2024年12月30日月曜日

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作・鼻腔拡張テープ その6 いよいよ完成 手作り 拡張テープ!

  これまで5回に渡って「鼻腔拡張テープ」のしくみについて研究してきましたが、いよいよ今回は「自作鼻腔拡張テープ」の完成版の報告です!


 まず、まとめですが「ブリーズライト」のオリジナルは価格は高いものの、それだけかなり研究されていて、使われている素材も考えうるなかでは最高のものがチョイスされています。 

 なので一枚あたり50円くらいするのは、これはもう致し方ない!とまずは尊敬の念を抱いておきましょう(笑)


 で、その互換品というか、あまたある安めの「鼻腔拡張テープ」は玉石混交で「良さげなもの」もあれば「残念なもの」もあります。こればっかりは実際に試してみないとどうしようもないので、購入してレビューしてみた結果では


■ 100均で売られている製品3点については

■ セリア系・ブレススルーは○ ダイソー系・鼻腔拡張テープは△ ワッツ系・鼻腔拡張テープは△ 


ということになりました。(以前の記事を参照のこと)


 さて、コストでは、100均を利用すると110円で6枚入なので一枚18.4円 一ヶ月では550円くらいかかります。


 アマゾンで最安品を探すと、1枚12〜14円程度のものが見つかるので、一ヶ月400円前後ということになります。もちろん、アマゾン利用でもいいですが、入手性などを考えると「セリアでブレススルーを買ってゆく」のもアリでしょう。


(本家ブリーズライトだと一ヶ月1500円くらいかかりますので、100均でも1/3のコストで済むからです)


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 さて、そこでこの鼻腔拡張テープを自作すると、どれくらいコストを抑えられるのか?ということになります。


 これまで5回の連載を通じて徹底的にこれらの商品のしくみをリバースエンジニアリング(笑)してわかったのは、


■ 肌に貼るテープ基材の粘着力に、まず一定のクリアすべき基準がある

■ プラスチックバーとテープ基材を接着するのにも、クリアすべき基準がある

■ バーの長さや、厚み(反発力)にもクリアすべき基準がある


という3つのポイントでした。今回はいよいよ、これらすべてを満たす製品(?)を世に送り出しましょう!!


 それでは以下作り方です。


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 基準としているのはセリア系・ブレススルーに内蔵されているプラスチックバーです。これを取り出して「再利用する」のでもいいし、後述するように、バーから自作してもかまいません。


 バーから作る場合はペットボトルから切り出します。なるべくつるっとしているデザインのものがよいですね。柄入りはデコボコしています。

 炭酸が強い飲料のものは、PET基材のほかに炭酸抜け防止フィルムが重なっている場合があるので、要注意です。フィルムを剥がすか、ないものを使うか、そのあたりで反発力も変わってくるので、お好みで。

 フィルムなしで炭酸入のものが、もっとも分厚いと思います。



 PETボトルから切り出した「プラスチックバー」は↑こんな感じ。たくさん量産できますし、飲み物を飲んだゴミから取りますので、実質ゼロ円とカウントします。


 ■ サイズは5ミリ✕50ミリ(5センチ)


を基準とします。自作派の方は、数を作ってみながらお好みで調整してください。


 ブレススルーに内蔵されているプラスチックバーも、おなじサイズです(5ミリ✕50ミリ)

 本家ブリーズライトは、より細いものが2本ないし、ラインナップによって3本入っています。(長さはおなじく50ミリ=5センチです)



 次にテープ基材は「ニチバンのテーピングテープ12ミリ・19ミリ 2巻入」を基本としましょう。

 さまざまなサージカルテープ、あるいはポアテープを試しましたが、最終選考に残ったのはこれらです。(ニチバンの布ばんそうこうもOKですが、一枚あたり価格的に↑のテーピングが安いです)


 12ミリを使うか、19ミリを使うかは、人によって好き嫌いあります。


 12ミリが基本。この太さだと市販の鼻腔拡張テープに近いです。ただし、寝ている間に剥がれるなあ、という人は19ミリにしてください。

 19ミリは肌にがっつり付きますので、皮膚を痛めそうと思う方は12ミリを選びましょう。


★ テーピングテープはゴム系接着剤です。ゴムアレルギーの方は注意!

