内容がとっても面白い!

本にかかわるすべての人が、「ああ、なるほど」と参考になるニュースではないでしょうか。


 
作品名も作者もわからない「本の闇鍋」 - 驚異的な売り上げ-
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1209/21/news117.html




詳しいことはリンク先の記事をみてくださいね。



簡単に言えば、「本の最初の部分だけをパッケージにして、中身をわからなくして売ってみよう」というものです。

小説や文章の「最初の一文」というのは、書き手にとっても大事なもので、もちろん読み手にとっても全体の印象を決定付けるような力を持っています。

人間の出会いにたとえれば第一印象、ファーストインプレッションに相当するのがこの「書き出し」なんですが、「書き出し」だけの提案で「売れる」、そして「みんな買ってみようと思う」というところがすごいなあ!と純粋に感動。

本を読んでもらう、という観点でいえば、この試みはいろんな示唆に富んでいて、大事なポイントだなあ、と思います。



たとえば、「ジャケ買い」なんてことばがありますが、小説や漫画の表紙の絵の印象で、売れ行きが大きく変わるようなこともあります。このことは、逆の見方をすれば

 「そもそも本なんてものは、その内容は端から端まで読まないと是か非かはわからないものだ」

という大前提があって、それでも、「表紙」とか「あらすじ」とか「帯のキャッチフレーズ」などだけで、「買わせる・買ってもらう」部分って大きいと思うわけです。


おもしろそうでしょ?本の闇鍋。



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zineについても、こういう視点って大事だと思うわけです。市販の書籍に比べて、手作り・素人作のzineはどこまで内容的に充実させられるか、根本的な部分で既に負けているわけです。また、たいていの人は、そこまでして素人が作る本に「読む価値」を見出してはくれないだろうと思うんですが・・・(^^;

とすると、「あ、なんかzineって面白そう」ってパッと見で感じてもらうことって大事な気がするのです。

「これって何?」という感覚を表紙だけで伝えることって、zineだからこそ自由だし、より重要なのではないでしょうか。


これまた別の見方をしたら、「書き出しの一文」や「キャッチフレーズ」だけで、読者の心をぐっとつかめるのだとしたら、これは一般書籍も、zineも

同じ土俵で戦えそうな気がする

と思いませんか?



なんか、このへんでめっちゃワクワクしてくるのは、僕だけかなあ!(笑)

2012年9月19日水曜日

zine部がらみでいろいろ

こんばんは

毎度まったりむったりな更新ですが、今しばらくはこのペースでお楽しみください(苦笑)

というわけで松尾バイトの近況報告です。


①zinepicnic香川に出品してます。

zine部員のモリモトさんがとても頑張って準備をすすめてくださっている「香川zinepicnic」に、2点僕の作品が出ています。



http://42101.main.jp/ZP.html

残念ながら僕自身は行けないのですが、zine部が出している「お試しパック」(小さいzineが詰まっているパック)の中に僕の「はじめまして」zineが混じっているのと、他に「ヒーローは眠れない」のzine文庫を1冊出品していますので、お近くの方は、ぜひ覗いてみてください。

②WLZ3に参加中。

zine部から近く出版される「We love zine」の3号に原稿を寄せています。現在編集長どのが鋭意編集中とのことですので、僕も期待しながら完成を待っています。

いろいろな動きはzine部のページで。
http://zineclub.web.fc2.com/top.html



③「うたつかい」10月号お楽しみに!ちょっと変わった短歌を載せています。


さて、こんどは短歌zine「うたつかい」のほうですが、事前告知!次号10月号には、僕もはじめての試みである「ミステリー仕立て」の短歌を送っています。
読者のみなさまにも「参加してもらう」感じで詠んでいますので、ぜひご期待ください。

月はじめには10月号が出ると思うので、おたのしみに!!

2012年9月16日日曜日

ダイソー版モレスキン こと ダイスキン を買ってきた!

ブログのほうはあいかわらず遅筆な松尾バイトです。こんにちは。



まるで活動していないみたいですが、本業のほうやらなんやらが忙しくて、手が回っていません。ごめんなさい。



参加しているzine部のほうは、部長をはじめ多くの方がいろいろがんばっておられるので、私は後方支援に徹しています(笑)



今月の23日に実施される「香川zinepicnic」には、zineのみで参加しますので、見かけた方はよろしくお願いします


「zinepicnic香川」
http://42101.main.jp/ZP.html


ワタクシ松尾バイトは「zine部の1paperzine詰め合わせ」のほうにzineを出品しているのと、もうひとつzineのみで参加しています。

香川でのzinepicnicが成功することを心よりお祈りしています(^^




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さて、今日は買い物にいったついでに「ダイスキン」を見つけたのでゲットしてきました。

もう文具好きには既にウワサになっているヤツですので、いまさら感もありますが、やっぱり売り切れになっていたり、ちまちま入荷したりして、「いつ出会えるかわからない」ので、見つけたときに買っておかないとね(笑)



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ダイスキン、というのは正式名称ではありませんが、ネットの世界や文具ファンの間では「ダイスキン」で十分通用します。

簡単に言えば、「ダイソーで売っているモレスキンみたいなやつ」ということ。「モレスキンもどき」です(笑)



このダイスキンについては、いろんな評価があるのですが、やっぱり本家が正規価格1800円くらいするのに対して、

105円


ですから、質がどうとかブランド力がどうとか、そんなの全部吹っ飛んでしまうくらいだと思うのですがいかがでしょうか。



そもそも、本家モレスキンの品質が高いわけではなく、そりゃ日本製コクヨのノートのほうが、絶対ぶっちゃけ高品質なんです。それでも舶来の「あの歴史的名作モレスキン」という物語がくっついているので、高くても売れているだけなわけで、コストパフォーマンスよりロマンの世界だと言えるでしょうね。

逆に、ダイスキンは、ロマンのかけらもない「ダイソー」が出しているコストパフォーマンス最高レベルの逸品です(笑)

おまけに、入荷しだい売り切れるので、逆にプレミアものだというところが「新たなる伝説」かも!!

毎回「ダイスキンいよいよ製造中止?」とか「ダイスキン再入荷!」とか話題に事欠かないところも、イケてます(^^;;


あ、ちなみにモレスキンの熱烈なファンがたくさんおられると思うので、大事なことを叫んでおきます。


モレスキンはメイドインチャイナですよ~!でもダイスキンはメイドインチャイナですよ~!



ちゃんちゃん!

2012年7月17日火曜日

zineが回りはじめる時


こんばんは。おひさしぶりです。zineがらみではちょっとお休みを頂いておりまして、他の仕事やらなんやらでそこそこ忙しかった松尾です。

このブログの更新も、しばらく止まっていましたが、zine部さんの「We love zine!2」の原稿もちゃんと提出(^^

先日より、「We love zine!2」の頒布も開始されています。ご興味のある方は、ぜひご一報くださいませ。

さて、全然個人的なことなんですが、以前に僕が作ったとあるzineについて、「こちらで制作・配布したいので複製品を作ってもいいですか?」というありがたいお話が入ってきました(^^

もちろんzineというのは、「個人が手作りで思い入れを持って作るもの」というイメージがあると思うので、松尾バイト制作zineの「ライセンス生産」というのは好き嫌いが分かれると思いますが(笑)

えーっと、実は僕の場合、僕自身が製造していない「ライセンス版」のzineというのが、すでに何種類か出版されています。

その形態にもいろいろあって、

①zineや小冊子の根幹となる部分を僕が書いていて、それに他の人が手を加えている「監修版」みたいになっているリトルプレス

②僕が製造しているものと全くおなじ原稿データが外部にもあって、それを他の人が印刷製本して頒布している小冊子

などです。

こういうお話をいただけるようになると、「ああ、zineが回りはじめているなあ」と思います。

あるzineを作って、それを配ったり、どこかへ「置いてくださいませんか?」とお願いしたり、などなどいろんな形で頒布してゆくのが通常なのですが、こちらからのアプローチではなく、いろんな外部の人のアプローチで、zineが「回りはじめる」ときがあるのです。


それに比べて「回らないzine」というのも存在します。僕が制作しているzineで、「全然回りそうもないzine」というのがたしかに存在していて(笑)もう、そういうのは僕の身の回りだけで、全然外に出て行こうとしません(爆)



回りはじめるzineと、回らないzineの違い、というのは明確にあります。なんで「あるzineが回りはじめて、別のzineが回らないのか」という違いがはっきりあるわけです。

その違いを発見することが、zine作りの第二の目標かもしれませんね(^^


zineづくりの最初の目標は、とにかくなんでもいいから作ったり、配ったり、発表したりすること。

そして、第二の目標は「回りはじめるzine」と「回らないzine」の違いに気付けること。

もしかしたら、「回りはじめるzine」を作ることができないで、zineづくりに飽きてしまう人もたくさんいるかもしれません。

ちょっと、それはもったいないかなあ・・・。


なんてことを思う今日この頃。


というわけで、僕はzineの原稿と原版をきちんと揃えて、他の人に預ける、というお仕事を遂行いたします(^^

2012年5月11日金曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第十四回 『中綴じzineを作る』準備編

こんばんは

zine部での1paperzine交換会は、かなり盛り上がっていますね。後から完成している方もたくさんおられるので、後半戦に突入(笑)という感じです。

さて、1paperでzineを作るという試みも、そろそろ次のステージへと移行しそうな予感(^^

zine部では、次から「中綴じのzine」を作るという企画がもうすぐはじまります。

というわけで、久しぶりのこのワークショップでは、「中綴じ」についての下準備をしておきましょう。


中綴じとは、週刊誌などでおなじみの、紙を半分に折って真ん中をホチキスや針金でとじたもの。中綴じホチキスですぐに作れるので、zineの世界ではもっとも主流なフォーマットになっています。

