2012年2月29日水曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第七回 『zineの作り方・ソフトの選び方』の巻

こんばんは

ツイッターなどで、このブログ、このコーナーへの応援コメントがたくさん届き始めているので、ちょっと嬉しい松尾です。

とくに、1paperZINEとか、カッターで切り抜くやつとか、そういう「実際に作れる」ワークショップネタを「やってみました!楽しかった!」とおっしゃっていただけると、嬉しい限り(^^

なるべく実践的なワークショップをいろいろ考えてみますので、今後ともよろしくお願いします。

さて、今回は。

「zineの中身をどうやって作ればいいの?」というおはなしを。これまでは「本・冊子の作り方」に重点をおいていましたが、問題は肝心の中身です(笑)

そこで、前回写真に注目して「フォトzine」に取り組んでみたのは記憶に新しいところです。

そんなフォトzineを作るのに、便利なソフトがあるので紹介しておきます。



LOVE ZINE (sony)
http://www.sony.jp/ichigan/lovezine/index.html

ソニーのzine作りサイトにあるLOVE ZINE アプリは、フォトzineを作るのに便利なソフトです。

(ちょっと高性能なパソコンを要求しますので、古いマシンのひとは重いかも)


ソフトを使ってみてのレビューはこちら↓にあります。

Office o2 DTPress
http://blogs.yahoo.co.jp/office_o2_dtp/3491260.html


このソフト、くせがちょっとあるけれど、全体的には便利なソフトです。

なんといっても、できあがりA5サイズの冊子のはしっこを切ることが前提になっているので、「ふちなし印刷」機能がないプリンタでも「全面印刷」のzineが作れるのがいいです!

(わざとすこし小さい冊子に切ることで、フチなしを実現している)

最終出力はPDFファイルですので、PDFを印刷できる環境も必要です。


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<ワークショップ> Love zine アプリを使いこなそう

というわけで、動作環境がOKの人は、このアプリを使ってフォトzineを作ってみましょう!

時間がかかると思いますので、じっくり取り組んでみてください。


このソニーさんのサイトの素晴らしいところは、いろんな方が作られたフォトzineのサンプルがたくさんあって、それを実際に読める(見ることができる)ことです。

写真の配置の仕方、構図、本としてどう見せるか、などのヒントがたくさん隠れていますので、ぜひ実際に見て確認してください。


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<ワークショップ> Love zineのページでから、サンプルを見て考えよう!


アプリが使えない環境の方もおられると思うので、鑑賞するワークショップも実施しておきます(笑)

わたくし松尾バイトがポイントを踏まえた鑑賞方法をちょっぴりアドバイスしますので、ご参考に。ぜひ、実際にその作者さんのzineを開いて、一緒に考えてみてください。



① 北川景子さんの「NEKO NO HOSOMICHI」より問題。4ページ左(実際には6ページ目)のフォルムのコマのような配置表現を実現するにはどうすればいいか考えよう!

② 毛利弓子さんの「in ふつう日和」より問題。全体に使われている写真+イラストの技術を実現するには?いろんな方法がありますね。

③ 坂本美雨さんの「レイルウエイのどこかで」より問題。zine作りでかなりつかえる技法である「コラージュ」っぽいテクニックがちりばめられています。見つけてみよう!

④ このサイトのzineの大半はダウンロードできます。一冊気に入ったものを印刷して、zineを作ってみよう!

ふちなし印刷を体験するには、手塚貴晴さんの「手の旅」やしりあがり寿さんの「シロペラくんの冒険」あたりが面白いと思います。


いろいろ見比べるうちに、自分なりに「好きそうな」写真の配置方法が見つかるのではないでしょうか!


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さて、今回は特殊なソフトウエアを使ってのzine作りでしたが、実はソフトウエアにこだわることは全くありません。

当然手描きでもいいし、どんなソフトを使ってもいいわけで(^^

そこで、みなさんの度肝を抜くようなお手本を紹介します!


イメージ 1

↑これは去年のzine関係クリスマス会でいただいたzineです。作者はおなじみzine専門店の「BOOKS DANTALION」堺さん。

この表紙、どうなっているかというと・・・。

①イラストは包装紙をスキャンして取り込んだもの。(はしっこのほうがちょっとあやしくなっているのがわかりますか?)