★ 市販鼻腔拡張テープはアクリル系接着剤です。




 テープを切って、プラ板など「いったん仮置してもあとできれいにはがせる台」の上に貼ります。シール台紙みたいなものの上で作業してもいいですね。


 12ミリのほうは7センチに切ります。19ミリのほうは6センチでOKです。

 12ミリのほうは睡眠中に剥がれる可能性があるため、1センチよけいに長くしています。


 先程用意したプラスチックバー(取り出したものor自作したもの)を木工ボンドで貼ります。実は木工ボンドそのものではPET素材は完全には接着されないのですが、ボンドの樹脂でテープ基材に封入してゆく作業を行います。閉じ込めてしまう感じです。



 バーをテープの中央に貼ります。上はブレススルーのバー、下は自作ですが、こうなるとほとんどいっしょですね。違いはほぼありません。コンマレベルで厚みが違うとか、そういう差しかありません。



 バーを封入するために、適当な紙を切って、テープ基材とおなじサイズの紙片を作ります。

 コピー用紙でも、チラシとかの雑紙でも、なんでも大丈夫です。どうせ使い捨てするので、そこらへんにあるゴミでも可。

 写真で使っているのはコピー用紙の裏紙、捨てるやつです。


(使用感をやわらかくしたい場合は、端切れの布とか、和紙とかを貼り付ければ、肌触りのいい風合いになります)



 バーを封入するために、テープと紙片を木工ボンドで接着します。うすーく塗るのでかまいませんが、まんべんなく塗っておきましょう。

 バーの周囲には余白がありますが、そこもボンドをていねいに塗っておいて完全に封入します。

(実験段階では両面テープなども使ったのですが、両面テープだけではバーの反発力に負けて剥がれてしまったので、基材テープと、バーと、紙カバーを樹脂で一体化して封入する感じになります)



↑完成品。


 しっかり押さえて完全封入しています。


 これでボンドが乾くと使えますが、木工ボンドは酢酸ビニルなので、酢の匂いが気になる人が多いと思います。半日程度で完全に乾くと匂いがなくなるので、作ってすぐ使うのではなく、ある程度ストックを作っておいて、あとで使うようにしましょう。


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 さて、気になるコストです。テーピングテープは、

■ 幅12ミリの12mが2巻入で 400円程度(税込み440円くらい)

■ 幅19ミリの12mが2巻入で 600円程度(税込み660円くらい)

で買えます。


■ 幅12ミリバージョンは 約340本 取れます。(@1.3円)

■ 幅19ミリバージョンは 約400本 取れます。(@1.65円)


木工ボンドは300回〜400回分はじゅうぶん入っていますので、これも100均で買えば一回あたり0.3円とかですね。


すると


■ 幅がどちらでも一枚あたり約2円で製作できる


ということになります。


 2円だと一ヶ月分30枚作っても 60円しかかかりません!!


 ていうか、よく考えたらテーピングテープ2巻入を一回買えば、1年間大丈夫、ということですね!(約340〜400本取れるからww)


 ぜひみなさんも試してみてください。



2024年12月15日日曜日

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その5 数々の失敗(屍)を超えてゆけ!

 

 理屈としての「鼻腔拡張テープ」の構造はしっかり理解できたのですが、ではそれを激安で自作再現できるか?というと、なかなかそう簡単に問屋がおろさない毎日です。


 毎晩、自作の実験テープを作っては、途中で剥がれてしまったり、外れてしまったりを繰り返しており、「失敗は成功のもと」を体験している真っ最中!


 では、どんなものを使うとダメか、「失敗作」を紹介してゆきましょう!


 基本的には、6センチくらいのものを作り、二重にしています。真ん中にバーを挟み、上から「ニチバン紙ばんそうこう」(約200円くらい)でフタをしています。





 この「ニチバン紙ばんそうこう」は、ダイソーの鼻腔拡張テープにバーを重ねて貼り付ける際には、かなり食いつきがよかったので、試用しています。




✕✕✕ <プラスチックタイプ> サージカルテープ・ポアテープ



 100均で買えるサージカルテープ系のうち、プラスチック製のものは、瞬殺で外れます。バーの強度うんぬん以前の問題で、接着力が弱いようです。使えません。



✕ <不織布タイプ> サージカルテープ


 プラタイプよりは、接着力があり、肌にしばらく食いつきますが、それでもバーの反発力に負けて途中で剥がれてしまいます。これも残念ながら、長時間の使用には耐えられません。