さて、この中綴じ我々が作るのはいわゆる「小冊子」なのでページ数もそれほど多くないのですが、まず、自分の持っているホチキスでどれくらいの枚数の冊子が作れるのかしっておいて損はないですね。

<ワークショップ 中綴じホチキスの限界に挑戦する>

誰もが家に持っている「ホチキス」というやつ。これは通常no.10の針(10号針)を使います。

この針でとじられるのは、コピー用紙で15枚から20枚くらいまで。中綴じホッチキスの「ホッチくる」だと15枚、
ナカトジールではホチキス性能に準拠しますが、最大20枚対応です。









MAX HD-10V(ホッチくる)
http://wis.max-ltd.co.jp/op/product_catalog.html?product_code=HD91220


15枚綴じということは、ページ数で言えば4倍になりますから表紙込み「60ページ」の冊子が作れることになります。
20枚綴じの場合は、80ページですね。


ところが、100ページの中綴じ本を作ろうとすると、通常のホチキスでは限界があることがわかります。

そこで、ちょっと大型のホチキスを使うコトになるのです。

もちろん針をチェンジ! ホチキスの針にはいろんな種類があるのですが、私はno.3の針(3号針)というサイズも併用しています。


はい↑写真。

右がふつうのホチキス針、左が3号です。ちょっと大きい。

このサイズを使う中綴じホチキスは、MAXさんからも出ているし、コクヨさんからも出ています。

値段が安いのはコクヨのSL-M41




http://www.kokuyo-st.co.jp/search/1_detail.php?seihin_sikibetu=1&ss1=05&ss2=05B2&sid=100104924&ss=1&ss1=05&ss2=05B2&ssryo=1&pgmax=20

カタログ上の性能は20枚までなのですが、3号針なのでもうすこし大丈夫です(笑)

だいたい実売3000円以内で買えるのでおすすめ!

おなじ性能のMAX製品だと倍くらいの値段がします。

3号針機の最高枚数は30枚です。ということは120ページの大物もOKですね!


ここから先の枚数を綴じたい場合はホチキス本体が2万円くらいする大型製本ホチキスが必要になるので、ちょっと現実的ではありません。

というわけで、自分の持っているホチキスの限界を試してみてください。



_______

☆ちなみに☆

余談ですが、本と冊子のちがいって知ってます?



↑これは一枚の紙を折っただけのもの。ページ数で言えば、4ページです。

というわけで、

4ページのものは「冊子とも、本とも呼ばない」ことになってます。紙です(笑)


ユネスコの定義だと

5ページから48ページのものを「冊子(パンフレット)」

としているようで、そうすると

49ページ以上のものが本


ってことですね。

以上豆知識でした。

2012年5月7日月曜日

スマートほん はじめました (通信機能付きZine)

みなさんこんばんは

zine部のみなさんには1Paperzineの交換と同時にお知らせしていました「スマートほん」の先行公開も、だいたいひと段落しましたので、当ブログでもいよいよ公開!

実は一足先に違うブログではちょこっと書いたりしていたのですが、ここではもう少し細かく説明しておきます。

 スマートほん「読メール」
仕様というのは、私が提案しているzineや手作り冊子・本の形態のことで、

 本に通信機能がついている!

というのが最大の特徴です(^^

しくみは簡単で、



↑こんな感じになっています。

表紙から見るとふつうの本や冊子なのですが、裏表紙に「宛名欄・切手欄」と「お手紙欄」がついています。

本そのものは袋とじのようになっていて、中身がバラバラひらくことはありません。切り取り線をペーパーナイフなどでサクっと切っていただくと、そのまま本になります。

サイズは、定型郵便サイズに収まっているので、本の厚みがだいたい40ページまでなら、80円切手で送ることができます。

80ページまでなら90円になるので、90円切手を活用すればそこそこの分量まで送ることができます。

先行公開!ということでzine部のみなさんのうち何人かには既にレビューしてもらっております(^^

「同封していただいたスマートほん、とても勉強になりました!
早速活用したくてうずうずです><*
覚えたことすぐやりたくなりますね…!
スマートほん送ってくださってありがとうございました!」

「一緒に送っていただいたスマ本 私も作りたくなりました!
ありがとうございました」

「スマートほんについては、ちょっとむつかしそうな印象を持ちましたが
ぜひ作ってみたい!zine部の企画でもできたら楽しそう◎」

「うわさのスマートほんも、これからのzine部の動きに
おおいに活躍しそうな内容でおもしろかったです。
次のスマートほんにも期待しています^^」

「スマートほんも斬新だな~と思いました!袋とzineだ(笑)
こんな風に発送してみたいですね!」

「興味深いzineが届きました。スマートほん、面白かったです!今度はああいうタイプのzineも作ってみたいです。(DMとしてもいいかも)ありがとうございました!」

などなど。ぜひみなさん自分なりにアレンジしてオリジナル「スマートほん」作りを楽しんでくださいね!!!

__________

☆「スマートほんをはじめよう クリエータのための通信機能付zine入門」はご希望の方に頒布しています。

内容は、スマートほんを作るために必要な知識や技術について解説しているものです。郵便関係の法令やこのzineの仕組みなどポイントをぎゅっと押さえた中身で、スマートほん作りにすぐ役立てることができます。

 byte_matsuo☆yahoo.co.jp

(↑☆をあっとマークに変えてください)

 までご連絡くださいませ。冊子本体+送料込み200円お願いしています。☆

__________


さて、今回の「スマートほん 読(よ)メール」には、お友達がいます。

というのも、同じような機能をもった冊子類を作っておられる方がほかにいらっしゃるからです(^^


①寒竹泉美さんの「葉書小説」

DANTALIONさんで取り扱っておられたので、これを知ったときには「これだっ!!」と思いました(^^

私のスマートほんの大先輩になります(笑)

というわけで、私も購入してました。



2枚ならべていますが、表面と裏面です。

絵はがきの絵の部分が小説(ショートショート)になっているという素晴らしい作品。こちらは葉書なので、50円切手を貼ればそのまま送れます。

情報量は少ないのですが、「物語を送る」という発想がほんとうにすごい!と思います。スマートほんの思想は、「これの分量を増やしたい!どうせなら本を送りたい!」というのが原点といってもいいかも。

寒竹泉美さんは、本職の作家さんなので、画面構成が文字文字していますが、個人で作成する場合にはイラストや写真などをちょっと配置してあげても可愛らしいかもしれません。


②文庫本葉書

http://www.bookpickorchestra.com/works/bunkobonhagaki.php

ブックピックオーケストラさんというユニットの方々がデザインなさっている、なんていえばいいのでしょう?

「本を送るシステム」

ですね(^^;

詳しくはリンク先を参照ください。

私はスマートほんを頒布しはじめてから知ったのですが、こちらは、「ふつうの文庫本を封筒の中に入れて送る」みたいな感じです。

↑これだとイメージがちょっとちがうのですが、

「宛名と手紙のスペースがある」というところはスマートほんと一緒です。

「中には普通の文庫本が入っている」

「その本をイメージすることばが、ちらりと表に印字されている」

「中にどんな本が入っているかはわからない」

↑このあたりは、スマートほんとはずいぶん「ねらい」がちがいますね(^^

価格もだいぶ違います。

貼る切手は冊子小包扱いなので「210円」です。

封筒に本が入った状態で、価格は700円だそうです。



とまあ、こんな感じで、「本・冊子+郵便機能」という」スタイルそのものは、それほど奇をてらったものではないのですが、自分でせっかくzine(本)を作るのですから、そのまま送っちゃおう!というのは面白いんじゃないかな?と思っています。


2012年5月3日木曜日

松尾バイトの「zine学」入門 その6「本の歴史をたどってみよう(2)」



みなさんこんにちは

GWです。どこにも行かないでブログ更新していますが、そのうち出かけます(笑)

さて、本の歴史をさかのぼり中な「zine学入門」のコーナー。前回は巻物を取り上げましたが、少しずつ本に近づきます。

というわけで前回のおわりに「次は綴じることに注目するよ」ということをちょこっと書いたのですが、いわゆる

綴じる

という概念の一歩手前に変な?綴じ方があるので今日はそれを実験してみましょう。




<「胡蝶装」を体験する>

胡蝶装(こちょうそう)というのは、別名「粘葉装(でっちょうそう)」ともいうらしいですが、胡蝶という響きと、その形態が美しいので(蝶が止まっている姿になる)、私は胡蝶装の名前のほうが好きですね(^^

胡蝶装は「綴じる」というよりも折本の時にすこし出てきた「貼る」という作業の延長にある綴じ方です。



↑まず、紙を一枚用意します。今回はA4を半分に切ったA5サイズの紙を横置きに。

この紙を真ん中でいちど半分に折ります。

とりあえずは折るだけ。


おなじように、印刷されたおなじサイズの紙をたくさん作って、これらもとりあえず折ります。このとき、印刷された面が中向きになるように折ります。





↑折られた紙を2つ並べました。そして、画像で水色の線が引いてあるところに糊をつけます。

これをくっつけて貼ってゆくわけです。

つまり「綴じる」というより「貼る」作業ですね。


この胡蝶装、どこが蝶なんだ?!と思われるかもしれません。





まずは↑のように、ふつうに開いてみます。

もとが1枚の紙に折り目をつけただけなので、ふつうに平たく開きます。

ところが、



糊をつけたページのところは、ノリの部分だけ、「本のノド(奥)」まで開くことができません。

この姿が、チョウチョが止まっているように見えるから「胡蝶装」なのです(^^

ちょっと優雅な感じがしませんか?