②タイトルはメリークリスマスという字の印刷された市販のシール(ラッピング用品にあるやつ)を貼っただけ。

というわけで、すでに型破りな作り方?であることがわかりますね。表紙をパソコンで作って、配置して・・・、という作業とはまったく別次元の作り方でも全然OKなわけです。

さらにものすごいのは中身。

イメージ 2

背景のグレーな感じといい、写真あり、☆のイラストありのこの本文記事。どうやって作っているかというと。

なんとエクセルでできているそうです!!!

エクセルって、あのエクセル?!そうです。表計算ソフトのエクセルです(笑)


Microsoft Excel
http://office.microsoft.com/ja-jp/excel/



zine作りはワードみたいなワープロソフトを使って作れそうなものですが、

すでにワープロですらないエクセル!!!



・・・いやあ、zineってほんとうになんでもOKなんですね。さよなら、さよなら、さよなら。

2012年2月28日火曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第六回 『中綴じフォトブックZineを作ろう』の巻

こんばんは。

今日は、昨日の補足&続きです。前回の終わりに、ちょっと試しに作ってみた

なかなかひどいデキなzine

を紹介しましたが、せっかくなので、それを今回は中綴じで作ってみたいと思います(笑)

中綴じといっても、紙枚数で2枚、ページで8ページのもっとも簡単な冊子形式ですので、あまり悩まずに作れると思います(^^

ページ数が増えてくると、中綴じの場合ページの最初のほう、終わりのほう、真ん中のほうがどんどんバラバラになってゆくので、印刷の際などもわけがわからなくなってゆきます。

しかし、少ないページ数だと、それが少ないので、まだわかりやすいのがいいところ。

ぜひいちど印刷して、中綴じzineの形にしてみてくださいね。

と、その前に、ただしいページ位置がわからなくならないように、1paperZINEの形式でもデータをアップしておきます。

これがあれば、ページ数の位置関係が正しいかどうかチェックできるはずですね。

(ちなみに本文にページ数を入れていません。いろいろ悩みながら組んでみてください(^^!)


イメージ 1

↑これが1paperZINEにした形です。もちろん、このまま一枚の紙に印刷してもzineになりますが、今回はぜひ中綴じで作ってみてください。


<ワークショップ> 中綴じフォトzineを作ってみる

イメージ 2
↑1枚目 表面

イメージ 3

↑1枚目 裏面

イメージ 4

↑2枚目 表面

イメージ 5

↑2枚目 裏面

この2枚目裏面が、ちょうど冊子の真ん中になります。



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☆ちょっぴりおまけ。

1paperZINEにハマっている松尾なので、こんなしょーもないモノを作ってみました。

ふちなし印刷ができる機種でプリントアウトしてみてください(笑) ふちありでも、ちょっと縮小して、あとで周囲を切ればなんとか作れます。

印刷後は角を丸く切り落としてくださいね!

イメージ 6





なんだかよくわからないかもしれませんが、1paperZINEで作る「OLESKINE」ノートです(笑)

モレスキンではけしてありませんのであしからず。

2012年2月27日月曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第五回 『zineのラフスケッチを作ろう』の巻

こんばんは

少し時間があいてしまいましたが、第五回のワークショップです。お待たせしました(^^

前回、真っ白なA4用紙を折って、中綴じホチキスで止めるところまで演習したので、「まっ白なA5版zine」がとりあえず(笑)出来ていると思います。

この「本の形をした白いモノ」というのは、とても大事で、実際にzineを作る際の「ラフスケッチ」の役割をしてくれます。というのも、A5版1ページの紙や、ワープロで入力する際の1枚のフォーマットでは、「見開きにしたときの位置感覚」をうまく掴むことができません。

そこで、実際に本の形になったモノを使って、「ああ、見開きで見るとこんな感じかな」と下書きをしてゆくことが重要になるわけです。


<ワークショップ> zineのラフスケッチ(下書きzine)を作ってみよう!


