毎度おなじみ松尾バイトでございます。
ちかごろ天体望遠鏡にはまっておりまして、先日は「スターアロー600」という新製品を開発(笑)したところです。
スターアロー600
https://arekore-doresore.blogspot.com/2019/08/blog-post_18.html
ところが、せっかく鏡筒から何からほぼ自作なのですから、スリックの三脚なんかに載せるのではなく、
三脚も自作!手作りしたい!
と思うのは自然なことです。
というわけで、さっそく作ってみましょう。三脚といえば「天体望遠鏡」にも、「カメラ」にも「ビデオ」にも使える優れもの!
買えば数千円でそこそこいいものが買えますが、自作してこそ男の道でございます。
既成材でも廃材でも作れる設計にしていますので、ぜひいろんな場面で活用してください!
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じゃん!まずは完成品を。今回は脚部分を作ります。ヘッドはいろんな用途に使えるように、アタッチメント方式で別に製作です。
自作三脚にはいろんな先行事例がありますが、今回つくるものは「閉じることができる」という設計です。金具などでガチガチに固めてしまわないタイプです。
オリジナルの設計はコルキットという紙筒望遠鏡のキットを作っておられる会社が出していた「木製三脚キット」に似ています。
このキットは現在販売されていないので、ざっくり参考にしましたが、寸法も細部の設計もほとんど知らないまま、当方でアレンジしています。基本構造は似ているはずです。
(コルキットの木製三脚もいろんなバリエーションがあって、初期型はL型金具のようなもので脚を支えて、スプレッダ(開き止め)も金具で固定してしまうため、閉じることができない構造だったようです。後期型はスプレッダをなくして、その代わりにおそらく閉じることができるようです)
コルキットの木製三脚
http://www.orbys.co.jp/e-shop/24_57.html
(コルキットと私のものとは、三角の板の数が違います。また、鏡筒を支える経緯台の金具がコルキットオリジナルなので、それを使わない形で設計しなおします。
コルキットさんの三脚は部品点数も最小で、よく考えられていると思います。再販してほしいなあ!)
では、作ってゆきましょう。
台座部分です。今回は廃材利用。
■ 各辺100ミリに切り出した正三角形の板 2枚 厚みは9ミリのコンパネなど。
■ 棒材 規格材だと24×24の棒もしくは25×25の棒 長さ60が3本
(写真のものは、廃材でうちにあった20×24の棒を60に切り出したもの)
こんな感じに組んで、木工ボンドで接着します。
がっつり貼り付け。均等に3つの脚が出るように、事前に図面をかいておいたほうがいいですね。
二つの三角でサンドイッチして貼り付け。これでかなりの強度が出ます。
さて、足になる板は、
■ 板材 30×6×910の規格材かそれに近いもの。6本。
(今回は建材の緩衝材に使われていた30×8×1100の廃材を使いました)
輸送用パレットの長さが1100なので、その長さになっています。不要な部分を切ります。廃材だと節(ふし)があったりする箇所は除いたほうがいいと思います。
この写真の真ん中の「節」が残っていると、途中で折れる原因になるので、切り取って900に加工しました。
台座の3本に穴あけ。また足の板にも穴あけです。板の穴あけ位置は両端とも30ミリのあたりで大丈夫。台座の3本は、足の板とあてがいながら穴の位置を調整してください。(足板の幅との兼ね合いでかまいません)
■ 台座部分のボルト M4 60のなべ小ねじあるいは六角ボルト
■ 台座部分にはM4の蝶ナットが必要です。(脚をしめるネジ)
■ 足さきを止めるのは M4 30のなべ小ネジあるいは六角ボルト
■ M4ナットは通常品でOK。 蝶ナットでなくてもかまいません。
足さきは30の小ネジで止めてしまいます。きつく締めておきます。
台座のほうは、60のネジと蝶ナットで締めます。
こんな感じで、組み立てると三角の台座に当たって脚が一定の場所で止まります。これが脚の開く角度に相当します。
開き止めをつけてもいいのですが、なくてもある程度安定します。このあたりはコルキット新型三脚の設計は、よくできていると思います。
ただ、製作の精度によっては、最大開き角度で開いたとしても「水平が出ない」場合があります。
木材の特性、曲がり具合、穴あけ位置のずれ、などにより必ず「水平ずれ」は生じますので、気になるほど水平が出ていない場合は、
長いほうの脚の足さきを実際の水平具合にあわせて削る、もしくは切るなどで脚を短くしてやってください。
これで、ある程度の水平は出せると思います。
↑の写真は、水平を出す前なので、やや左に傾いているのが写真でもわかると思います。
てへぺろ。
というわけで次回はヘッドをつけますよ!
3種類のヘッドを想定しています。
A 自由雲台をつける!
B コルキット式経緯台をつける!
C カメラ雲台をつける!
の3話です。おたのしみに!
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補足
脚の強度を出したい場合は、ちょうどサイズにあうブロックをボンドでつければOK。
これだけで、脚のふにゃふにゃ感がゼロになります!
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