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<ちょっと補足な講義>
胡蝶装はいろんなバリエーションがあって、基本は上の形なのですが、国や時代によって考え方がいろいろあるようです。

①片面印刷の胡蝶装

片面印刷での胡蝶装は、印刷面が内側になるように折って貼ることになります。つまり、綺麗に開く面が常に印刷面になるわけです。

すると、胡蝶になる面は印刷していないので、白い紙がそのまま開くことになりますね。

はい、それでOKらしいです(笑)

つまり、このタイプの胡蝶装では、印刷面ページと真っ白い紙面ページが交互にきます。


②片面印刷の胡蝶装+改造版

↑のように白い面が見えてどうもなあ、ということで、白い面同士を糊でくっつけて見えなくしてしまう、という方法もあります。

印刷面が常に見えて、白い面は糊付けで隠れてしまう、という方法です。


③日本式胡蝶装(両面)

日本の胡蝶装は印刷ではなく手書きが多かったため、両面バージョンになっていました。つまり、白いページはまったくなく、その代わりノドまで開くページと、開かない(蝶になる)ページが交互に現れるというしくみです。




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というわけで、ちょっと変わった装丁をしてみたい場合に使えるワザとして覚えておくといいですね!

この装丁は「廃れてしまったがゆえに、逆に今となっては新鮮な感じ」がします。

2012年4月29日日曜日

松尾バイトの「zine学」入門 その5「本の歴史をたどってみよう(1)」



いよいよGWがはじまりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

zineやzine的なものについて真面目に考えるこのコーナー。今日からはズバリ「本」という形態について考えてみたいと思います。

そもそも、本や本っぽいものは人類が文字を発明してそれを何らかの「メディア」に記録するという意味で古い歴史を持っています。

学校で勉強したのは、「昔は骨とか粘土板に刻んだんだぜ」とか「ヨーロッパでは羊皮紙というものが使われたぜ」とか「エジプトにはパピルスという紙があるぜ」とか、そういうお話でしたね!

アジアでは「木簡」とか「竹簡」とかそういうものが使われた話も覚えているかと思います。



<忘れてしまった人は復習をどうぞ>

粘土板
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%98%E5%9C%9F%E6%9D%BF

羊皮紙
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8A%E7%9A%AE%E7%B4%99

パピルス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%94%E3%83%AB%E3%82%B9

木簡
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E7%B0%A1




さて、それらの記録メディアが「本」になってゆくということは、単体のメディアをつなぎ合わせて長い分量のデータを記録する仕組みが発明される、ということでもあります。

たとえば、「小冊子」の「冊」という字は、ズバリ木簡を糸でつなぎ合わせた形をかたどった文字です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Bamboo_book_-_binding_-_UCR.jpg

wikiに写真があったので、それを見れば一目瞭然!まさにおんなじ形です。




紙が発明されてからは、まずはその紙をつなぎ合わせて「巻物」というスタイルが登場します。

日本・海外とも長い間(18世紀ぐらいまで)巻物が使われており、いわゆる「本」は歴史の中でもどちらかといえば後発だと言えます。

現代でも巻物はちゃんと残っていて、たとえば「掛け軸」は、巻物を開いて掛けているものなので、しまうときは当然「巻物」にするわけです(^^



_________




さて、それではzine学講義はこれくらいにして、いよいよ実習しながら「本の歴史」をたどってゆきましょう!


<「折本」を体験する>

巻物は、ロール上のため検索にとても時間がかかります。そこで、それを解決するために、巻物と同じ構造でありながら途中でも開くことができる形態が生まれました。

それが「折本」です。




折本は巻物とおなじですから、ペラものの紙をつなぎ合わせるところからはじまります。今回はA4用紙を半分に切ってつないでみます。


つなぐと、長ーい紙になります。本来の巻物や折本だと、もっともっと長くなります。


これを折りあげると↑になります。これで1paperzineのサイズとまったくおなじ、ということになりますね。

折本には、最初と最後に丈夫な表紙をつけることがあります。いわゆるみなさんがイメージする「お経」みたいになるのがそれです。


開くと↑みたいな感じ。表面ばかり使うので裏面には何も記載しません。ということで「A4片面分の本」ですから1paperzineとデータ量はおんなじです。

はい!今回のポイント!

「折本は綴じてはいない」

ということ!

巻物や折本は、まだ「綴じる」という作業が入っていないので、そこが近代の「本」とはちょっと違う、というわけです。

次回は、「綴じる」という点に着目する予定。

ではでは。


2012年4月23日月曜日

最近の100均はすごいねえ。クラフトパンチを試し買い


こんばんは

いつも、100円ショップへいくと、「何か面白いものはないかな」とか「何か使えそうなものはないかな」と思いながら見て歩くのですが、今日はクラフトパンチを発見。



クラフトパンチとは、いわゆる2穴パンチみたいに穴をあける器具なんですが、その穴の形がいろいろな形状になっているものです。

ふつうはハート型とか星型とか、なにかひとつの形で切り抜くものが多いですね。今日見つけたのは、ライン状に切り抜けるものです(^^

このクラフトパンチの使い方は2つあります。

一つは地の紙に形を切り抜く使い方。もう一つは、切り抜いた形のものをたくさんつくる使い方です。

上の写真の場合は、紙をクローバー型に抜くこともできるし、ちっちゃいクローバー型の紙ふぶきみたいなのをたくさん作ることもできる、というわけです。

というわけで、zine作りに使ったらどうなるのかを実験。





表紙に白い紙、その下に緑の色紙を配置してみました。

なるほどこんな感じになるのね!残念ながら私は男子なので、こんな可愛いzineを作ることはあまりないでしょうが(笑)

いろんな使い方ができそうです(^^ 見つけたらぜひ一度買ってみてくださいね。

2012年4月22日日曜日

松尾バイトの「zine学」入門 その4「めくるめく同人誌の世界」




おはようございます。

たまには日曜日の朝から更新しております。




さて、「zine学」のコーナーは第4回を迎え、今日は「同人誌」について講義してみましょう(^^

21世紀の現代の日本において「同人誌」ということばは、ほぼ9割がた「アニメ・漫画同人誌」を指すことが多くなってきたように思います。

一般的に販売されているメジャーな漫画から画風やキャラクターを引用した二次創作物から、オリジナルのマンガに至るまで、そりゃもう「同人誌マンガ」は隆盛をきわめているようで。
東京秋葉原や大阪日本橋へ行けば、アニメ同人誌の専門店なんかもあって、ネット通販やコミケでの販売を含めてものすごい巨大市場になっているのがこの世界。

詳しいことはウィキペディアにも載っているので、ご一読をお勧めします(笑)←丸投げ?

同人誌
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E4%BA%BA%E8%AA%8C





もちろん、zineも同人誌のいちジャンル、としてとらえてよいと思います。出版社による商業的な出版物以外は、基本的に同人誌の要素を含みます。

しかし、この「同人誌」というものは、由緒正しい歴史を持っていることも知っていて損はありません。
30代半ばのわたくしとしては、今のようにアニメ同人誌が流行する以前から生きてますので(笑)、同人誌といえば「アララギ」とか「白樺」とか、明治以降の文芸同人誌のほうが先にイメージに浮かぶような気もします(^^;

wikiにもこのへんのことは説明してありますが、日本の歴史においては、明治に近代国家になってからというもの、文学の世界では商業出版より先に「同人誌」という形態で優れた文学がたくさん世に出ることになりました。

むしろ商業出版はその後追いをしていたような形で、そのせいか文学が好きな人の中には、「同人誌」の形態に一目置く人がたくさんいるように思います。

高校に文芸部という部活動がある学校もたくさんありますが、ここでは自分の部活内で「同人誌(文芸部誌)」を作ることがひとつの柱になっていることも多いようです。



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文学や芸術の純粋な表現として、同人誌や自費出版の形態が適しているのは「商業主義に毒されない」という点だと思います。基本的に自己資金(ひとりであれ、グループであれ)で制作しますから、お金の出所は自分です。これが商業出版のようにお金の出所を読み手に求めるようになると、やはり「読者にウケるもの」「大衆にウケるもの」へと中身が変化していかざるを得ないわけです。

このあたりは、フリーペーパーの世界も面白いですね。無料で配布されるフリペには、まったく異質な2種類のものがあって、ひとつは「制作者が資財をなげうって自分の作りたいものを作るもの」と「広告をたくさんとってきて、読者と広告主の意図に沿ったものを」がどちらもフリーペーパーと呼ばれているのが興味深いです。

ただ無料という共通点だけなのですが、中身はまったく異なるものですね。



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さて、ちょっと戻ってマンガ同人誌の世界は、zineにくらべて数段進んでいますので、ぜひセンパイとして見習っておきましょう。

たとえば、クオリティを求めてマンガ同人誌は早くから「印刷会社に印刷製本をお願いする」というスタイルが定着しています。単なるコピー本もありますが、大半は既に本格的な印刷で発表されています。

専門書店やネット通販などの流通システムも整備されているし、コミックマーケットというイベントも定着して久しいものになりましたね。オークションや古書店で売る、といった二次販売もはじまっています。

また、パロディがどこまで許されるか、著作権の問題、商用フォントの利用など、zineでこれから生じてきそうな課題についてもほとんどがマンガ同人誌の世界で既に問題点が浮かび上がっていると言えます。

というわけで、zineの未来像を考えるなかで、ヒントをみつけたいなあ、と思ったら、ちょっと自分のテーマとは関係ないかもしれませんがマンガ同人誌のサイトをちら見するとヒントが見つかることもあるでしょう(^^

2012年4月20日金曜日

新企画「スマートほん」プロジェクトがスタートします!!