イメージ 1

↑ フォトzineなんかを作る場合には、こんな風に「コマ割」風に配置してみると、写真を置く位置や、文字を入れる位置などを仮にはめ込むことができます。

もちろん、ラクガキ程度でOK!しかし、こんなラクガキが、次のイメージを広げるのにつながります。

イメージ 2

↑おなじく、前回作った「A5版の白い本のようなモノ」(笑)に書いた表紙のラフスケッチです。

こんな風にざっくり描いておいて、コンピュータで仕上げると、

イメージ 3

↑こんな風になります(^^


こうして見比べると、「パソコンでかっちり作りこんだものも良さがある」し、逆に「タイトルなんかは手描き文字のほうが味わいが出るんじゃないか?」とか、いろんなことが見えてきます。

ここから先は、作り手のセンスや感覚の問題なので、いろいろ試して自分なりの発見を楽しんでみてくださいね!

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パソコンを使ったzineもいいですが、手描きのzineもなかなかのものです。

イメージ 4

これはZINE専門店「Books DANTALION」の店主さんが制作なさった手描きzineの名作「骨太なzineの話」です(^^

ダンタリオンさん
http://www.books-dantalion.com/


zineとは何か、zineの簡単な歴史について説明が書かれている「zineの超入門書」のようなzineです(^^

中身はこんな感じ↓で、オール手描きです。

イメージ 5


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zine作りの使えそうな素材がぱっと思いつかない場合は、手元にあるデジカメの写真、ケータイの写真などを使って「フォトzine」を作ってみてはいかがでしょう。

練習なので、出来栄えはともかく、まずは並べて配置してみたり、レイアウトをいろいろいじくってみることからはじめましょう。


<ワークショップ> 写真や簡単なことばを使ってフォトzineを作ってみよう

というわけで、言いだしっぺの私も、そこらへんにあった素材でzineを作ってみました(^^

最初にお断りしておきますが


なかなかひどいデキです(爆笑)


素材は、本業の仕事で使った取材写真のあまりものみたいなヤツで、書き加えたことばも、ことばと言うより、「漢字」だけなので、ええかげんにもほどがあります(笑)

しかし、どうせいい加減なら、とことん怪しく作ってしまおう!という遊び心で、


日本好きな外国の人が作った外国の人向けのzine


みたいになってしまいました(^^

「侍」とか「浅草」って書かなかっただけマシかも(苦笑)

まあ、こんなかんじ。

イメージ 6

和、って(笑)

イメージ 7

↑単語に意味はありません。イメージに添った漢字を並べただけ。

でも、まあ、なんとなくアートっぽくみえてしまうからzineのちからは恐ろしい(^^


というわけで、フォトzine、試してみてくださいね。



2012年2月26日日曜日

Zine うたつかい (短歌zine)

こんにちは

まだまだ寒い2月の終わりですが、いかがお過ごしでしょうか?

というわけで、短歌zine「うたつかい」の1・2月合併号が届きました(^^

毎月編集なさっている方々には、頭が下がります。とりまとめ大変だと思いますが、きっと短歌の世界でここまで草の根運動が広がっていることはすごいと思います。

どんどん大きなムーブメントになっていくことを期待しています(^^





もちろん私も参加中。毎月「まず、参加して歌を送る」ということを目標にしているので、何かしら毎月詠んでいます(^^

基本的に、

すっごく真面目な歌



すっごくふざけた歌


をある程度交互に詠んでます(笑)ストレートもカーブもシュートも投げる感じです。フォークもあります(^^

うたつかい
http://www.utatsukai.com/

↑近々、HPでも購入できると思いますので、ぜひお手にとってお読みくださいませ。


というわけで、今号の作品をちょびっとだけ紹介。


「飲み代をまとめて払う冬の夜七年前の新入社員」(七年短歌、より)

えーっと、七年前に今の会社に入ったのですが、まあ、いろんな年月の流れもあって一番の下っ端だった立場から、今は、「それなりに」そういう立場になってます(苦笑)

この七年を短いと見るか、長いと見るかは人それぞれだと思いますが、初心を忘れずに、また今の地位でも頑張っていかなあかんな~ということで(^^;;


