こんにちは
夏休み(盆休み)もいよいよ終わり、月曜日から仕事に戻る方も多いことでしょう。というわけで、しばらくお休みしていた「クリエータ入門講座」も週明けよりぼちぼち再開することにします。
と、その前に、今日は、伊丹市立図書館「ことば蔵」さんで開催されている「蔵Zineフェス2013」を少し覗いてきたのでレポートを。
蔵Zineフェスの様子は
https://www.facebook.com/kotobagurazine
昨日は、DANTALIONの堺さんも参加でイベントがあったようですが、今日は通常日だったので、落ち着いた感じの中で見て回ることができました。
けっこう熱心にZineを読み漁っておられるお姉さんがいたので、邪魔にならないようにこそこそと(笑)
ことば蔵に入ると、けっこうすぐこの棚があります。ここには図書館でのワークショップでみなさんが作ったZineがきちんと並べられていました。
ワークショップでの製作なので、「表紙がおんなじ」Zineもたくさんあるのですが、中をめくると全部違いますので、スルーせずにいろいろ読んでみてください。
Zineフェスのブースはこんな感じ。出品者ごとに分けられているブースもあれば、いろいろ飾ってあるブースもあります。
全国のZine製作者さんのZineが手にとって読めるので、面白いです。
ブース(棚)の中はこんな感じ。けっこうたくさん詰め込まれています。すべてのZineに「ことば蔵」さんの蔵書印が押されています。
基本じっくり手にとって読めるので、Zinepicnicの立ち読みのような感じでしょうか。図書館なので、静かなのもGOODかもしれません。
ちょうどこの棚の左のほうには、海外の製作者さんのZineが並んでいたので、面白かったです。
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さて、ここからは評価のコーナー。例のごとく辛口でいろいろ書きます。
①「ワークショップZine」と「Zine作家さんのZine」の差の正体。
実際に読み比べてもらうとわかるのですが、入り口近くの「図書館へ来たみなさんがワークショップで作ったZine」と、「全国から公募されたZine」の中身やクオリティがまったく違います。
Zineは初期衝動、なんて言ったりするので、「Zineを作る!という感情が爆発した何か」には本来はパワーがあるのですが、やはりそれを短い時間のワークショップでまとめるには限界がある、ということもわかります。
(もちろん、ワークショップ作品の中に、すごいもの、いいものもありますが、よく見るとちゃんと素材を事前に準備してきておられたり、何がしかの下ごしらえがあることがわかります)
個人的には、「Zineを作り続ける意味」はここにあるのかな、と感じました。つまり、何冊か作っていくうちに確実に上がる「クオリティと伝達力」がある、ということ。初期衝動の爆発力は薄れていくかもしれませんが、伝えようとする「コミュニケーション力」は上がっていく気がします。
②そのZineは「何秒持ちこたえられる」のか。
展示されているZineは、パラパラとめくるとあっという間に読み終えてしまうものが大半です。それは文字の分量等に関わらず「ああ、こういう感じのZineね」とまさに流し読みで終えることができるからです。
このブログでは今「クリエータのためのヒント」についてずっと考察していますので、そういう意図で語るとすれば、「読み手が何秒持ちこたえるか」を意識してZine作りをすることは、ものすごくいいトレーニングになると考えます。
たくさん文章を入れ込めばいいのではありません。その場合持ちこたえないZineは、文章すら読まれずに次のページに飛ばされることでしょう。
文字の量、絵の量などではなく、結局はコンテンツの質です。
特に、ワークショップ作品のZineでは、あっと言う間に読めるものと、「めくる手を止めさせられるZine」に分かれます。その差は、Zineにこめられたコンテンツの内容そのもののよしあしなのでしょう。
具体的には、ただ形態だけのZineは10秒で読み終えられます。それが15秒になったり、30秒になったり、1分かかったり、いろいろ変化が現れます。
どれだけ読み手の時間を奪えるのか、という観点はクリエータにとって最も大事なポイントのひとつだと思います。
③ポストZineのビジョン。
1、 ワークショップでZineを作ってみる。そして「ああ、自分でも作れるんだ」という気付きを得ます。
2、次に、自分でZineをいくつか作ってみて、交換したり公開して外部へ発信してゆきます。
3、さあ、そしてそれからどうするの?
1段階と2段階のZineはたくさん見つけることができますが、さあてその次、その上ってなんだ?と考えるとこれはZine製作者たちの間でも、悩んだり迷ったりしているのが現状です。
印刷所に出して「リトルプレス化」する人、リソグラフを使うなど「技法にこだわる人」、製本方法にバリエーションを持たせる人、など、『次のZine』を模索している作品も、いくつか展示されていました。
もちろん、正解があるわけでもないし、進むべき道も未知数なのが現実です。
クリエーターをめざす中で、「次のZineをどうする?」「Zineの次をどうする?」を模索することは、避けては通れない道だと思うのです。
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