zineづくりに励んでおられるみなさんには、ご機嫌うるわしゅう。
さて、今日は、誰も知らない知られちゃいけない♪ あんな秘密を大公開!
(元ネタはデビルマンです。年齢がバレます)
いま、zineづくりの主流はA5サイズの中綴じzineが多くなっていますが、その理由はみなさんが個人的に使えるプリンタがA4サイズのマシンである、ということも大きな理由だと思います。
業務機や会社にあるコピー機などだと、A3から自由に出力できるものが多いですが、さすがに会社の備品を使うわけにもいかないので、zineの製作者さんたちは、おうちにあるA4プリンタを使っておられることが多いのではないでしょうか。
では、A4プリンタで作れる本って、どんなサイズになると思いますか?
「まずは、A5サイズの中綴じ本だよね!」
そのとおりです(^^
「小さいほうは、豆本から作れるし、A6サイズの文庫本も作れそう」
はい、そのとおりです。ちいさい本もOK、文庫本もOKです。
実際、上記のふたつはわたしもふだんから作っていますので、ばっちりです(^^
さて、ここで少し考えてみてください。
「本格的な装丁の、いわゆるハードカバー単行本はつくれるでしょうか?」
答えは、ノーです。
きちんとした製本をしようと思うと、単行本サイズ(かりにA5サイズ単行本としましょう)の本文用紙は、それより大きい紙を2つ折りにしてかがってありますから、A4プリンタで作れそう・・・・、ですが。
残念なことに、表紙部分は、それより大きい紙を折りこんで作るので、表紙が作れないことになるわけです。
では、「単行本サイズの無線綴じ(簡易装丁)本はつくれるでしょうか?」
どう思いますか?
答えは、イエスなんです!
ちょっと想像してみてください。頭の中でイメージすると、かしこい人は「うーん、やっぱりむずかしいんじゃないの?」と思うと思います。
「たとえば、A5サイズの本文はOKだとして、それをくるむ表紙は、A5×2、それに本文の厚みの分だけ必要なんだから、A4からは長さが足りないはず」
ということ。
「すっごく薄い本で、厚みがほぼ無視できるとか、逆に本文用紙を少しカットするならできそう」
という代案もありそうですね(^^
ところが、実はそうではないのです!
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私たちが手元に持っているプリンタは、日本国内ではA4プリンタと言われていますが、外国へ輸出されるときは、A4サイズの紙だけを相手にしているわけではありません。
たとえば、アメリカでは「レターサイズ」なんて寸法の用紙がたくさん用いられているし、タイプライターの時代から、インチ計算の用紙がふつうにそこらへんにあったりするわけです。
さて、アメリカの公文書に用いられる「リーガルサイズ」という紙を知っていますか?
これは、215.9×355.6というサイズなんですが、リーガルというだけあって、法律文書・公文書などに多く用いられているそうです。
ということで、A4プリンタは、海外規格も考慮されているので、実は
「リーガルプリンタなのです!!!!」
これが、いったいどういうことかというと、写真を見ればわかります。
リーガルサイズというのは↑こんなの。
詳しい寸法は調べてもらえばいいのですが、ざっくり言えば
「幅はA4よりちょい大きくて、長さはB4よりちょい短いくらい」
になります。横に長い!!!
ためしに、A5サイズの本文を載せてみます。
はい!どうですか?これくらい余裕のある大きさまでA4プリンタは印刷できるのです。
これで勘のいい人はわかったと思います。
「おお!じゃあ、A5サイズ、くるみ製本の無線とじなら、辞書くらいの本まで作れるね!」
ということ。
すごいポテンシャルでしょ?!A4プリンタ。
みなさんの手元のプリンタの性能表をみてください。かならず、最大印刷可能寸法は、リーガルサイズになっているはずです。
というわけで、ぜひ中綴じ本から無線とじ本へとステップアップしてみてくださいね!
ちなみに、表紙に使いたいリーガルサイズの紙は、B4から切り出して作りましょう(笑)
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★無線とじ、ボンド製本のすべてがわかるワークショップ開催。
11月10日(日)兵庫県立丹波並木道中央公園さんにて★
一回覚えれば、死ぬまで応用が効く、「ボンド製本」のワークショップです。
木工ボンド系使用の湿式の方法と、ホットボンド併用の乾式の2種類をおりまぜてレクチャーします。
作るのは文庫本サイズですが、基本を覚えればどんなサイズでも製作可能です。
費用は600円。
申し込みは、公園事務室まで TEL 079-594-0990