「七年も経つのか彼が逝ってからブログの記事は此処にあるのに」
(七年短歌、より)

七年前に自殺した、友人のことです。ネット時代になって、サーバーから削除されない限り、その人のウェブやブログがそのまま保存され、公開され続けるようになりました。

更新されない日時が、その人の最期の時を保持したまま、ずっと残り続けているのは、とても不思議な感じがします。

私たちの記憶から亡くなった人は徐々に消えてゆきますが、記録からは無くならないこの感覚。

目の前のブログの記事と、心の中の記憶を比較すると、複雑な気持ちになります。

私自身は、徐々に徐々に彼を心の中で見送ってゆく、そして、忘れはしないものの、心の引き出しにゆっくり仕舞ってゆくほうが、性に合うような気がします。


2012年2月20日月曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第四回 『ステープラーが正式名称』の巻

こんばんは

前回まで「1paperZINE」をメインにして演習してきましたが、まずはちょこっと復習をしておきましょう。

カッターで切り抜くと、面白い表現ができるよ、という実験をしたのが前回でしたが、そのお手本を紹介します(^^



イメージ 1

私が持っているzineのひとつ、丸い切抜きが印象的な tsumugiさんの「passage」というzineです。


tsumugiさんのページ
http://people.zozo.jp/passaze/diary/2892058

このzineは、1paperZINEではありませんが、表紙の次にカラーの紙を配置して、それが抜けて見えるようにデザインされています(^^

イメージ 2

いいですね~。中表紙の色と「Blue」というタイトルがとてもよくマッチしています。

美しいデザインは、けしてお金をかけなくてもアイデアしだい!という良い例ではないでしょうか?


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さて、今回からは中綴じについて勉強します(^^

紙を二つに折って、真ん中をステープラーなどで止める方式が「中綴じ」なのですが、簡単に作れるので、zineのもっとも主流な作り方になっています。

zine製作者の間では、必須アイテムになっているのが↓コレ

ホッチくる MAX製
http://wis.max-ltd.co.jp/op/product_catalog.html?product_code=HD91220

縦横自在に止められる優秀なホチキスです(^^

ちなみにホチキスというのは、ホチキス社の製品を指していたようです(笑)正式名称はステープラー。



しかし、お金がなくても、ちょっとの工夫で中綴じは作れます。その前に、これをちょっとご覧下さい。

イメージ 3

これは、みなさんもよくご存知の「市販の中綴じ冊子」のつくりを写真に撮ったもの。(集英社の「青春と読書」という小冊子から撮影しました)

実際には、この留め金はステープラーではなく、針金にちかいもので止めているのですが、重要なのはこの「フラットな感じ」ですね!ホチキス系で止めると、どうしてもメガネ型に止まってしまうので、わざわざ針を硬いものでつぶす方もおられるようです。



<ワークショップ> ふつうのホチキスで中綴じを試してみる

というわけで、今回は、あえてふつうのホチキスで「フラット」な感じで止めてみたいと思います。用意するのはA4の用紙2枚。

それを半分に折って、A5サイズの冊子にしてみましょう。

で、ポイントは、ホチキスの針を受け止めるある部材を使うことです。それがこれ↓

イメージ 4

使い古しの捺印マットです(笑)もう穴だらけ。ない人は、消しゴムでもいいです。とにかく少し厚みがあり、ゴム製など適度に柔らかいものでホチキスの針を受け止めてやるのです。

イメージ 5


下にマット引いて、↑みたいな感じで、A5に折った折り目の背中を止めます。任意の2箇所ぐらいでいいでしょう。このとき、針はゴムマットにむかって貫通しています。

イメージ 6

裏返すと、こんな感じで針が垂直に出ています(^^ あとはこれを指や定規や、なにか硬いもので押しつぶせばできあがりです。通常の冊子本のような

フラットな

綴じ方がこれでOK!


イメージ 7

仕上がりの違いは上のようになります。左は、ホッチくるによる中綴じ。右はゴム板とふつうのホチキスによる中綴じです。


右は右で良さがありますね!(わざわざ中綴じホチキスを買わなくてもできることはたくさんあるのです!)