みなさんおはこんばんちは。

かねてよりツイッターなどでほんのりとつぶやいていた新企画

 ”スマートほん”


プロジェクトがいよいよ本格始動です。

とりあえず、私ひとりで始めていますが、なんとzine部のみなさまには先行予約発表中ですので、おそらくじわじわと「スマほ」の輪が広がることと期待しております(^^;




すべては↑このzineからスタートします。

拙著「スマートほんをはじめよう!」は、現在zine部の「1paperZINE」交換と連動して頒布中です。

というわけで、このzineの入手方法を発表。



<方法1>
 ZINE部の方は、わたくし松尾バイトと「1paperZINE」を交換していただくと、自動的に上記新プロジェクトの「ZINE」がついてきます。
 もちろん、1paperZINEも一緒に入っていますので、より楽しめること間違いなし。


<方法2>
 ZINE部以外の方で、何がしかのZINEやフリーペーパー・リトルプレスなどの発行者・製作者の方は、なんでもいいのでご自身が企画・制作なさっているZINE等を一冊送ってください。自動的に、「スマートほんをはじめよう」を含めて、当方で制作しているものを交換でお送りします。


<方法3>
 方法1・2に該当しない方で、「スマートほん」に興味がある方は、わたくしまでメールでご連絡くださいませ。折り返し入手方法をお知らせいたします。


すべてのご連絡先は、ツィッターの @byte_matsuo もしくは byte_matsuo@yahoo.co.jp までお願いします。

松尾バイトの「zine学」入門 その3「出版って何ですか?」




こんばんは

前回は、ワークショップ復活でしたが、今日はまた講義に戻ります(^^。

あ、ちなみにこちらの「zine学」入門のコーナーでも、もうちょっとしたら実技を交えてお話しますのでお楽しみに。

さてさて、三回目の今日は「そもそも出版ってなんだ」ということに着目してみたいと思います。




第一回の講義でzineとは「自分の表現したいことを書く(描く)本に準じた形をしたもの」である、という簡単な定義づけをしたのですが、人間の歴史の中で「自分の表現したいことを書く」ということは比較的簡単にできても「本に準じた形で出版する」というのは、なかなか難しいことでした。

それはお金や手間がかかることだから、ということについては既に触れましたが、もうひとつ大事なことがあります。それは「出版、つまり個人の意見の公的な表明というのは、常に政治的な力に晒される」という点です。

戦争中の日本では検閲というものがあって、出版物は国がOKしたものでないと頒布することができなかったり、逆に戦争後にそれまでの教科書に墨を塗ることになったりした話はみなさんも聞いたことがあると思います。

もちろん、それより以前の江戸時代なんかは、内容については比較的自由なものが出版できたのですが、これも時代によって方向性が大きく変わるところですね。

ネットの世界でも、中国では検閲制度がありますし、日本でも2chを規制すべきか否かなど、このあたりは常に難しい問題をはらんでいます。

まあ、印刷物と政治が、常に大きな関わりあいを持っていることを知っておいて損はないでしょう。




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さて、そもそもグーテンベルクさん

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%AF

が活版印刷を発明したのは「聖書」を印刷するためでした。

日本最古の木版印刷である「百万塔陀羅尼」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E4%B8%87%E5%A1%94%E9%99%80%E7%BE%85%E5%B0%BC

も仏教のお経ですから、印刷と宗教というテーマも、密接に関係していると言えるでしょう。

とはいえ、古い時代における宗教は、それすなわち政治とリンクしていますので、やっぱり先の問題に立ち戻るような気もしますね(^^;


公的な出版物に政治的力が働くとすれば、私的な出版物はどうしてもそうした体制への「アンチ」な気風が流れることになります。

商業印刷物では「お話にならない」ような内容でも、zineであれば出版することができる、ということもそういう部分に通じています。

お金にならない話、まとまりのない話、個人的で公共の利益とは無関係なこと、成熟していない内容、ぶっちゃけ他人に無関係な話、・・・そういうものでもzineはOKだし、ブログにもそういうところがありますね。

ブログ等で言えば、やっぱり政治的に「僕はこう思う!」なんて意見を堂々と表明なさる方はたくさんいます。

公的出版と私的出版の比較は、面白いテーマをたくさん抱えているわけです。





というわけで、今日はある意味「究極のzine」について紹介します。究極、というのは今回はちょっぴり政治がテーマなので「発禁になった」という意味でのお話(^^


「サミズダート」という私的出版物を知っていますか?

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%9F%E3%82%BA%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%88


(ウィキペディアより画像引用 ポーランドの「サミズダート」はまるでzine)





これはソ連時代のロシアなどで発禁処分になった本を「手作りで複製して」検閲を逃れて「地下出版した」ものを指します。

もちろん、作ったのがバレたら捕まります。なので出版と言えども手製のコピーで、手渡しで広まってゆきます。

ゴルバチョフさんが「ペレストロイカ」するまでは、なんとすべての職場の印刷機やコピー機、タイプライタの印字記録をKGBが見張っていたというからすごいですね。

(だって、すべての企業が国営なので、そういうことができる)

そのKGBの目をすり抜けて、手製複製本を作る。これは、なかなか究極のzineです。前回複製のお話をしましたが、「複製技術」が成長したからこそ、こういうことも可能なわけです。

サミズダートの興味深いところは、印刷時だけでなくその流通方法にもあります。基本発禁本ですから、本屋さんで売るなんてとんでもない。流通に載せることすら不可能なので、信頼できる仲間と手渡しするしかないわけです。




zineも似たところがあって、ISBNコードなんてあるわけないので、手売り手渡しで、置いてもらう本屋さんを訪ね歩いたり、郵便で送ったりしなくてはなりません。

(まあ、検閲されずに郵便で送れるだけマシかも(笑))

というわけで、出版とは常に「自分の属する世界と戦う、世界と対峙して向き合う」ものなわけです。それが世界を変える力を持っているので、為政者も警戒しますし、逆に言えば、今のように自由にzineが作れるってことは、簡単に世界を変えるチャンスでもある、ってことなわけですよ。

2012年4月19日木曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第十三回 『横置きzineを作る』の巻

こんばんは

ここのところ「zine学」の講義の方に注力していましたが、いよいよzine部の「1paperZINE」も出揃い始めましたので、ちょびっとだけワークショップに戻ります。

締め切り延長で、かなりたくさんの1paperzineがお披露目されていますが、私も交換の準備を進めています。今日のワークショップが終われば、今回作る横zineも同封してお送りしますので交換希望の方は今しばらくお待ちくださいね!

さて、ワークショップの件ですが、このたびのzine部さんの「できたよ」掲示板を見ていると、

http://zineclub.bbs.fc2.com/

タイトルを「横置き」で作られている方が何人かいました(^^

横置き、というのは、長方形の紙の長い方向を横においた形で、四角が横に広い方向です。

ふつうの本は、たいていが縦置きスタイルなのですが、画集や絵本などの一部に横置きのものがあります。ハンディなスケッチブックの多くも横置きですね(^^


<ワークショップ> 「横置き1paperZINE」を作ろう!!



はい!というわけで、横置きzineの実物です。ごらんのとおり横に広い形です。


これまで練習してきた1paperzineでも、タイトルだけこの方向で置く事は簡単にできるのですが、さてこのまま横開きで本にするにはどうしたらいいでしょうか?



(^^; まあ、構造そのものはこれまでのものと全く同じなので、ちょっと頭をひねればすぐわかりますね!


答えは↑のように配置すればいいのです。

ただ、この横置きzineには注意点がいくつかあります。

①A4を8つ折したふつうの1paperZINEとおなじサイズのzineを作ろうとした場合、A3用紙を縦半分に切った紙が必要になる。

②つまり、プリンタで印刷する場合はA3プリンタが必要になる。A4で作ると、ふつうの1paperzineの半分のサイズになってしまう。

③A3用紙に配置したとき、半分の紙が無駄になってしまうので、1枚のA3用紙から2冊作れるように同じデータを配置したほうが効率的。

④A3コピー機で作る場合は、原稿を2セットコピーできるようにしておくと良い。


つまり、横置きzineは、横方向にべろんと長い紙が必要になるので、それに応じた準備がいる、ということです(^^

それだけ押さえておけば、あとは基本どおりです。

いつものように練習用データを用意しました。


↑クリックすると大きくなります。


ぜひ一度おためしあれ。

2012年4月17日火曜日

松尾バイトの「zine学」入門 その2「アナログなものを求めるこころ」



みなさんこんばんは



Zineとzineっぽいものにまつわるいろんなお話を進めている「zine学入門」のコーナーですが、今日は手作りの本の「良さ」の理由を考察してゆきます。

インターネットが広まって、世界はデジタルで満たされていますが、zine好きな人は、もともとから「本そのもの」や「紙そのもの」が好きだ、という方が多いように思います。

なので、デジタルばりばりのDTPで制作されたzineやリトルプレスもいいけれど、手描き感のあるアナログなものもいいなあ、とどこかで思っていらっしゃる人も多いのではないでしょうか?

