<詩人をめざすあなたへ>
こんにちは
今日は、しっかり講義です。創作という世界において、いろんな表現技法がある中から、今回は「詩」を取り上げます。
zineに関わるようになってから、短いことばを連ねた「詩」のような作品まとめているzineをいくつか手にとったことがあります。それも、少人数ではなく、かなり多くの方が、詩や詩に類するzineを作っておられるようですから、一定の領域として需要があるのでしょう。
あるのでしょう、とはまたいいかげんな口調でモノを言っていますが、「詩」という表現技法は、いろいろと難しい部分を抱えているので、そのあたりも交えながら(笑)
さて、この詩というやつですが、ガッコウで扱う際、国語の先生たちが「ああ、詩か!やりたくねえなあ」と思うシリーズNo.1かもしれません。というのも、詩の世界というのはかなり観念的すぎるので、ただでさえ「何をどう回答すれば正解かわかりづらい国語」の世界の中でも、さらに一層わかりづらい代物だからです。
だいたい、国語教師の興味関心は 小説>評論>短歌・俳句>詩歌 の順になってるような気がするのですがどうでしょう。
たまーに、中国ブンガク専攻出身の方で「私は漢詩が好きなんだぜっーっく」という奇特な人もいるのですが、それはさておき。
従って、日本文学の詩の授業で教えることなんて限られていて、「定型なのか自由型なのかとか、韻の踏み方とか、オノマトペでゆあーんゆよーんとか」適当に喋ってりゃなんとかなるのです。
あ、けっこうひどいことをさっきから言ってますが、元国語教師なので、本音です(^^;;
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というわけで、教えてるほうもあまり気が乗っていないことも多い詩の授業ですが、作らせるのはわりと簡単なので「さあ、詩を作ってみよう」なんてことをやらされる生徒もたくさんいます。
けっこう短い時間で「詩」っぽいものが完成し、そしてそれが「いいのか悪いのか誰もわからない」という状況が生まれるので、授業の終わりにはみんなそれなりに満足するという素晴らしい単元ですね(苦笑)
さて、現代の日本において、結局誰もよくわかっていない「詩」ですから、この世界における「詩」の扱いも、相当ひどい目にあっています。
参考までに、うぃきぺでぃあを「詩人」で引いてみてください。2行目でズバズバ言われています。
<詩作のみで生活している人はほとんどおらず・・・・>
はい、そうですね。クリエイターとして、やっていけている詩人は「いない」と断言されているこの在りよう!
高村光太郎は彫刻家で、草野心平はバーのマスターで食ってた、とまで書いてある始末です(爆笑)
なので、ここではっきり言っておきましょう!
「詩」は、詩だけで成立しえない創作物である!と。
詩のzineを作っておられる方がたくさんおられるのを知っている中で、あえてのこの苦言ですが、本当にアナタを愛しているから心から衷心していると思ってください。
「詩」はコラボによってはじめて花を咲かせる創作物なのです!
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いちばんわかりやすいのは「詩×曲」つまり「歌詞」です。詩はうたを伴って絶大な力を発揮します。シンガーソングライターはもとより、うたうことで詩の力を使いこなしているクリエーターは山ほどいます。
また、あいだみつをさんのように「詩×書」というコラボでパワーを発揮している方もいます。
19(ジューク)のメンバーだった326(みつる)さんもそうです。彼の場合は「詩×イラスト」でした。
銀色夏生さんなどは「詩×写真」の作品などを効果的に使っておられました。
さあ、だとすれば、アナタ・ワタシの「詩」は何と掛け合わせれば、より大きく育つことができるでしょうか。
<実習>
詩という表現技法と組み合わせるのに効果的なほかの表現技法を、できるだけたくさん挙げてみなさい。
「えーっ?もう曲も書もイラストも写真も、全部先人がいてやり尽くされてるよ!」
とふてくされる顔が思い浮かびますが、そんなことはありません。
私だったら、こんなことを考えます。
例)励まして欲しい人に、毎月1枚の葉書にしたためた元気の出る詩を定期的に送る「詩×郵便」
例)短い詩に短いメロディと振り付けをつけて歌い上げる動画をyoutubeに「詩×ミュージカル(オペラ)」
例)おみくじ形式の折りたたんだ紙に詩をしたためた、今日のあなたへの「詩×おみくじ」
などなど。
ご存知かもしれませんが「詩のボクシング」なんてイベントもあります。まさに「詩×格闘技(競技)」ですね。
まだ、誰も思いついていない「詩」の生かし方がきっとあるはずです。
ぜひ、探してみてください!
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