というわけで、これでA5サイズ、8ページの冊子が手元に完成したと思います。この白紙のノートは、次回に使いますのでお楽しみに!

2012年2月18日土曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第三回 『カッターで切ってみる』の巻

こんばんは

なんとかコンスタントにワークショップをアップしようと努力だけは(笑)している松尾です。

「一枚の紙でzineを作る」「1枚の画像でzineを作る」がテーマの1paperZINEですが、楽しんでいただけておりますでしょうか?(^^

1paperシリーズは、ざっとこんなものにして、次回はいよいよホチキス止めをやってみたい今日この頃ですが、技術的なことで大切なことを練習しておきましょう。

それは、『切る』という作業。とにかくzine作りでは、切るとか折るとか張るとか、そういう活動がどうしても多くなりますが、今回はカッターを使った演習です!


<ワークショップ>「1paperZINE」を切る -ちょっとの工夫で見栄えがアップ-

1paperZINEの良いところは、1枚しか紙を使わないところです。しかし、1枚の紙で8ページの本をつくるのですが、本来は16ページ分のポテンシャルがあるのに、裏面はまったく使いません。

(裏面は、もちろん真っ白)

それではもったいないので、今回は裏面にも仕事をしてもらいましょう!

その前に、まずは表面。これが今回作るzineの基本フォーマットです。内容はあんまりないですが、そこらへんは許してくださいm(_ _)m


イメージ 1




 まいどお馴染み「JPG-ZINE」の基本形どおりです。

このうち、何箇所かを今回はカッターで切り取ってもらうのですが、その前に裏面にある処理を施しておきましょう!

イメージ 2

これが裏面です。
このワークショップでは、あらかじめ色データを流し込んでいますが、実際に作るときには、

絵の具で塗ったり

クレヨンを使ったり

マーカーを使ったり

自由自在に試してみてください。

自分が「これが一番表現として楽しそうだな」という技法を見つけるのもzineの楽しみです(^^

イメージ 3

ちなみに、これが印刷しただけの紙データ。

これをカッターで切り抜きます。

すると、

イメージ 4

こんな感じに(^^

これを折ると、あら!不思議!裏に印刷してあった色データが、立派に仕事をしてくれます!

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↑これが表紙。

イメージ 6

夜のページはこんな風に。

イメージ 7

↑この写真を見れば、どういう仕組みかわかりやすいですね(^^


とまあ、こんな風に、zineはほんとに自由なので、新しい表現や通常の本ではあまり使えないようなトリッキーな技法も使いたい放題です。

今回のワークショップはここまで!

☆ご意見、ご感想などお待ちしています。教えてほしいことのリクエストなどもあればどうぞ!

働くということ ~【 】になりたい、という希望が叶いにくい時代の生き方~

こんばんは

ふだん私は、もう30代もいよいよ後半になっているのでそれなりにおやじ達の世界で暮らしているのですが、zine関連では若い人たちと交流する機会が増えています。

そういえば、昨日も映画「アバター」やってましたね(^^;

私の場合は、仕事の世界でお付き合いする年齢層と、その他の世界でお付き合いする年齢層がまったく違うので、面白いです。ある意味どちらかがアバターなんでしょうか(笑)


そういえば、「松尾バイト」という筆名もある種のアバターです。実は、いまのところ、全然違う分野で3つの筆名を使い分けているので、アバターが3人いることになります。現実の私を含めると4人が、現実世界やバーチャル世界を織り交ぜて活躍中!


いつか20人まで増やして「怪人20面相」を名乗るのが目標です。


現実世界の私は、某企業で管理職になり、けっこう毎日忙しく仕事していますが、日本全体の景気がよろしくないので、いつ会社がなくなるかわからないし、いや会社をなくしてはいけないと、頑張りまくっている1児の父親です。


アバター1号は、なんというか、新しい文化の家元(笑)です。そんなたいしたもんではないけれど、日曜日を使って県立公園でイベント講師をしたり、弟子達がいるのでいろいろささやかなアドバイスをしたり、テキストを書いたり、依頼されてモノを作って販売したりしてます。今も製作依頼が5つぐらい来てるので、1ヶ月待ちをお願いしています。