出版社などを介さない「手作りの本」であるzineの良さ・魅力とアナログなものを求めるこころはどこかで繋がっていて、そしてそう感じるのにはちゃんと理由がある、というのが今回の講義のポイントです。





芸術論や情報科学の分野で、避けては通れない評論の傑作に
ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)さん

の「複製技術時代の芸術」という有名なものがあります。

タイトルを見ればなんとなく、話の筋が見えてきそうな感じがしますが、そう!現代は複製されたもので溢れているよね、というところが導入部分。

デジタル一辺倒の現代においては、目の前にあるすべてのデータが複製品だといっても過言ではありません。あなたの目の前のモニターに「唯一無二のオリジナル」が映し出されることなんて絶対になく、それらはすべてコピーに過ぎません。

さすがにベンヤミンさんの時代には、デジタル複製品はまだ登場していませんが、絵画にしても出版にしても写真にしても、それまで「オリジナル」しかなかったものが、にわかに「複製品」として大量簡単に出回るようになったことに対しての様々な気持ちが沸き起こったのは想像に難くありません。

ベンヤミンさんは、「優れた芸術に対する畏怖や崇敬の感覚」というものを「アウラ」という言葉で説きました。ざっくり言えば、オーラです。

すごい芸術には、オーラがあるよね。でも、それを複製して載せた本や、その絵を写した写真には、オーラがないんだよ。

という話です(笑)




つまり、私たちがデジタルデータよりも本、それも手作り本に対して何かを感じるのはこの「アウラ」みたいなものがそこにあるから、というわけです。

作り手から直に発せられたオリジナルに近い何か、(たとえそれが量産されたzineであっても)それがモノから伝わってくる、という感じでしょうか(^^

絵画が好きな人は、有名な絵描きさんの「版画」のようなものを見たり買ったりなさったことがあるかもしれませんが、もちろん「原画」には価値があり、そして、その版画にも「15/300」のようなナンバリングが施されているのをご存知だと思います。

複製品であっても、そこに「なんらかの唯一無二の絶対性のかけらを見出したい」というのは、人の根源的な欲求なのかもしれません。





そこで、zineの作り手たちは「あの手この手」でそのzineに「アウラ」を込めようと頑張ります。

表紙に他ではあまり手に入らない紙を使ってみるとか、印刷技法にこだわるとか、手彫りの消しゴムはんこを利用するとか、おまけをつけるとか、マスキングテープを貼るとか・・・。

そこにモノが確かに存在している、というリアリティを込めてzineは制作されます。

「zineで手に入れてもいいし、別にPDFでもいいよ。どっちでも」

という作り方は、もしかしたらあまり好まれないかもしれません(笑)






ゲイツとジョブズが切り開いたデジタルが支配する世界は、ベンヤミンが予見した、まさに「アウラが喪失した世界」です。

スマートフォンと電子書籍が日本市場で花開くこの2011年~2012年に、ちょびっと草の根なカルチャーとしてzine文化も同じく流行しているのは、実は関係のある事象だと言えるでしょう。

電子書籍とzineは、アウラを巡るそれぞれが「アンチテーゼとしての戦い」でもあるわけです(^^

2012年4月13日金曜日

松尾バイトの「zine学」入門 その1「古代のzineを見てみよう」



こんばんは

本家zine部での「部活動」である「1paperzineを作ろう!」がどんどん進行中ですね(^^

私はとりあえず締め切りに間に合ったので(笑)、こちらのブログも再開モードです。

ワークショップもまだまだネタはあるのですが、「作る」方は、部活動にゆだねるとして、ここからしばらくは座学ということにしましょう(^^

というわけで、zineとzineをとりまくいろんなことを一緒に勉強?する「zine学入門」が今回からしばらく続きます!





<講義1>「古代のzineを見てみよう」

zineとは、そもそも何なんだ!という壮大なテーマを投げかけてしまいますが、さて、みなさんにとってのzineって一体なんでしょう?

zineの歴史がどうとか、同人誌とかミニコミとか、ファンジンとか、そういうことは一旦脇に置いておいて、zineってどういうモノだと思いますか?

私は、簡潔に言えば「自分の表現したいことを書く(描く)本に準じた形をしたもの」だと思っています。

表現したいことが映像であったり、音楽であったりする人もたくさんいると思いますが、とりあえずzineでは「写真とか絵とかことばとか」いちおう本の形で表現できるものが中心になっているのはご承知のとおり。

そして、本である以上「読み手」が存在するのも大事なポイントですね。

つまり、zineは「自分が誰かに何かを伝える本」だと思ってよいと思います。





そんな「あたりまえのこと」をナゼいまさら書いているかというと、実はこのことがzineを学ぶ上でとても大事なことだからです。

というのも、人類の歴史においては「文字を書く・読む」ということはずっと一部の特権階級にしかできない特殊なことであったし、また「誰かにそれを伝える」ということも、とても難しいことだったというのは、みなさんもどこかで学んだことがあると思います。

すっごく昔むかしには、文字は神様の占いを記録するためのツールで、神官が公的に扱うものでした。骨に刻んだのがいっちばん最初の「本」っぽいものかもしれません(^^;

それから、木簡に文書を残すようになったり、和紙に書いたりするようになったり、いろいろ進歩はしますが、「個人が自分の表現したいことを書いて広める」なんてことは、まだまだずっと未来のお話になります。

なにせ、文字を学ぶのもたいへんで、紙などの書きつけるものを持つにも、ものすごいお金や労力がかかる時代が長く続くことになるわけですから!






さて、そんなわけでzineのことを思い返してみましょう。

いち個人が「あ、あたしも本を作れるんだ」とか「あ、僕もzineを作って、みんなに読んでもらいたい」なんてことを思い付けるようになったのは、変な話ですが、つい最近のことですよね?

それまででも個人で出版したりすることは可能でしたが、自費出版なんかでもやっぱりかなりのお金がかかったり、労力もたくさんかかっていたのは、これまたご承知のとおり。

つまり、みなさんがzineを作れるようになったというのは、人類の歴史においても実はかなりすごいことで、もしかしたらこの21世紀は、新しい時代の幕開けなのかもしれません(笑)




________





さて、日本の歴史の中で、もっともzineっぽいことを最初にやってのけたのは誰でしょうか?(^^

「自分の書きたいことを書き、誰かに読んでもらう」という本っぽいものを自分の力で作ったのは、きっとおそらく紫式部さんではないでしょうか(笑)
世界最古の長編小説、なんていわれるくらいですから、公的記録ではない「自己表現」として「源氏物語」は最初のzineっぽいもの、といっても過言ではありません(笑)

源氏物語のzineらしいところは、「宮中の女性たちに回し読みされて、複写された」という点でもそうだと思います。

読み手あってのzineですから、日記のように個人の記録というわけでもありません。理想的な「交換」とは言わないまでも、いろんな人の手に渡ってこそのzineであることは、現代でもちっとも変わりませんよね。

紫式部のような平安期の女流文学は、ひらがなで書かれていることもポイントです。当時は男性社会で、正式な記録は漢文で書かれていたのに対して、「ひらがな」は私的で自由のシンボルのような文字でした。

紀貫之が女性の真似をしてひらがなで「土佐日記」を書いたのも有名なおはなしです。




さしずめ当時の「ひらがな」は

「公式なアドビ製品じゃなくて、フリーソフトのGIMPでzineを作るぜ」
とか
「モリサワのフォントはお金かかるから、フリーフォントをつかうぜ」
って感じでしょうか?ワイルドだろ?(笑)





こんな風にみてゆくと、zineの考え方や、文学のあり方の歴史なんかがちゃんとリンクしているのがわかると思います。


自由な自己表現ができるようになったzineの力をどう生かすかは、みなさん次第です。もしかしたら、千年あとに「源氏物語」に匹敵するようなzineが登場するかもしれないのですから!!

2012年4月12日木曜日

1paperzine 2種できました 8Pの折本

こんばんは

zine部の活動が本格的にスタートして、まず部員のみなさんに「1paperzine」を作ってもらおう!という企画が始まっているところです。

というわけで、私もzine作りを始めていたのですが、ちょっとばかり時間がかかっていました(^^;

しめきりに近くなってようやく完成したので、本日報告したばかりです。

http://zineclub.bbs.fc2.com/




イメージ 1

↑ できたのはこんな「1paperZINE」

ひとつめは自己紹介zineなので、これまで私がかじってきた活動について、ちょこちょこっと書いています。

もうひとつは、生け花を額に入れて表現するという、友人の華道家と一緒にすすめているプロジェクトの紹介です。



あ、っというまに4月に入ってしまいました。zine部の活動もさることながら、新しいzineの構想を早く実物にしないとダメですね(^^;

がんばります~。

2012年3月30日金曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第十二回 『縦書きzineを作る』の巻

こんばんは

ZINE部さんの公式「How to zine」が完成したこともあって、すっかり長いお休みをいただいていた「はじめてのzine」ワークショップですが、久しぶりの再開です。

zine作りをする上で、大事なポイントを質問されたので、今回はそれに答えるような形で(^^

 「ところで、縦書きの本作りで気をつけることは?」というのがそのクエスチョン。


はい、お答えします。通常zineは横書きのものが多いのですが、横書きの本は「左側で綴じる」ということになりますね。右側のほうが開いているページ、ということになります。

ところが、ご承知のとおり、日本語は縦書きが本式なので、小説をはじめ、たいていの書籍は縦書きになっています。こういうzineを作ろうとしたら、「右側で綴じる」ということになりますので、綴じ方が反対になるわけです。

当然、ページの割付も左綴じの時とは、全然違うので変えなくてはなりません。

そのあたりの説明を、毎度おなじみ「1paperzine」を使って、実際に体で感じてみましょう。



<ワークショップ> 縦書きzineを作ってみる

今回は縦書きの「文字ばっかりzine」ですが、内容はなかなか笑える楽しいものになっています。




↑「1paperZINE」 あいうえお名作選

このzineは今回のために特別に製作したものですが、元ネタは高校生が作った「あいうえお作文」を集めたものです。

画像は縮小されていますので、ぜひ拡大、ダウンロードしてzineをつくってみてください。笑える作品が満載です(^^


さて、印刷して一枚ものの紙を眺めてみるとわかりますが、これまでの1paperZINEとは、ページの配置が逆まわりになっていることがわかりますか?

