天体望遠鏡をいじっていると、とくに安価なモデルでは鏡筒内部やパーツの内部調整が簡略化されていることもあって、「迷光」と呼ばれる反射光が出てしまう場合があります。
明光義塾、といえば、個別指導の学習塾
ですが、今回は
迷光義塾、と称して、天体望遠鏡の魔改造
を行ってゆきましょう。もちろん、自己責任でね。
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天体望遠鏡クラスタのお歴々のサイトなどを見ていると、それはもう何十万円もする良き鏡筒を買える財力、ということもあるのかもしれませんが
光学用塗料
やら
植毛紙
を使って迷光やフレア・ゴーストなどを抑える工夫をされている方が多いようです。
しかし、当方が触っているのはもっぱら
「いっちばん安いクラスの望遠鏡」
ですから、1円でヤフオク仕入れした鏡筒に何千円もする塗料を塗るわけにはまいりません。
そこで、最小のコストで最大の利益を得られる、コスパ最高のアレに登場していただきましょう。
じゃん!
世界で2番目に黒いことが確定した?
ターナー アクリルガッシュ ジェットブラック
でございます。
今回は比較用に、100均のアクリルガッシュも同時入手。右のほうのはアクリルガッシュ用プライマーですが、プラ部品の内側に塗るくらいなら特に何も下塗りなしでも塗れます。
金属鏡筒などの部材には、メタルプライマーがあったほうがよいでしょう。
世界で一番黒い物質にはかなわないものの、世界で二番目に黒い物質には勝利したというターナーアクリルガッシュの戦いは
光陽オリエントジャパン
https://www.ko-pro.tech/181224/
つづき
https://www.ko-pro.tech/190516/
さんのサイトにめっちゃくちゃ面白い記事があるので、そちらをどうぞ。
では、上の記事にならって、わたしもまずは100均のアクリルガッシュとの比較です。
(まずは、100均のものから。黒さは一見すると十分黒いように見えます
そして、うわさのターナー製。
(こちらがターナー製。え?違いがわからん?)
それではやや明るい場所で並べてみましょう。
ほれ!このとおりです。
ターナーのアクリルガッシュは、反射光がほとんどありません。なので、実際の黒味以上に、光が吸い込まれてゆくのですね。
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というわけで、早速実際の光学部分に塗ってゆきましょう。
今回は毎度登場のコレに塗ります。旧タイプのほうは絞りがなく、反射面が存在するので、そこを倒しにいきましょう。
鏡の向こうに、三日月の形で光り輝く筒内がわかりますでしょうか?手前側は接眼レンズがはまるので、別に黒くなくてもかまわないのですが、向こう側はバリバリ視野内に関係してきます。
これにターナー アクリルガッシュ ジェットブラック を塗布します。
塗布面はこんな感じ。手前に見えている筒の内側に塗っています。ベルベットのような質感がわかるかな?
これはさっきの写真とは、筒の手前と向こう側が入れ替わっています。
では、さっきの三日月がどうなったか見てみましょうね。(また前後を入れ替えます)
角度を変えて写してみました。
真っ白に光っていた箇所が、「灰色」や「黒」になっているのがわかると思います。
すげいじゃん!
ターナーアクリルガッシュ!
この塗料、手で触ると細かい粒が立っているのが寝てしまうので、反射が増えてくるそうですが、内部なので基本は触らずに済む箇所かと思います。
これから他のパーツの整備にも使ってみたいと思います。
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