こんにちは
今日、ダイヤモンドオンラインを読んでいたら、面白い記事があったのでご紹介します。
(ふだんの私は、ビジネスマンなので、ビジネス記事だって読みます)
「認められたい私、認めてくれない社会 ~承認不安時代の生き方~」
http://diamond.jp/articles/-/39524
梅田カズヒコさんという方が書いておられる連載の第一回ですが、「若者の行動原理は『認められたい』という承認欲求にある、というところから話がはじまります(^^
私の「クリエータ入門講座」で扱っているテーマも、実は「創作者として、いかに認められるか」という話ですから、根っこの部分では繋がっているのではないでしょうか?
ちょっと、穿った見方をすれば、昨今の若い人たちの創作欲求の根っこにも、「実際の社会生活で認められないから、せめて創作活動のジャンルで立ち位置を生み出したい!」という気持ちを抱いている方も、実は多いのではないかと思います。
このあたりは、深層心理的に、けっこうシビアです。そして、現実問題として、「ふだんの生活からの逃避の先に、創作があるのであれば、そりゃ創作活動でも結果は出ないわな」と苦笑せざるを得ないところがあるというか・・・。
ごめんなさい。私は既に40近いおっさんなので、どうしても手厳しい言い方・見方をしてしまいますね(^^;許して下さい。
さて、梅田さんの記事に戻ります。ひと昔前までは「何かを手に入れたい」という欲求が自己承認欲求と端的に結びついていました。
たとえば、わかりやすいのが「いい車に乗りたい・いいブランドのバッグがほしい」というヤツです。
いい車を手に入れる、ということが、社会的に認知され、かっこいいと認められた時代は、「いい車を持っているから、俺はすごいんだ」ということが成り立ちました。ブランドの服を着ているから、「あたしはイケてる」というのも同じです。
ところが、モノがあふれるようになり、モノ中心の価値観が崩壊すると「いいモノを持っているから、認められるべき人間である」とは、回りから思ってもらえなくなります。
したがって、「認められる」ための新たな基準や、価値尺度が必要になるわけですが、これだけ価値観が多様化してくると、何を持って「認められる」のかもわからなくなってきます。
実際問題、現代の若者はその尺度を求めてさまよっていると言っていいでしょう。
いいねの数だとか、リツートの数だとか、SNSにいろいろベタベタ貼るとか、みんな彷徨ってます(笑)
この連載のテーマも、「何者でもないワタシ・アナタが何者かになるための方法」ですから、みなさんの価値尺度探しの旅の一助になっているわけでもあります。そして、クリエータとして、何かを残す、というのは、立派な「認められる」ための価値基準のひとつです。
さて、先日「認められる」ことには段階がある、として3つのステップのお話をしました。梅田さんの記事によると、今度は段階ではなく、範囲もあるそうです。
①家族や親しい人たちに「認められる」こと
②ルールによって役割を与えられたグループの中で「認められる」こと
③世間一般から「認められる」こと
この間お話をした、「クラスタ内で認められる」「社会で誰からも認められる」というレベルの話ともまろやかにリンクしているところがありますが、今回の①~③の分類は、自分の身近なところから社会生活へ向かって、広がっていくイメージですね。
梅田さんの記事は、今後このあたりを社会的側面から考察なさると思いますが、私も楽しみに読み進めようと思っています。
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さて、もうひとネタ。
今度は少し古めの「女性自身」さんのネット記事から。これも面白いです。
お笑い事務所の講師が明かす「売れる芸人」「消える芸人」の境界線。
http://jisin.jp/serial/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84/flash/5160
よしもと、サンミュージック、松竹のお笑い事務所講師の方が、それぞれ「3つのポイント」を挙げて下さってます。
売れる芸人と消える芸人という言葉を、「売れるクリエータ」「消えるクリエータ」と読み替えたらどうなるか!
今回、全く偶然にこの記事を見つけたのですが、「あれ?この話、このクリエータ講座で説明したぞ?」ということが意外に多いように思います。
<よしもとNSC講師の方>
①必要なのは99パーセントの素質と1パーセントの努力
②一方通行ではなく、誰のためにやっているかを認識
③ウケない理由を自分で分析できること
誰のためにやっているかを認識せよ!ということは、この講座の第8回で説明しています。
新しくでてきたポイントとしては、3番の「なぜ自分が世に出ていないか」を客観的に分析できることが大事です。
同じように同人活動をやっていたり、zineを出していたり、いろんな創作的活動をやっているのに、Aさんは何がしかの成果を出していて、アナタ・ワタシは成果が出ていないとします。
その違いがわかる人は、成長します。でも、たいていの人にはその違いがわかりません。クリエータ初心者のみなさんは、「そんなんわからない」で全然かまいません。
ただし、わからなくてもいいですが、成果を出している人から目をそむけないでください。目を背けてそうした人たちの存在を無視したとき、安西先生風に言えば「そこで、試合終了」です。
なので、成果を出している人たちをよく観察して、自分との違いを発見するプロセスに意義があります。その間に、おそらく自分のしょうもない小さなプライドと向き合わざるを得ず、苦悩するでしょう。
その苦悩を乗り越えられたら、「違いがおのずと見えてくる」のです。
<サンミュージックの方>
①とにかくマメであること
②努力+大物を?む要領のよさ
③バイト先で社員に勧誘される人
3番の「バイト先で社員に勧誘される」はいつも言っていることです。ふだんの仕事で頑張れる人は、創作活動でも頑張れる、というヤツです。ジャンルは違っても、「力を発揮できる」体制をとっているからです。
1番と2番は、言い方を代えれば、「いい営業マンになれるよね」ということです。
<松竹芸能スクールの方>
①ファーストインパクトの強さ
②得意ジャンルのスペシャリスト
③自分を客観的に見られる人
1番と2番は、特殊で一部の人しか身につけられないかもしれません。そういう意味では万人向けではないです。しかし、3番は万人に共通しています。
よしもとの方が③で言っていることと同じです。
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☆この講座では、読者のみなさんからの素朴な質問などもお待ちしています。可能な限り、何らかの回答をしてゆきたいと思っています。
では次回をお楽しみに!
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