これまでは表紙関係が左下にあったのに、今回は右下にあります。

こんな風に配置がまったく変わってしまうので、縦書きか横書きか、また配置はどうしたらいいのかを特に注意しながら編集するようにしましょう。



________

さて、昨日

”zineや手作り本に関わる新しい?!面白いプロジェクトをやろうと構想中です。zine部のみなさまなどで、参加希望の方を募集します(^^「zineで世界を変える、zineの世界を変える」のが目標(笑)

というツイートをツイッターでしていたので、気になっている方もおられると伺いましたが、ちょっと新しい試みをやろうとしていますので、賛同者というかお手伝いしてくださる方がいれば募集します。


すでに、プランが3つほどあるのですが、手作り本やzineを作っておられる方で、もっともっと「おもしろいことがないかな!」と思って折られる方といっしょにプロジェクトができたらなあ、と思っています。

このアイデアというのが、それぞれ一人ではできないこともあるので、イラスト描きの方や、写真家の方、デザインをかじっておられる方(あ、ぜんぶ本職でなくていいです。趣味。好き。興味ある。レベルでOK)などと一緒に実現できたらいいなあ、と。

「世界を変える!」なんていってますが、ほんまに替えるつもりです(笑)←そんなたいそうな(^^;

詳細については、プランやプロジェクトの内容をちゃんと説明しますので、ツイッターやコメント、メールなどでご連絡ください。

人数が確保できて、プロジェクトが発動できそうになったら、じゃじゃーん!と中身も一般公開ですが、いまのところは内緒(^^

2012年3月21日水曜日

zineを作るのに適したプリンタ選び

今回は「zineを作るのに適したプリンタ選び」ということで、ワークショップではありませんがレクチャーを少々。


プリンタ、といえばエプソンさんがカラリオを出してからというものインクジェットが一時代を築いているところですが、うちにもこの時代のPM-750Cがあり、現役でzine作りに役立っています。




(PM-750C 1997年製 名機ですね!)

さて、自分がどのような形態やジャンルのzineを作るのかによっても、必要なプリンタの種類が違ってくると思いますが、私なりの「ZINE作り」の視点で見たプリンタ論を語ってみたいと思います。




<激論1>A4プリンタかA3プリンタか

家庭用プリンタはA4、ビジネス用はA3という住み分けが昔から出来ていたプリンタの世界ですから、現在でもA3プリンタは少々割高という価格設定になっています。

もちろん、A3プリンタは万能(笑)なので、どんなサイズの印刷物でも作れる、という利点がありますが、ZINE作りという観点では、「そこまで必要ない」という割り切りもアリですね。

ZINE専門店「BOOKS DANTALION」さんを覗いてみるとわかりますが、冊子完成サイズでA4のものはほとんど見かけません。B5サイズのものはちらほらありますが、印刷屋さんに出しているものや、リソグラフ(印刷機)で作っているものなどが多いようです。もちろん、手製のZINEでB5冊子サイズというものもないわけではありませんが、圧倒的にA5サイズの冊子が多いことは「世間に出回っている家庭用プリンタの大半がA4プリンタ」であることと無関係ではないと思います。

A4プリンタが数千円で買える時代にA3プリンタは数万円の相場であることを考えても、

A4プリンタでいいんじゃない?

というのが私の結論(笑)



<激論2>インクジェットプリンタには2つの考え方がある

インクジェット、とひとくちに言いますが、現在各社さんの販売ラインナップは明らかに2つの系統があります。

ひとつの系統は、「ゴージャス」タイプで、これは6色インクを搭載しています。とにかく豪華で高機能路線というやつですね。写真画質を追求していて、CDにそのままラベル面印刷ができたり、スキャナ付き複合機だったり、オートシートフィーダがついてたり、まるで「ちいさなコピー機」みたいなつくりを目指しているタイプです。
カラーモニターがついてたり、無線LANがついてたり、とにかく何でもついてます(笑)

ZINE作りに関係あるポイントとしては、

両面印刷機能がある

 ふちなし印刷ができる

などが注目点です。


EPSONハイエンド機の例 EP-904A
http://www.epson.jp/products/colorio/printer/multi/ep904a/



もうひとつの系統は、「激安」タイプで、インクが4色どまりで、とにかく機能がしょぼいのだけれど、その分お安くなっている路線ですね。
4色インクという時点で、写真画質が落ちます。このあたりの機種はフォトZINEを作りたい人には、悩ましいところかもしれません。


canon最安機の例 iP2700
http://cweb.canon.jp/pixus/lineup/a4/ip2700/index.html

しかし、激安機をなめてはいけません。なんと↑のiP2700は\3980~の実売価格なのです。どんな店でもだいたい5000円以下で販売していますから、その安さたるや驚きです。


では、ZINEを作る上で、知っておくべきことは何か、について列記します。

①両面印刷機能は、たいていの機種がA4とレターサイズ限定。その他のサイズについては対応していないことが多いから、それを踏まえて選ぼう。
そして、業務機ではない家庭用プリンタの両面印刷機能は、とにかく「よく滑る」、確実に紙が送れないと、失敗作の本ができてしまうから注意。

②ふちなし印刷がどうしてもほしい場合は「インクジェットハイエンド機」しか選択肢はない。CDラベル面印刷機能もおなじ。

③ZINEは本であることを思い出そう。つまり、両面に印刷するのであって、片面だけ写真画質でも意味がない。両面に写真画質で印刷できる専用紙は数少なく、高い。また写真画質で印刷する場合は、インクがべらぼうに必要でコストが跳ね上がる覚悟を。


つまりですよ。ものすごく高いお金をかけて、高いZINEを作るのであれば、高機能なハイエンドプリンタがあってもいいですが、そうでなくてDIY感覚でとにかくお金をかけないZINEを作りたいのであれば、低価格機でもいいじゃん、という割り切りも大事なわけです。

しかし、低価格機には、「プリンタ本体が3980円でも、替えインクが黒2980円、カラー2980円するという逆転劇」が待っていることもお忘れなく!!!



<激論3>複合機のいいところ、悪いところ。

最近は、コピー機のように使えるスキャナ付き「複合機」も流行りですね。ZINE作りの上で、スキャナはあったほうがいい機械ですから、スキャナを持っていない場合などは複合機を選択するのもいいと思います。

しかし、この家庭用複合機プリンタはお店や会社にあるような「コピー機」としての性能を有していないので注意です。
なんとなく、「コピーみたいに使えるんだろうな」と思っていると哀しい思いをします。「それほど綺麗にコピーできない」という現実に直面するからです(苦笑)

これは、簡単に言えば、スキャナ部分から画像を拾って、パソコンできちんと修正してやって、プリンタ部分に最も適した形で送り込んでやれば、それなりにマシなんだけれど、複合機本体の「コピーボタン」をぽちっと押すだけでは、そこまで最高のポテンシャルが出ない、ということに尽きます。

複合機のコピーボタンは「とにかく、速くコピーできて、それなりに見えたらええやん」というチューニングで印刷されますから、スキャナも解像度が最高ではなく、印刷もそれなりです。

結果として、お店のコピー(完全業務用機)のように、綺麗に印刷できない、ということになるわけです。

そりゃ、お店の数十万のコピー機と、二万ぐらいの複合機がおなじ性能だったら、やってられんわ!ですね。



<激論4>両面印刷機能は必要か?!

実は私は両面印刷機能を持ったプリンタを所有しています。ところが上にも書きましたが、この両面印刷機能は、A4にしか対応していません。ほとんどのメーカーのプリンタはB5ですら両面ダメな機械が多いです。よくカタログを見てください。

なので、A4両面が必須な人については意味がありますが、それ以外の人にはあまり役立たないことが多いのがこの機能なのです。

そして、言っちゃ悪いが、両面機能がよく滑ります。滑るというのは、紙をうまく送れなかったり、両面のつもりが二枚一緒に掻きこんだりすることです。

私は本業の会社の方では大きなコピー機を使っていますが、会社にあるようなコピー機の両面印刷機能とは、まるで信頼性が違います。

ZINE作りでは、ページ送りミスは致命的で、一冊ダメにしてしまいますので、多少めんどうでも、手動で両面印刷をするようになりました(^^;;



両面印刷機能搭載 約13,000円~で買える canon LBP6200
http://cweb.canon.jp/satera/lbp/lineup/a4-mono/6200/index.html





<激論5>ZINE作りの正統派プリンタとは?!

ZINEのもともとの源流は、詩人やストリートなお兄ちゃん達が、自分たちで書いた詩や散文・イラストなんかを「ゼロックス」で複製してホチキスでパチンと本にしたことがスタートだと言われています。

「ゼロックス」とは何か、というと簡単に言えばコピー機のことです。私たちがいま使っているレーザー方式コピー機は、ゼロックス社が開発・売り出したので、そういう呼ばれ方をしているわけです。

ゼロックスが本流だというのであれば、ゼロックスの機械でZINEを作ろう!という発想もお洒落ですよね(笑

ちなみにゼロックスの日本法人は富士フィルム系の

富士ゼロックス社
http://www.fujixerox.co.jp/

です(^^

このゼロックス、すごいことに、自社でもレーザープリンタを売り出していますが、なんと

EPSONのレーザープリンタもNECのレーザープリンタも、ゼロックス製

です。

canonとリコーは、自社開発のレーザープリンタなので、ゼロックスではありません(だからどうした)

さて、レーザープリンタの話がでてきたので、ZINE作りの上でインクジェットとの比較をしておきます。


①レーザープリンタではフチなし印刷ができる機種はない。仕組みが違うからしょうがない。

②おなじみコピー機とおなじでトナーを使うので、濡れてもにじまない。

③写真画質はめちゃくちゃ綺麗ではないが、そこそこ綺麗。それでも普通紙にインクジェットで印刷したよりもはるかに綺麗。

④レーザーではCDラベル面プリントなども無理。

⑤インク代(トナー代)は安い。しかし、たくさん印刷できる分カートリッジが見かけ上高い。

インクジェットは100枚刷れてカートリッジが1000円ぐらいするとしたら、レーザーは1000枚刷れて5000円、みたいな感じ。




<激論6>激安プリンタBESTはこれだ!