▲ <綿タイプ> 布ばんそうこう・テーピングテープ

 


 この連載の当初から使っているテープですが、8時間睡眠のうち半分くらいは食いついているのですが、朝方に剥がれてしまいます。ただ、「ダメ」というわけではなく、現在チューニングの真っ最中です。

 どういうことかというと、バランスによって、「肌から剥がれてしまう」場合もあるし「二重箇所のうち、バーだけが持ち上がってしまい、下の部分は肌に残っている」場合もあるのです。

 つまり、バーの二重接着部分の微妙な力加減で「上が剥がれるか、下が剥がれるか」みたいなことが起きているっぽいです。


 チューニング次第では、成功するかもしれません。


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 まだまだ研究は続きます!



ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その4 分解して判明してきたすごい仕組み!

 

 自作の鼻腔拡張テープを作るために、悪戦苦闘しているこの一連の記事ですが、「リバースエンジニアリング」こと「分解」でブリーズライトなどの「仕組み」がかなり判明してきました。


 普通に考えると「あんなもん、テープにプラスチックバーが入っているだけでしょう?」と思いがちなのですが、単純にそれだけとは言えない「科学の粋」が集まっているっぽいのです!


 まず、その一番の肝・ポイントは


「二重構造になっている箇所のうち、プラスチックバーはものすごく強力に接着されている」


という点でしょう。これは分解しようとしてみればわかるのですが、正規品のブリーズライトや、100均ダイソーの鼻腔拡張テープは、「分解しようとしても、そう簡単にはバラせない」という大きな特徴があります。


 とくにダイソーのものは、手でちぎろうとしても歯が立たず、ハサミで慎重に切っていかないとバラすことすら不可能です。二重貼り合わせ部分も、まったく剥がれません。


 オリジナルのブリーズライトのほうも、かなり強固で、なおかつどの製品も、爪などをつかって引っ剥がしにかかると、手が接着剤だらけになり、ベトベトになるのです。


 これはどういうことかというと、バーのテンションに負けないように、実際に鼻に貼る部分の接着剤よりも、はるかに二重構造に封じ込めるほうの接着剤が強力だということを示しています。

(その点、セリアのものが一番二重構造が剥がれやすく、次に、1回めで紹介した互換品が剥がれやすくなっています)




 では、この製品群の科学的なポイントをまとめてみましょう。


■1 二重構造でバーを封じ込めているが、バーの接着が最も強固でなくてはならない。

■2 肌に接着する部分は、ある程度の強固さと、肌を傷めず剥がれる弱さのバランスが重要。

(肌への接着部分よりも、バーの接着部分のほうが勝っていないと、いけない)

■3 テープの端部は、テコの原理が応用されている。形状が重要。

 この形状については、ふつうに考えてもわかりますが、両端が広がっていることで、バーのテンションを分散することができるようになっています。つまり「鼻から剥がれようとする力」を分散させることで、長時間持たすことができるようになっているのですね。


 自作で作ろうとする場合は、この形状を出すのがかなり面倒なので、自作しておられる人の場合、「もとから幅広いテープでベッタリと貼る」ことをやっている人もいますが、そうすると肌への接地面積が広ければ広いほど、肌を荒らす確率が上がりますので、それはそれで問題です。


 かぶれてしまっては接着タイプの鼻腔拡張テープを継続して使えない事態になるので、本末転倒になってしまいますね。


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 まあ、こうしたことを絶妙なバランスで成立させようと思うと、本家ブリーズライトのように「高価格商品になってしまう」というのはよくわかります。


 あまたの類似製品は、どこかの部分をコストダウンしながら(たとえば、基材テープの通気性をなくしてしまうとか、ダイソー系のようにバーをケチるとか、あるいはそもそも人体実験をあまりしておらず、形状だけ真似しているとか)作られているということかもしれません。






2024年11月30日土曜日

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その3 100均の製品レビュー

 

 まいどおなじみ「自作ブリーズライト」「手作り鼻腔拡張テープ」の研究ですが、その構造を再現するには、


 ものすごく奥が深い!