実はzineをいちばん売っているのは↑こいつです。自家製のものも出しているし、私が監修だけして出版されているのもあるので、そろそろシリーズ累計1000部を超えそうです。



アバター2号は、主にネットだけで批評活動っぽいものをしています。ちまちまファンが増えてくれているらしいので、嬉しいです。分野はこれまた全然関係ない『不動産』で、「庶民なボクタチわたしたちが、一戸建てを手に入れる裏ワザ表ワザ」についてレクチャーしています(笑)



アバター3号がこの「松尾バイト」さんですね。zineに関わることやら、「うたつかい」で短歌を詠んだり、作文したりとゆるーく活動しています。もしかしたら、いちばん仕事をしていないのがこいつかも(☆□☆;;




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というわけで、「働くということ」について。

リアルな世界でお給料をもらっているのは、もちろん会社員の私本人なのですが、たとえばアバター1号は、それなりにお金を稼いでくるので、生活の足しにはなっています。

とすれば、これはもう「働いている」の領域に差し掛かっているのかも。しかし、アバター2号3号はお金を稼いでいるわけではないので、「働く」には匹敵していないかもしれませんが、社会に対していろいろな情報を提供しているという意味では、「仕事」のようなものをしていることにはなるかもしれませんね(^^


私は幸せなことに、正社員として働かせていただいているので、本業でも頑張って仕事をしているのですが、仕事以外で友達になったり、知り合ったりする方の大半が時代でしょうか「正社員」というシステムと離れたところで働いておられることがほとんどです。

そういう意味で、現在の若い人がおかれている「派遣の仕事」などの状況が肌で感じられて、いろいろなことを思います。





ひと昔前までは「わたしは〇〇になりたい」という言葉が生きていました。

「ぼくはサッカー選手になりたい」とか「わたしはケーキ屋さんになりたい」とか

「僕は一流企業に就職したい」とか「わたしはマンガ家になりたい」とか、そういうやつです。

そのことは、「〇〇になりたい」の〇〇=自分の職業、であり〇〇=食いぶち、であったのが、そうは言ってられない状況に変わってきました。

(それが、一億総中流社会が崩れた世界です)

「〇〇選手をしていても食えない」「〇〇会社で製品を作っているが社員ではない」など、職業やら食いぶちやら自分のなりたいものやらが、どんどん分離するようになっているわけです。



zineのような表現媒体と接していると、イラストを描く人や、写真をとる人、文章を書く人など、いろいろなジャンルの方と出会います。


私の親族が、プロの漫画家さんなのですが、彼の時代までは、「僕はマンガ家になりたい→だから絵を描いている→そしてコミケに出す→結果、マンガ家としてデビュー」という一連のつながった世界があったのに、今はそれがかなえられる人が、とても狭き門になりました。(経済的に社会が厳しいからですね)


となると、「〇〇になりたかったので、結果として〇〇の仕事ができている」人の総数が減るので、「〇〇になりたかったけれど、結果として全然違う仕事をしている」人が増えるわけです。

そうなると、「食いぶちのために働くことも狭き門で、かつ、〇〇になりたい活動を続けるのも厳しい」時代になったということがわかります。



食べることと、やりたいことは別であり、かつそのどちらにも全力を投入しないと厳しい時代、というのが今の日本なのですが、なかなかそれをするのは難しいです。



正社員で働いている人は、人が減って仕事量は同じなので、忙しい。すると、仕事以外の自分のやりたいことに費やせる時間がありません。


自分のやりたいことを優先している人は、本来のやりたい職業の受け入れ人数が少ないので、違う仕事をせざるを得ません。やりたいことをメインにすればするほど食べにくくなります。


どちらにしても厳しいわけです。


私の場合は、いまのところどちらもうまく行っているので、これは心から感謝すべきことです。しかし、大事なポイントがあって、それは

「いまの本業の仕事は、自分のやりたかったこととは、まったく関係のないジャンルである」ということです。そして、「しかし、だからといって、『これは自分がやりたかったことと違うから嫌だ』と思わない」ことが肝なのです(^^