というわけで、今もっともホットなプリンタベストバイをご紹介。もちろん、5000円前後で買える激安インクジェットも魅力ですが、昨年秋からネット界やらパソコン好きを騒がせているプリンタがあるので、ZINE作りにもお役立てください(笑)

①魅力第一位 カラーレーザー NEC PR-L5750C





本体定価9万円近いセミプロ機なのに、1万円前半で叩き売られているすごいヤツ。だいたい14,000円ぐらいで送料無料なら即買い。

カラーレーザーが1万円台ということ自体がすごいこと。基本的に、メーカー在庫処分なので、あるだけ売り切り価格です。マニアは2台以上買ってます(笑)

難点は、めちゃくちゃ大きくて重いこと。女子はひとりで設置できません。重さ20Kgあります(爆)

その代わり、カラー4色タンデムエンジンなので激速で印刷できます。画質も、ZINE作りでいえば最高クラスではないでしょうか。

上でも書きましたが、中身は富士ゼロックスのOEMなので、本家本元ゼロックスマシンであることもZINEマニアの心をくすぐります(笑)


今日の最安値は13,800円なり。(価格コム)
http://kakaku.com/item/K0000003975/


・・・ちなみに松尾家には2台あります(はっはっは)

②魅力第二位 カラーレーザー NEC PR-L5600C



発売は最近なのに、もう安値になっているカラーレーザーです。もちろん富士ゼロックスOEMマシンなので、本家本元。

売値は、今だいたい9800円!

このマシンのすごいところは、EPSON LP-S520C という名前になると、売値が二倍以上になるところ。



色が違うだけで、中身はおなじです。エプソンブランド恐るべし。


5750Cに対して後継機にあたるシリーズなので、小さくて軽くて画質も良くなっています。

しかし、ひとつだけ問題点があって、それは「レーザー感光ドラムが交換できない仕様」になっていること。

ふつうのレーザーは「トナー」と「ドラム」の両方が交換でき、長く使えるのですが、このマシンは「ドラムは取り出せない」仕様になっています。

そのためドラム寿命の3万枚を印刷しきると・・・・動作が止まる!!!のです(笑)

その分、使い捨て感があるのですが、9,800円のカラーレーザーなら、それもいいかと。

ちなみに、3万枚を印刷するのに、トナーをだいたい20回くらい交換しないといけません(笑)

その前に壊れる可能性のほうが、大ですね。インクジェットでいうと、200回インクを交換した印刷枚数に匹敵します。

今日の最安値は9,980円なり(価格コム)
http://kakaku.com/item/K0000277250/


・・・ちなみに松尾家に一台あります(はははは)

画質比較をしたのですが、5750Cも5600Cもほとんどというか全く同じ印刷結果ですね。

2012年3月15日木曜日

キュートすぎるノート「神戸ノート」




こんばんは

まだまだ寒いですが、早く春になってほしいものです(^^;今年はいつもより1~2週間暖かくなるのが遅いように感じます。

さて、ここのところずっとzine部の活動の一環として「はじめてのzine zineの作り方ワークショップ」をやってきましたが、公式に「How to Zine」の第一号も発表されたので、ちょっぴり中休みを頂いております(笑)

続々とツイッターなんかでは「How to Zine」に関する感想などが届いていますが、まだの方はぜひこの機会にどうぞ!

「How to Zine」(zine部)
http://zineclub.web.fc2.com/zine-how.html


ところで、このzine好きな集まりである『zine部』ですが、実は異なるふたつの集まりの集合体みたいになってます(笑)

ひとつのzine部は、http://zineclub.web.fc2.com/を中心に活動しているzine部で、

もうひとつは、http://notebookers.jp/さんの中にできたzine部です。

ツイッターでは#zine部というハッシュタグを共通で使っていますので、どちらのzine部員も、それぞれにゆるーく相互交流できるようになっています。

zine部という名前が固有名詞ではなくて、どこにでもいくつでもある「zine部」として一般名詞になるくらいがんばっていきたいね!というわけです。





さて、そんなわけでhttp://notebookers.jp/さんは、ノート好きさんの集まりなので今回は、ノートについてあれこれ。

ノート好きさんの間では「モレスキン」ノートなんかが人気が高いのですが、私が個人的にいちおしなのは


神戸ノート


です!

おそらく、日本のノートの中でもっとも心くすぐられるノートのひとつだと思うのですが(^^



なんとこのノート、神戸市の小学生は全員使うという由緒正しい学習ノートで、神戸っこは転校生でない限り「ジャポニカ学習帳」を知らない、というからケンミンショーですね(笑)


もともと、戦後物資が不足していた時代に、「子供達にみんなに学習ノートがいきわたるように」という思いで作られたノートなので、歴史もあります。作っているのは「関西ノート」という会社。

レトロ感がある表紙は、文房具屋のおっちゃんが撮った神戸の町の名所の写真を使っているそうで、なんと40年近く昔の写真もそのままモデルチェンジしていない、とか、ツボ満載です。

B5ノートと、A5ノートがあって、高学年用のA5ノートなんかは大人が使ってもお洒落です。

最近は神戸以外でも通販で買えます。
http://yamadastationery.jp/Maker-Brand/kobe-note/


さて、そんな神戸ノートの中で、さらにお洒落さんのツボを刺激するのがこのシリーズ!

イメージ 2


音楽ノート!完全なる手描き表紙。

知らない人がみたら、そこらへんの子供が勝手に表紙をマジックで書いたとしか思わないと思いますが、ちゃんと印刷された表紙です。

イラストがいけてるといったらありゃしない。

逆にこういうzineを作ってみたいものですね(^^


そして、中でも最強にキュートでポップなのが低学年用音楽ノートです。


イメージ 3


もう、そこらへんのアートzineなんか吹き飛んでしまいそうな素晴らしい表紙です(^^

名作ですね!

というわけで、みなさんもぜひ自分の街の写真を撮って、それをノートの表紙に仕上げて「横浜ノート」とか「大阪ノート」とか「尾道ノート」とか、そういうオリジナルな作品を作ってみてください。

モレスキンが、「アーチスト達が使うノート」だとしたら、神戸ノートは「存在が既にアート」なノートだと思いませんか?!名前もわからない市井のアーチストの絵や写真がそのまま表紙になってる、ってすごい。

2012年3月14日水曜日

ポジティブに生きるためには? ポジティブに生きる方法


最近、というか以前からなのですが、いろんな相談ごとを受けるのが私の体質のようで(^^




人生相談もあれば、なにか仕事の方法論的なものもあるし、友人関係のちょっとしたこととか、それは多岐に渡ります。



基本的に表面的に話を聞いてお茶を濁す、ということはしないので、かなり真剣に回答します。それが、時にはズバズバやりすぎて相手のことを傷つける結果にもなりますが、まあ本人は至って悪気はないのです。



その代わりといってはなんですが、通りいっぺんの答え方はしない分、私自身もいつも本気でぶつかります。

去るものは追わず、来るものも拒まずです。

あ、ちなみに私信ですが、わたしは全然怒ってもいないので、何かあればいつでもどうぞ。わたしはちっともこだわっていません。

↑誰に言ってるんだか(笑)





さて、あいも変わらずすっごく生きづらい世の中ですね。特に昨今は仕事の面で、日本経済が微妙なせいでとても大変な時代になってきたと思います。

プライベートでも、仕事上でも生きづらい、がんばりづらいという人が増えている気がします。




そんな現代の事情をまあまあ的確に書いている記事をみつけて、ひさびさに「おっ」と思いました(^^


雑巾掛けも楽しくなるポジティブ心理資本とは
 http://president.jp/articles/-/9289



プレジデントさんからの記事ですね。



一見すると流行の「なんでもポジティブに考えたらうまくいくぜベイベ」論について書かれているようですが、もうちょっと奥深かったのでチェック。

私は「なんでもポジティブ」論は実は嫌いです。私の言いたいこととリンクしている部分もあるのですが、無理やり「明るく元気にポジティブに」ふるまうのは、本質を理解していないとイタいだけです(苦笑)




さて、記事では「昨今の会社人は、何をどうしてよいかきちんと上から教えられず、混沌としているのだけど、でも明るく元気に人生・会社設計をしてゆかなくてはいけない」像を押し付けられている、という話でした。

で、どうしたらいいのか。

著者さんの論は4つです。



①価値観を絶対化せずしなやかに考える。かつ逃げない。

②いち会社に依存せず、いろいろな組織環境とかかわってゆく。

③自分の経験をストーリー化する。

④社外のネットワークをつくる。



まあ、私個人としては、この4点にとても共感したので、記事を紹介したわけです。



まず、①ですが、単なるポジティブシンキングへの批判ですね。「なんでもボクはうまくいく。ワタシはきっと大丈夫」というポジティブさは、それ自体はよしとしても、実は「現実から目を背けるだけのむなしい逃げ」になっている場合がある、ということです。

なので、「逃げない」は大事。ポジティブでありながら、事実もきちんと受け止め、それをまた理解・挑戦・クリアする姿勢がポイントだと思います。

自分の汚い・気持ち悪い部分、哀しい部分を受け止めて、乗り越えなくとも、せめて場に応じてコントロールしたいなあ!というポジティブさですね。大事なのは。



②なんかは、私が常にやっていることで、以前のブログにも書きましたが、私のアバターはいろんなところで活躍しています(笑)

会社人としての私は、ワタシを構成するいち要素でしかありません。


③はつまり言い換えれば「オンリーワンとしての自分」像を作ることですね。他者との差異、なんてことばで記事では書かれていましたが、自分の歴史は、自分だけのもので、全くおなじ歴史をたどる別人はいません。

