2012年2月18日土曜日

働くということ ~【 】になりたい、という希望が叶いにくい時代の生き方~

こんばんは

ふだん私は、もう30代もいよいよ後半になっているのでそれなりにおやじ達の世界で暮らしているのですが、zine関連では若い人たちと交流する機会が増えています。

そういえば、昨日も映画「アバター」やってましたね(^^;

私の場合は、仕事の世界でお付き合いする年齢層と、その他の世界でお付き合いする年齢層がまったく違うので、面白いです。ある意味どちらかがアバターなんでしょうか(笑)


そういえば、「松尾バイト」という筆名もある種のアバターです。実は、いまのところ、全然違う分野で3つの筆名を使い分けているので、アバターが3人いることになります。現実の私を含めると4人が、現実世界やバーチャル世界を織り交ぜて活躍中!


いつか20人まで増やして「怪人20面相」を名乗るのが目標です。


現実世界の私は、某企業で管理職になり、けっこう毎日忙しく仕事していますが、日本全体の景気がよろしくないので、いつ会社がなくなるかわからないし、いや会社をなくしてはいけないと、頑張りまくっている1児の父親です。


アバター1号は、なんというか、新しい文化の家元(笑)です。そんなたいしたもんではないけれど、日曜日を使って県立公園でイベント講師をしたり、弟子達がいるのでいろいろささやかなアドバイスをしたり、テキストを書いたり、依頼されてモノを作って販売したりしてます。今も製作依頼が5つぐらい来てるので、1ヶ月待ちをお願いしています。

実はzineをいちばん売っているのは↑こいつです。自家製のものも出しているし、私が監修だけして出版されているのもあるので、そろそろシリーズ累計1000部を超えそうです。



アバター2号は、主にネットだけで批評活動っぽいものをしています。ちまちまファンが増えてくれているらしいので、嬉しいです。分野はこれまた全然関係ない『不動産』で、「庶民なボクタチわたしたちが、一戸建てを手に入れる裏ワザ表ワザ」についてレクチャーしています(笑)



アバター3号がこの「松尾バイト」さんですね。zineに関わることやら、「うたつかい」で短歌を詠んだり、作文したりとゆるーく活動しています。もしかしたら、いちばん仕事をしていないのがこいつかも(☆□☆;;




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というわけで、「働くということ」について。

リアルな世界でお給料をもらっているのは、もちろん会社員の私本人なのですが、たとえばアバター1号は、それなりにお金を稼いでくるので、生活の足しにはなっています。

とすれば、これはもう「働いている」の領域に差し掛かっているのかも。しかし、アバター2号3号はお金を稼いでいるわけではないので、「働く」には匹敵していないかもしれませんが、社会に対していろいろな情報を提供しているという意味では、「仕事」のようなものをしていることにはなるかもしれませんね(^^


私は幸せなことに、正社員として働かせていただいているので、本業でも頑張って仕事をしているのですが、仕事以外で友達になったり、知り合ったりする方の大半が時代でしょうか「正社員」というシステムと離れたところで働いておられることがほとんどです。

そういう意味で、現在の若い人がおかれている「派遣の仕事」などの状況が肌で感じられて、いろいろなことを思います。





ひと昔前までは「わたしは〇〇になりたい」という言葉が生きていました。

「ぼくはサッカー選手になりたい」とか「わたしはケーキ屋さんになりたい」とか

「僕は一流企業に就職したい」とか「わたしはマンガ家になりたい」とか、そういうやつです。

そのことは、「〇〇になりたい」の〇〇=自分の職業、であり〇〇=食いぶち、であったのが、そうは言ってられない状況に変わってきました。

(それが、一億総中流社会が崩れた世界です)

「〇〇選手をしていても食えない」「〇〇会社で製品を作っているが社員ではない」など、職業やら食いぶちやら自分のなりたいものやらが、どんどん分離するようになっているわけです。



zineのような表現媒体と接していると、イラストを描く人や、写真をとる人、文章を書く人など、いろいろなジャンルの方と出会います。


私の親族が、プロの漫画家さんなのですが、彼の時代までは、「僕はマンガ家になりたい→だから絵を描いている→そしてコミケに出す→結果、マンガ家としてデビュー」という一連のつながった世界があったのに、今はそれがかなえられる人が、とても狭き門になりました。(経済的に社会が厳しいからですね)


となると、「〇〇になりたかったので、結果として〇〇の仕事ができている」人の総数が減るので、「〇〇になりたかったけれど、結果として全然違う仕事をしている」人が増えるわけです。

そうなると、「食いぶちのために働くことも狭き門で、かつ、〇〇になりたい活動を続けるのも厳しい」時代になったということがわかります。



食べることと、やりたいことは別であり、かつそのどちらにも全力を投入しないと厳しい時代、というのが今の日本なのですが、なかなかそれをするのは難しいです。



正社員で働いている人は、人が減って仕事量は同じなので、忙しい。すると、仕事以外の自分のやりたいことに費やせる時間がありません。


自分のやりたいことを優先している人は、本来のやりたい職業の受け入れ人数が少ないので、違う仕事をせざるを得ません。やりたいことをメインにすればするほど食べにくくなります。


どちらにしても厳しいわけです。


私の場合は、いまのところどちらもうまく行っているので、これは心から感謝すべきことです。しかし、大事なポイントがあって、それは

「いまの本業の仕事は、自分のやりたかったこととは、まったく関係のないジャンルである」ということです。そして、「しかし、だからといって、『これは自分がやりたかったことと違うから嫌だ』と思わない」ことが肝なのです(^^


やりたいことと違う仕事をしている人の中には「これは自分がやりたかったことじゃないから嫌だ」と感じる人がいます。そういう人は、ごめんなさいですが、どちらも成功せず滅びます。


やりたかった仕事ではないところでも、頭角を表すことができれば、(つまり真剣に取り組めば)そちらでも充実した仕事ができます。すると、結果的に「本業」も「やりたかったこと」もどちらでもうまくいくわけです。


私の場合は、今の職場でずっと最年少ですが、今回の人事異動で管理職に抜擢されてしまいました。それがいいか悪いかは別にして、「やるべきことを腐らずによろこんでやる」という姿勢を貫いていたからでしょうか。




そんなことを感じる今日このごろ。

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