ことが判明してきたこのシリーズ。 やはりオリジナルの「ブリーズライト」は研究に研究を重ねて、値段が高いだけのことはある!という状況です(笑)


 では3回目になった今回は「100均の鼻腔拡張テープ」に注目してみましょう。


 とはいえ100均系、それほどバリエーションが多いわけでもなく、ダイソー系とセリア系の2パターンが主流です。


<ダイソー系> 「鼻腔拡張テープ」 7枚入り



 100円で7枚入っており、一見するとお得です。





 個別包装になっており、清潔感もあります。裏面は通気テープになっており、オリジナルのブリーズライトに近いのはこのダイソー系。


 ただ、最大の問題点があり、それは拡大写真をみてもわかる通り、プラスチックバーの存在感がまったくないことです。つまり、バーが薄く、テンションもありません。


 バーの力が弱いことは、すなわち「しっかり貼れても、鼻腔を持ち上げることができない」という本来的な問題が生じるわけです。


 私が試してみた製品群の中でも、群を抜いて「持ち上げ力」が無く、使っていても効果を実感することができません。


 価格が安くても、バーのパワーがないのは致命的。せっかく基材テープがよさげなのに、もったいないことですね。


★ ダイソー系の再活用・改造方法(補足)

 ダイソーの鼻腔拡張テープは、そのままではプラスチックバーの強度が弱く、使い物になりませんが、一度使って廃棄するものを分解して、中のバーを取り出すと、まともに使えるように改造することが可能です。



 この商品のバーは、かなり強固に接着剤で封入されていて、取り出しにくいですが、取り出したバーには接着剤がまとわりついているので、そのまま「新しい鼻腔拡張テープ」の上に貼り付けます。

 この段階で、バーが実質2枚になるので、テンション強度も2倍にすることができます。


 


 次に、上からサージカルテープ、布ばんそうこうなどを貼り付けて保護します。

上で使ったのは、和紙製のいちばん安いタイプのサージカルテープですが、じゅうぶん持ちこたえました。(もともとの下にある肌色不織布によく食いついたのと、バーに接着剤が残っているので、その相乗効果で耐えられるようです)


 この強度2倍に改造したものは、快適に使えます。というより、強度2倍で、やっと他社製品の1倍と同等程度になる、ということです。



<セリア系> 「ブレススルー」 6枚入り



 




 こちらも個別包装なので、安心。

 基材テープは、両面テープっぽいヤツですが、まあしっかりくっつきます。

 プラスチックバーがしっかりしていて、持ち上げ力もちゃんとあります。

 ダイソー系が「使えない」商品だったのに対して、こちらはバッチリ「使えます」


 この連載の「その1」から紹介している「互換品」に似たような感じの製品ですが、問題なく使えています。ダイソー系より1枚少ないけれど、むこうは1枚多くても全く意味がないため、これでOK。



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<ワッツ・ミーツ系> 鼻腔拡張テープ 6枚入り



 こちらの商品は、クリアタイプとベージュタイプでかなり質感が違います。成分表示的には、それほど差はないのですが、実際の質感はかなり別物。

 

 両方を並べてみましたが、まず「個別包装」ではなく「一括台紙」方式です。ここでコストダウン。

 クリアタイプがビニールやセロハンのテープっぽいのに対して、ベージュタイプは絆創膏のような質感です。




 接着剤そのものはたぶん違いがないと思いますが、基材の違いがはっきりしているので、好き嫌いが分かれるかもしれないですね。

 形状はダイソーに近い、両端がはっきり分かれていないふわっとした形状です。


 さて、この製品、粘着力も申し分なく、途中で剥がれたりすることもないので好印象なのですが(クリアもベージュも、張り付き具合については同じような感じ)、一点だけ大きな問題があります。


 それは、「バーの短さが他製品に比べて、圧倒的に短い」ということです。

 本家ブリーズライトを含めて、他社製品は5センチくらいのプラスチックバーが入っているのですが、このワッツ・ミーツ系のものは3.5センチしかなく、短いです。

 短いがゆえに反発力をコントロールできてはいますが、どうじに「鼻腔を持ち上げる物量が足りない」ということになります。ちょうど鼻の穴の真上の部分に届くか届かないかくらいで、バーが途切れてしまうため、引き上げる「支え」がないわけです。


 鼻の奥のほうだけを引っ張り上げることはかろうじてできますが、鼻の穴の壁そのものをしっかり持ち上げることができないのは致命的です。

 ほかの部分の仕上げが良いだけに、残念ですね。

 