そこをどう意識するかです。

私はよく、「自分は文化を残せているか」ということを考えています。形あるもの、作ったものはかならず滅びますから、「オレはこれを建てたんだ」とか「これを作ったのはオレだ」という感覚も大事ですが、実は永久不滅ではありません。



しかし、文化を作れば、それは形あるものではないので不滅です。文化として伝達されつづければ、永遠に残る何か、に関われたことになるからです。

しあわせなことに私のアバターは、括弧とした文化を築いてくれましたので、私は心おきなく死ねます(笑)これまた幸せなことに、私にはわたしより上手な弟子がいるもので。

(まあ、まだまだやるべきことが残っているので、そう簡単には死にません)



④の「社外ネットワーク」は言い換えれば、自分の身近な環境以外のネットワークを作る、ということでもあります。

ママさんだったら「ママ友」の世界以外ともつながっておくことですし、学生さんだったら「学生以外」とのネットワークでもあります。

まあ、ここらへんはよく言われることですね。



私自身は、かなりポジティブな人間なので、(とはいえ、昔はめちゃくちゃ神経質で、中学校の担任と折り合いが悪く胃潰瘍になるようなヤツでした)たいていのことには動じないし、悩みません。



宗教家ではないのでへんてこな言い方ですが、ある意味「悟り」を開いたような境地です(笑)



そういう気持ちになるのは難しいことと思われるかもしれませんが、けっこう簡単です(^^;



表面的に言えば「やりたいようにやればいい」のです。ただ、コレも誤解を招く言い方なので気をつけたいところですが、ヒトは「やりたいことをやった」結果、最悪の事態に直面して強くなったりするという側面もあります。

そこで逃げてしまったら、やっぱり「悟り」にはたどりつけないかも(笑)

2012年3月11日日曜日

How to Zine 完成です。

こんにちは

zine部の公式zine第二弾「How to zine」が完成したみたいですね(^^

その名のとおり「zineをどうやって作ればいいの?」という質問に対するhow toになっているこのzine、まだ読んでいない人は、さっそくzine部のページからダウンロードして、印刷して、折って綴じてみてください(^^

zine部 How to zineのページ
http://zineclub.web.fc2.com/zine-how.html




もちろん、今回は私も参加しております。

完成の発表は昨晩あったらしいのですが、私は今朝になってからダウンロードして読みました(おそい)

というわけで、本誌を読み終えての感想など。


○ まず、文字そのものも手書き派の人やパソコン派の人、両方混在の人もいて面白かった!

○ みんな面付け(ページの割付)がけっこうアナログなんやなあ、とふむふむ。私の場合は、アナログ方式も使うけれど、adobeさんに任せてしまうzineもけっこうあるので・・・。

○出力を自前のプリンタではなく、外部で行っている人が意外に多いと、驚いたり(^^;

たとえば、アナログ素材をどう生かすか、なんてあたりも、それぞれ作り方のツボが違うんでしょうね。

↓こんな場面を考えてみます。

文字はパソコン、写真はデジカメの写真データを使う、イラストは手描き。といったページがあるとして。

<Aパターン>

 パソコンで文字を打ち込んで、デジカメの写真をレイアウトして貼り付け、イラストはスキャンしてデジタル化したものをレイアウトして貼り付け。完成したデータを印刷。


<Bパターン>

 パソコンで文字を打ち込んで、それを台紙として印刷。それにデジカメの写真を印刷した紙を貼り付け、イラストは手描きで台紙に描き込む。

 この原版となる台紙をコピーして印刷。


この2つのパターンで出来上がる紙面というのは、めちゃくちゃ風合いが変わるわけです。そこに作者の意図がはっきり出てくるので、興味深いなあ、と。


もうすこし読み込んで、その人その人のいろんなzineの作り方をイメージしながら私も新しい方法を考えてみます(^^

2012年3月10日土曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第十一回 『CD付きzineを作る-つづき』の巻

こんばんは

今日は、前回の続きです。

CD付きzine「うたうシャミレレ」を製作中ですが、今回は肝心の「CD」のほうを作りましょう。

お手持ちのCDライティングソフトで、すぐに焼けるように、isoイメージファイルで作ってあります。

↓ファイルはこちら。

https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-dejfplqdrd4rrw5cagbnxrbmym-1001&uniqid=740e7b46-c494-4bef-87bb-9fe83a487761&viewtype=detail

CDRライティングソフトには、isoイメージを読み込んで、そのままCDに音楽データを再現する機能がついています。
詳しくはソフトによって使い方が違うので、お手持ちのライティングソフトの説明を調べてみてください。



CDが焼けたら、さっそく紙ジャケットにほりこんで、「うたうシャミレレ」の完成です!!!



実際に、このブログのデータから印刷して作ってみました(^^

オリジナルとの違いは、ジャケットに押された「お名前はんこ」のところがあるかないか、だけですね!


というわけで、2回に渡って演習したCD付きzine作りはおしまいです。


☆ ご感想・ご意見などがあればお寄せください!

ワークショップについてのリクエストがあればどうぞ!

2012年3月9日金曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第十回 『CD付きzineを作る』の巻

こんばんは

前回、せっかくCD紙ジャケットの作り方を練習したので、今回はその技術を使ったzineを作ってみましょう。


今回と次回とで、実際に頒布されたzineのコピー(そっくりなもの)を作ってみたいと思います(^^


<ワークショップ> 実物のCD付きzineを作る。


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このzineは2011年(昨年)の春~秋期に兵庫県立丹波並木道中央公園さんで頒布されたCD付き冊子です。


兵庫県立丹波並木道中央公園
http://www.hyogo-park.or.jp/tanba/

この公園では、もう3年くらい定期的に手作りで作る三味線のワークショップイベントを開催していて、公園には楽器の実物は展示してあるのですが、「実際にどんな音が出せるのか」とか「どんな曲が弾けるのか」を来園者にお知らせして、イベントに興味を持ってもらおうというねらいで作製されています。

配布は無料で、モノクロ8ページ+CDという仕様でした(^^


今回は、そのzineの特別版!なんとオリジナルではモノクロになっていた写真部分がカラーのバージョンをネット上で再現して作製します。

イメージ 2

↑CD部分はこんなふうに付録になっています。前回のワークショップで演習した中綴じ紙ジャケット仕様です。

今回のワークショップでは、まず、紙部分を作ってしまいましょう。

①以下の画像データを両面印刷して、A4横置き2枚(1枚目表裏・2枚目表裏)の紙部分を作製する。

②そのあと、前回のワークショップ同様、紙ジャケットを作っておく。

③出来た紙パーツを中綴じで止めて完成させる。(ただし、CDそのものはまだありません)

・・・という流れです。

肝心のCDは次回CDR焼きこみ用データを用意しますので、しばらくお待ちください。


まずは冊子を先に完成させちゃいましょう!!!


イメージ 3

↑1枚目表

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↑1枚目裏

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↑2枚目表

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↑2枚目裏


というわけで、次回へ続く!!

2012年3月6日火曜日

CD付きzineの作り方 ~zineコレクションから~

こんばんは

前回のワークショップではCD用の紙ジャケットを製作しました。というわけで、CD付きのzineもたくさん発表されているので、今回はいろいろご紹介します。

CDをどんな風に収納するのか、ということだけでも千差万別ですから見ているだけで面白いです(^^


それでは、実際に見てゆきましょう!



①Tail's SPECIAL

http://www.books-dantalion.com/SHOP/D-0018.html


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B5サイズ CD付き24Pレーザーカラー

アコースティックユニット Tail'sさんの紹介と音源を収録したzineです。2009年の制作ですから、流通しているzineの中でもすこし初期のもの。

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CDの収録状況はこんな感じ。ペラもののポリジャケットをマスキングテープで貼り付ける、という手法です。

ポリジャケットが透明なので、CDにもラベルを印刷していますね!カラフル!


②SENSE ISSUE 

http://www.books-dantalion.com/SHOP/D-0131.html

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A5サイズ CD付き24P インクジェットカラー

ドローイングあり、写真あり、インタビューっぽい記事もあり、zineっぽさが満載の一冊(^^

CD収録は挟みこみなのですが、ジャケットも厚手の紙で手作りです。ジャケットのはんこ風もクール。

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はさみこみの場合、そのまま出荷だとCDが落ちてしまいますが、このzineはなんと毛糸でzineを縛ってある形で頒布されていました。(ひもを十字にかけるように結んであるのが、毛糸でできていた)

隅々まで手作り感があり、かつ考えられているzineです。


③ミニバラ

http://thelifelive.blog105.fc2.com/


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B6サイズ16ページ インクジェットカラー

@minibaraemikoさんの写真と詩を中心としたzineです。「ミニバラ」という曲が入ったCDがついています。

タイトルや随所に「けしごむはんこ」が押されていて、とってもキュートです。

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CDの収録状況は、紙ジャケットの貼り付けです。本文がB6サイズなのでノートの半分です。CDジャケットを貼り付けるギリギリのサイズ、ということがわかりますね!


④うたうどんぶらこ

http://blogs.yahoo.co.jp/sanshin_ism34/64110582.html

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A5サイズ 20ページ モノクロ

手作り楽器どんぶらこを紹介するzineです。カザフスタンの楽器「ドンブラ」を小さくしたのがどんぶらこです(笑)

カザフ音楽の紹介や、どんぶらこの作り方など、いろいろ満載!

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どんぶらこがどんな音を出すのかすぐにわかる演奏CDが付いています。これも紙ジャケット貼り付けですね。

タイトルに使われているハンコは、ひらがななまえはんこというグッズを利用しています。

商品名は「シャチハタおなまえスタンプ」
http://www.shachihata.co.jp/catalog/lineup/060/002/002/

これは便利!


というわけで、いろんなCD付きzineを見てきましたがどうですか?音楽が趣味の方はぜひCD付きzineに挑戦してみてくださいね!