こんにちは
人生は早いもので、この「クリエータ入門講座」も、あっという間に10回目を迎えました。
第1回から今日までは、ざっくりと言えば「概論」みたいなもので、そろそろ次回あたりからは実践編に入りたいなあ、と思っています。
当連載ファンの方は、ご期待ください。
さて、まず最初のネタは、この講座の第4回で触れたハリーポッターの作者さんの件の続報です。
「ハリポタ」作者ローリング氏、男性作家になりすました理由を吐露
J・K・ローリングさんが、なぜ知られていない別名で小説を書いたのか、というお話。本人から回答があったのでぜひ、引用させてください。
『ペンネームのことだが、この新しいジャンルで初心に戻ることを切望したためだ。誇大広告や期待のないところで仕事をし、完全にありのままのフィードバックがほしかった。それはすばらしい体験だったし、もう少し長くこのままでいたかったと望むばかりだ』
・・・同感です。そうなんです!ころころ名前変えるのはすばらしい体験だと!(←そうじゃない)
というわけで、私も常に初心忘れずに頑張ります。
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さて、今日の本題。今日は、クリエータとして食べていくということについて、考えてみたいと思います。
「いやいや!ワタシはそんなクリエータだけで一本立ちできるなんて思ってないし!」と謙遜なさっている方!
大丈夫です。私もあなたがクリエータだけで一本立ちできるなんて思っていません。キリッ。(笑)
と、まあパタリロに出てくるようなキツイ冗談はさておき、クリエータ職というものの現状も、ちらりと覗いておきませんか?
とてもわかりやすく書いて下さっているブログがありましたのでご紹介します。
『小説家では食べていけない現実』(ミステリー作家 戸松敦矩 あさっての日記)より
2012年の記事ですが、プロの作家さんによるリアルな考察がとても興味深いです。
記事から概略を読んでみましょう。
○プロの漫画家さんの平均年収は、だいたい500万円くらい。
○プロの作家さんで、年2冊ペースで刊行なさる方の年収が380万円くらい。
○アニメ原画担当の方で、年収200万円くらい。
ごくごく一部の裕福な作家さんがいて、大半はふつうのサラリーマン以下の収入のちょっと貧しい作家さんで、それより多くの兼業作家さんがいる、という実態について教えてくださっています。
さてさて、小説でも漫画でもそうですが、毎年たくさんの方が新人賞を獲って世にデビューなさいます。そして、同時に、同じかそれ以上の人が
ひっそりと消えていくというわけで、出版不況なんていわれるように、消えていくほうが多くなきゃ市場は右肩上がりのはずです。そう、基本的には、みんな消
えていく方向にゆるやかに向かっているわけです。
じゃあ、こう考えればいいじゃないか!とひらめいてみましょう。プロの作家と言われる人たちであっても、その半数近くの人は、別の仕事でお金を稼いでいるという事実があるわけですから、
『自分の収入の半分以上を小説・漫画で稼いでいる人がプロで、半分以下ならアマチュア』なんて区分けはナンセンス
だということがわかります。
つまり、『一度でも小さくデビューしたら御の字』だと割り切って、のびのび創作に励むこともこれまた現代に合った生き方なわけで。
だからこそ、ふだんの仕事での充実と、創作活動の充実を図ることが一層重要になってくるのだと思います。
実際、私はそういう感じで生きてます(笑)。本業の会社員に軸足を置いて、もう一方は自由な創作活動を楽しむスタイル。
もちろん、「お前の生き方なんてどうでもいい、そこで小さくうずくまってろ!」と罵倒なさる方もおられると思いますが、その人にはぜひ頑張ってこの世の荒波を渡りきって欲しいと心から応援します。
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プロのクリエータとして自立して生きていく、ということがどういうことかを知るには
○「フリークリエイターになりたい人の独立ガイド」
○「クリエータが独立して会社を作るのに1円起業は有効か」
などもとても面白いです。
プロになればなるほど、創作者としてより経営者としての手腕が問われることがよくわかりますね。
プロクリエータ志望者の方が、ざっくり見ておくとよいサイト
○クリエイティブ ビレッジ
クリエータの仕事探しのリアルがわかります。
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というわけで、10回に渡ってクリエイターをめざす心がまえを説明したわけですが、早くも心が折れそうなアナタ・ワタシも多いことでしょう。
そこで、講座の後編では、もうすこし目標レベルを下げて、
「ふつうの仕事を持っている社会人が(つまり、ふつうの人が)」
「プロを目指すのではなく、趣味+アルファくらいの領域で」
「何か創作的なこと、クリエイティブなことを実践してゆく」
「そして、できればその活動が社会的にちょっとだけ認知されたら嬉しいな」
ぐらいの「ハイアマチュア~セミプロ」ぐらいのクリエータ像を想定して話をしてゆこうと思っています。
実際の演習も交えていきますので、「自分もド素人として、参加してみたい!」という方はぜひ手を挙げてみてください。必ず、あなたも上に書いたくらいのレベルまでは到達できると思います。
題して、「松尾バイトのクリエイター養成ゼミ」みたいな感じですね。
☆この講座では、読者のみなさんからの素朴な質問などもお待ちしています。可能な限り、何らかの回答をしてゆきたいと思っています。
では次回をお楽しみに!
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