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 こうして100均で取り扱われている3種の商品を比較すると


■ 第1位 セリア「ブレススルー」 ・・・最も標準的な鼻腔拡張ができる

■ 第2位 ダイソー「鼻腔拡張テープ」 ・・・そのままでは✕だが、バーを取り出して二重にすると、まあまあ使える。改造すると次の購入からは、1枚分お得になる。

■ 第2位タイ ワッツ・ミーツ「鼻腔拡張テープ」 ・・・そのままでもギリ使えるが、こどもなど鼻が小さい人向け 


という感じでしょうか。


 こうして考えると、いわゆる「製品」となっているものを使う場合、セリア系で110÷6=18.3円 アマゾンの安いもので12〜13円くらいでしたから、やっぱり月当たり500円前後、ということになりそうですね。


 そこをなんとか、より経済的に運用したい!


というわけで、研究はまだまだ続きます。



(つづく)



 

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その2 研究開始!

 

 前回からはじまった「自作鼻腔拡張テープ」への道! ブリーズライト再利用の研究は続きます。


 まず、前回は二重テープにプラスチックバーを挟み込むスタイルでしたが、上のほうが「剥がれてしまう」という問題が生じることがわかりました。


 よく考えればこれはある意味当然で、テープというのは巻いて売られていますが、重なっている部分がガッチリ接着されてしまったら、テープとして用をなしません。なので、巻いて重なっているということは、上の部分は下から「剥離しやすい」はずなのです。


 従って二重に貼っても、プラスチックバーのテンションに勝てないのは、なんとなく有り得そうですね。


 そこで、一段階、実験方法を変えてみました。



 写真は粘着側から見たものですが、上のテープを大きくしてみたのです。



 前回は上のテープと下のテープがおなじ寸法だったので、プラスチックバーに持っていかれて剥がれてしまいましたが、上のテープを大きくして、かぶせこむように貼ってみました。


 つまり、下のテープは肌に密着し、なおかつ上のテープの両端も肌に密着させれば、持ちこたえるのではないか?と考えたのです。


 ところが、やっぱり3〜4時間くらいで剥がれてしまいました! また失敗!!!


 それくらい、プラスチックバーの反発力は強い、ということです(笑)


  そこで今度は、意地になって、「上のテープの寸法を極端に大きくする」という技を試してみました。


 


 プラスチックバーの寸法が5センチなので、テープサイズを7センチにして、両端1センチずつ外に出したのです。


 そして、「上のテープが持っていかれるのであれば、そもそも二重にせず、一枚でもよいのではないか?」という仮説で、7センチ版の大きいのをベタッと貼付けしてみました。


 しかし、結果はやっぱり失敗!


 これも3〜4時間で剥がれてしまいました(笑)



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 さあて、こいつは面白くなってきたぞ!というわけで、原点に戻ってブリーズライトやその互換品はいったいどうなっているのか、研究は深まります。



 上がオリジナルの「ブリーズライト」で、下が互換品(鼻腔拡張テープ)です。 互換品のほうが薄いですが、全体的に幅が広く「長い」です。粘着力の足りなさを補完しているっぽい。



 拡大図。オリジナルは2本バーが特徴。



 分解して取り出してみると、かなりしっかりしたプラスチックバーであることがわかります。


 


 オリジナルの粘着面。通気性のある基材テープで、しっかりしています。バーが見えないということは裏写りしないくらい基材テープが分厚いことを意味します。(値段が高いだけのことはある)




 一方こちらは互換品。



 粘着面は、いわゆる「両面テープ」みたいな雰囲気。基材テープは薄いです。バーが透けています。


 


 バーは薄めの1本もの。


 自作テープはこの互換品バーを使いましたが、これでも反発力が強く、二重テープが剥がれてしまうわけです。オリジナルのほうの2本バーを使うと、どうなってしまうことでしょうか!


