初心者用・入門者用天体望遠鏡のオススメ製品として、よく名前が挙がることが多い
コルキットスピカ
http://www.orbys.co.jp/kolkit-jp/index.html
ですが、 実際にどれくらいよく見えるのか、という点については、月の写真例なんかはあるのですが、詳しいレビューがほしいところ。
そこで、松尾バイトのブログならではの「実機比較レビュー」を行ってみたいと思います。
今回比較したのは次の3機種です。
■ 大一光学 M-60I 口径60㎜
■ ビクセン スペースアイ600 口径50㎜
■ オルヴィス コルキットスピカ 口径40㎜
ちょうど、口径60~40まで三段階でそろえて見ました。一般的に口径が大きいほうが像が明るく、解像度が高いなんていわれますが、口径100㎜と口径50㎜を比較するとはっきりそういえますが、少なくとも月を見たり、地上物を見るかぎりにおいては、その違いはあまりわかりません。
(実際、スマホのオート露出で撮影すると、バラけるので大口径ほど明るいという写り方はしません)
<M-60I アイピースF20㎜>
★ ピントをしっかり合わせたつもりでも、やや全体的に甘い写りになる。 周辺部に行けばいくほど甘くなるので、レンズの性能かもしれない。
スコープテックさんの部材売り場では口径60㎜の単体レンズでかつ焦点距離600㎜以下のものが「設計が古く、低倍率向け」と書いてあるため、この機種のレンズがそのあたりに相当する可能性がある。
別のアイピースだと、もう少し違う見え方なのかもしれないが・・・。
<スペースアイ600 アイピースK20㎜>
よく見える天体望遠鏡はどれだ
http://reflexions.jp/tenref/navi/goods/telescope/4529/
ただ、鏡筒の仕上げは別にしても、レンズの像はかなりシャープ。ビシッとピントが合ったときの像はかなり気持ちいい。
<コルキットスピカ アイピースK12㎜>
★ 口径が小さいのに遜色なく明るく見える。もちろん、実際の天体を撮影した場合には光量が格段に減るので今回の作例はあくまで参考程度。
像は甘めに感じるかもしれないが、解像感・表現力は実は3つの中ではピカいち!か?
電信柱の上に突き出た2本の棒を見比べてほしい。
■ M60Iでは、柱も棒もおなじ質感に見える
■ コルキットスピカだけが、コンクリートの柱の表面と、亜鉛メッキらしい棒の表面の違いを描き出している。
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もう少し条件を変えてみました。今度は天頂ミラーをかませた場合です。
<M-60I アイピースF20㎜・天頂>
★天頂ミラーを使ったので、左右が反転。露出が明るいのかもしれないが、甘めで白飛び傾向。
<スペースアイ600 アイピースK20㎜・天頂>
★ くっきり感は、スペースアイ600が一番しっかりしている。鏡筒周辺の処理をしっかり施せば、いい筒になるだろうと感じる。
<コルキットスピカ アイピースK12㎜・天頂>
★スペースアイと比べるとシャープさが物足りなく感じるが、口径60㎜のM60Iと比較して口径40㎜のスピカがこの見え方であれば、大健闘だとわかる。
いやもちろん、M60Iが弱いのかもしれないけれど。
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【まとめ】
口径の大きさはあくまでも「光量」をどれだけ取り込めるか、であることがわかると思います。もちろん口径に比例した「分解能」というスペックもあるのですが、実際には数値ではわかりにくい
■ 解像度・解像感
■ 結像能力
が同じではないことが見えてきました。
そのうち実際の天体でも比べてみます。
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