やりたいことと違う仕事をしている人の中には「これは自分がやりたかったことじゃないから嫌だ」と感じる人がいます。そういう人は、ごめんなさいですが、どちらも成功せず滅びます。


やりたかった仕事ではないところでも、頭角を表すことができれば、(つまり真剣に取り組めば)そちらでも充実した仕事ができます。すると、結果的に「本業」も「やりたかったこと」もどちらでもうまくいくわけです。


私の場合は、今の職場でずっと最年少ですが、今回の人事異動で管理職に抜擢されてしまいました。それがいいか悪いかは別にして、「やるべきことを腐らずによろこんでやる」という姿勢を貫いていたからでしょうか。




そんなことを感じる今日このごろ。

2012年2月16日木曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第二回 『zineを作ってみよう』の巻





こんばんは

前回のワークショップでは、「紙を触る」ということしかやってなかったので、今回はいきなりですが、

もうzineを作ってしまおう!

という試みに突入です(^^

その前におさらい。


前回
http://blogs.yahoo.co.jp/byte_matsuo/3330529.html

作ろうとしたのは、1枚の紙から折る8ページのzineでしたが、よく調べると有名なわりには「名前がない」みたい(笑)

というわけで勝手に名づけます。このタイプのzineを

1paperZINE 

と呼びましょう!勝手に(笑)

この1paperZINE、実際に作っておられる方がいたのでご紹介しておきます。


イメージ 1

昨年のZINEイベントで配布されていたQuickcanalさんの「LUKKA」というzineです(^^

Quickcanalさんのページ
http://quickcanalloves.blogspot.com/

ツイッター
https://twitter.com/#!/QUICKCANAL

彼女は音楽系のすばらしいzineをたくさん作っておられるので、ぜひ一冊入手してみてくださいね!

さて、この「LUKKA」というzine、1paperZINEなので、当然紙B4版の紙1枚です。

広げると・・・。

イメージ 2

↑こんな感じ!

このzineはカラフルかつ躍動感があって、見て楽しい・読んで楽しいウキウキするようなzineに仕上がっています。作り方がまたクールで、

このままみたまんまの形に描いた手書きイラスト原稿をカラーコピーしただけ

という単純明快にして無駄のないつくりになっています(^^

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さて、お手本が紹介できたところで本日のワークショップに入りましょう。


<ワークショップ>「JPG-ZINE」というすごい?zineを作ろう!(1枚の画像でzineを作る)

今日は、実際にみなさんにzineをひとつ手にとっていただきたいと思っています。用意してほしいのは、A4の紙一枚とプリンタです(^^ プリンタはなんでもいいです。カラーがあればベストですが、黒インクしか残ってなければそれでもOK。

この実習では、1paperZINEを実際に折って作ってもらうので、それができればOKです。

一枚の紙から8ページのzineを作る場合、まずはデータを紙に印刷しなくてはなりません。そのデータはこちら。

イメージ 5

これが今回開発した「JPG-ZINE」という新兵器です(笑)

クリックすると拡大しますので、それを保存して、A4の紙いっぱいになるように印刷してみてください。

あとは前回のワークショップ同様、8ページのzineになるように切ったり折ったりするだけです。

通常の本や冊子のデータは、紙の両面に印刷できるように「表データ」とか「裏データ」を指定してダウンロードしなくてはなりませんが、このJPG-ZINEだと、なんと一枚のJPG画像がそのままzineになりますから、配布がとっても簡単です(^^

ちなみに私が使っているこのヤフーブログだと、2Mまでの画像データが張れるので、ブログを書いて画像を張るだけでzineが配布できちゃうというすぐれもの!ぜひみなさんも実験してみてくださいね!

上のzineが完成すると、うちのねこちゃんたちの楽しい毎日が見られます。ご感想など、またお寄せくださいね。

イメージ 3

イメージ 4

今回の実習は、このzineを作るところまでです。ではまた次回に!

