2022年5月29日日曜日

ラピタ版「ミニ檸檬」とサライ版「ミニ檸檬」を比較する!

 

 2022年6月号の雑誌「サライ」にはなんと、あの伝説の万年筆「ミニ檸檬」が付録!ということでさっそく買ってきました。

 

 このミニ檸檬、実は「雑誌に万年筆が付録として付くブーム」のさきがけになった一本で、もともとは雑誌「ラピタ」の2005年11月号についてきたものです。

 

 それを再び(というか似たような企画はいろいろあるので、ややこしいのですが)雑誌付録として復活させたのが今回の「サライ」バージョン。

 

 


 というわけでレビューしてみましょう!

 

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<万年筆 檸檬 の歴史>

 

◆ 1999年 丸善の130周年を記念して「檸檬」万年筆が販売される。

◆ 丸善オリジナルの「檸檬」はその後2回復刻される。

 

◆ 2005年 雑誌「ラピタ」の付録に「ミニ檸檬」が。

◆ 2022年 雑誌「サライ」の付録に「ミニ檸檬」が復活。



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 わたくし、前回のラピタ版ミニ檸檬を愛用していますので、比較してゆきます。


 

 左が2005年版ラピタバージョン、右が2022年版サライバージョンです。

 全長などはほぼ同じでよく似ています。2022年版は、クリップの先が丸くなっています。

 マークや刻印などは、ほぼ同じです。




  クリップ部分や、刻印を少し拡大してみました。クリップの形状の違い以外は、あまり目立ちません。


 黄色の色味は非常に似ているように見えますが、実は質感がまったく異なります。(後述)



 


 キャップを外してみました。左が2005年版、右が2022年版です。


 キャップはどちらも「ネジ」式ですが、ネジ部分が、ラピタは金属、サライはプラスチックになっているのがわかると思います。


 これはどういうことかというと、

 

 ◆ 2005年版ラピタバージョンは、本体軸、キャップとも金属でできている。金属の上に塗装で黄色にしてある。


 ◆ 2022年版サライバージョンは、本体軸、キャップともにプラスチックでできている。黄色はプラ素材そのものの色。


という大きな違いがあるのです!


 なので、本体重量がまったく違います。

 

 

ラピタ版 



サライ版



 *いずれもカートリッジなし、かつ本体+キャップ状態での計測。

 

 この本体重量が違う!というのは、万年筆の質感としてはまったくの別物です。

 

 旧ラピタ版を愛蔵している人たちにとっては

 

 やられた!!!

 

と思う部分と感じます。形状は見た目こそ似ていますが、この重みがぜんぜん違うので、万年筆を持って書くときの雰囲気、手持ち感は、圧倒的に差があります。

 

 ここは以前を踏襲してほしかったなあ!と思うところ。コストダウンのすごさを思い知った感じですね。

 

 

 さて、ペン先です。

 

 ラピタ版 カエルの刻印

 




 サライ版 ラクダの刻印

 

 


 

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 せっかくのミニ檸檬の復活なので、本屋さんから持って帰るまではウキウキだったのですが、実際の中身を開けてみると

 

「ガックリ」

 

した気持ちのほうが強くなってしまった方も多いのではないか? と思いました。


 可能であれば旧版、ラピタ版の「ミニ檸檬」あるいは「赤と黒」の万年筆をヤフオクなどで入手して、その良さを知ってほしいな、という印象です。


 あ、もちろん、予算が許せば本家「丸善の檸檬」もね!!