☆上のデータは圧縮されていて粗いので、原版がほしい方は

https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-dejfplqdrd4rrw5cagbnxrbmym-1001&uniqid=93f34331-976b-4c3c-8a65-4ee0bf6c4a6f&viewtype=detail

にあります。2Mあるので大きいですが、プリンタで精密に出せるデータです。

2012年2月14日火曜日

「はじめてのzine」ワークショップ第一回 『紙であそぶ』の巻




こんばんは

相変わらずふだんはたいして更新していない松尾バイトです(^^;

さて、そんなぐうたらな生活をしているわけにもいかないず、せっかく「zine部」の活動もどんどん本格的になってきたので、僕なりにお手伝いをいたします。zine部のみなさまも、そうでないみなさまも、よろしくお願いします。

zine部についてはこちら
http://zineclub.web.fc2.com/

ツイッター
https://twitter.com/#!/zine_club


この「はじめてのzine」ワークショップのコーナーでは、パソコンの前のみなさまにも参加していただけるような「zineの作り方」を体験するバーチャルワークショップを考えていこうかな、と思っています。今回は、その第一回!!

主に「zineを作ってみたいのだけれど、第一歩が踏み出せないあなた」のためのワークショップです(笑)

毎回簡単な演習とともに、楽しんでみてください。


さて、今回用意してほしいものは、

これ↓



イメージ 1

よくあるコピー用紙です。というか、zineづくりの上では、けっこう基本となるアイテムですよ。どノーマルなコピー用紙です(笑)

別に500枚用意しなくてもOK。今日は1枚あれば十分です(^^

ちなみに、zineづくりでは、このノーマルなA4コピー用紙や、インクジェット用紙などを使って、半分に折り、「A5サイズのzine」を作る方がとても多いです。

もちろん、zineに決まりや決まったサイズなどはなく自由なのですが、家庭用のプリンタや、どこにでもある材料を使って作るzineは、どうしてもこのA4用紙を加工して生み出されることが多いのです(^^

ちなみに、マニアックなあなたのために、こんなのもあります。(売っている場所が少ないですが)


イメージ 2

こちらはなんとA5サイズにカットしてあるコピー用紙!!!

B5とかB4とかA3とか、会社にあるようなコピー機のサイズはおなじみですが、こちらはマニアックサイズですね。

このサイズの紙の使い勝手が良いかどうかは、また別の機会にお話するとして、今日は、もとのA4用紙で演習です。



<ワークショップ1>「紙であそぼう 紙を折ろう」

zineづくりの最初の一歩、ということで、今日の演習はとても簡単です。折るだけ。しかし、折ることで見えてくるものもあるのです!

①A4用紙を半分に折ってみよう → サイズはどんなサイズになりましたか? 答えはA5サイズです。

②それを半分に折ってみよう → サイズはどんなサイズですか? 答えはA6サイズです。

③それをまたまた半分に折ってみよう → サイズはどんなサイズですか? 答えはA7サイズです。

・・・ことばの上では簡単ですね。しかし、奥深いサイズの世界です。

イメージ 3
↑ 実際にA4の紙を折って、切ってみたのがこの写真です。

ついでにCDと名刺をならべてみました(^^ これがzine作りのヒントになります。


☆CDを付録で付けるzineを作る場合は、A5サイズの冊子にするのがベスト。縦も横もCDが隠れるので、CDジャケットを工夫する必要があるけれど、すっぽり中に納まります。


☆A6サイズとは、別名「文庫本サイズ」です。A6の冊子を作れば、つまり文庫本が作れるということ!


☆A7サイズはミニ本になりますが、名刺に近いサイズなので「名刺がわりに渡す」にはベスト。
(名刺と同サイズの冊子を作ろうとすると、けっこう手間が要ります)


というわけで、A4用紙からこれだけいろいろなzineサイズが作れるということですので、覚えておいて損はないですね!


<ワークショップ2>「A4用紙を折る 8等分で」

さきほど、折りまくって「A7」サイズまで作りましたが、「A4」用紙を正確に折って8等分にする技術、というのはzine作りで大事なポイントです。

これを身につけると、「一枚ものを折って作るzine」が作れるようになります(^^

レクチャーはここ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/office_o2_dtp/3646577.html

動画はこんなのが↓


今日は、きれいに折って、切って本らしく作るところまでにしておきましょう!

次回は、この方式でzine作りを試してみます!


ではでは。