 しかし、どちらの商品にしても、二重になっていて、肌に密着するテープ部と、上からバーを挟み込むテープ部の2層になっていることがわかります。


 中間にバーがあるので、実際は3層ですね。



 この3層構造は、やっぱり重要で、先程の実験で「一枚もの」を作ってみましたが、その場合は「大きな問題」が生じることもわかりました。


 そもそもブリーズライト(鼻腔拡張テープ)は、粘着層が鼻に張り付くことで、鼻の奥を引っ張り上げることが目的です。



  従って、3層がしっかり鼻とくっついていないと、持ち上げることができません。


 ところが1枚物で作ってしまうと、外側から貼り付けはできるものの、バーそのものは鼻に密着していないので、



 両端と鼻のてっぺんこそ密着していますが、肝心の鼻の平面部が十分に持ち上げられないのです。


 つまり、鼻にテープをただ貼り付けているだけで、「引っ張り上げる」という目的が果たせないことになります。

 これだと、微妙に鼻の穴を広げることはできるものの、すぐに鼻から剥がれてしまい、効果が無くなってしまうのです。



(つづく) 




ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その1 沼への入り口!


  わたくし、ちょっと体重が重めなのと、もうじゅうぶんにオッサンになってきたため、いびきもひどいし、「睡眠時無呼吸症候群」気味なところがあります。


 んなことは、まーったく自慢にならないのですが、どうも睡眠の質が良くないようで、たぶん寝ている間に「酸欠」になっているのかもしれません。


 そこで、「鼻腔拡張テープ」を一度試してみたところ、


 ものすごい効果実感!!!


で、これはヤバい!すごい!と虜になりました(笑)


 装着した瞬間から、鼻のとおりが確実に良くなっている感触があり、「吸える!吸えるぞ!」とまるでムスカ大佐のように、酸素の流入を実感しているわけです。


 ところが、この鼻腔拡張テープ、ものすごく高いの!!!いわゆる正規品オリジナルの「ブリーズライト」だと、10枚入りのスタンダードな商品で500円台、おおむね600円弱します。



 つまり、1枚あたり50〜60円するわけですね。毎日使うと30日で、1500円〜1800円くらいする、というなかなかの高コスト体質です(とほほ)




 そこで、1枚あたりの価格を下げようとすると、アマゾンや楽天などで「互換品」を探すことになりますが、



 ↑これ(「鼻腔拡張テープ」)なんかは、120枚(60✕2セット)で1500円くらいでした。約12.5円ということになります。アマゾンで探すと200枚で2400円(約12円)とかもあるので、おおむねこのあたりが最安値という感じでしょうか。

 この12円コースだと、一ヶ月360円くらいで済むことになりますね。

 12.5円でも一ヶ月375円というところです。


 ダイソーには7枚入り、セリアには6枚入りの「鼻腔拡張テープ」が売られています。

 これだと約17円〜18円といったところ。月あたり500円を少し超えます。


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 とまあ、ざっくり考えて一枚15円前後、月あたり500円以下であれば、まあまあ許せる範囲と思いますが、それで正規品の3分の1のコストで運用できることを考えれば、御の字です。


 さて、それよりケチろうとすると、次は「拡張用のプラスチックバーの再利用」を考えることになります。




 ちなみにオリジナルのブリーズライトが上、互換品が下です。

 構造はほぼおなじですが、オリジナルのほうは2本バー、互換品は1本バーになっていて、コストダウンのようすが伺えます。

(ブリーズライトには3本バーの強力タイプもラインナップされています)


 テープの厚みなんかも、互換品のほうが、スッキリしている(薄い)のがわかると思います。



 さて、本題に入りましょう。

 粘着テープ部分だけを取り替えながら、バーは再利用する方法ですが、鼻腔拡張テープのテープ部分はかなり粘着力が高いほうの部類に入るので、チョイスが難しい!


 すでに試された方の情報では、


 ニチバンの「布ばんそうこう」がオススメとのことですが、実はこの商品、ドラッグストアなどで買える民生用医療テープ(サージカルテープ)の中では

「最強」

なんですね。病院で使うプロ用には、もっと強いものがあると思いますが、表示がちゃんと書かれていて

「粘着力 → もっともハード」
「基材強度 → もっともハード」

になっています。ここがミソ。



 ニチバンはいっぱいラインナップがあるのですが、この「布ばんそうこう」が一番強いタイプになっているので、鼻腔拡張テープとしては第一選択になるわけですね。


 これで鼻腔拡張テープを作る場合、2重に貼るため60ミリ✕2=120ミリを一回で使うのですが、5m巻なので42本分取れます。



 この「布ばんそうこう」、一般的には300円くらい、私がドラッグストアでみた最安値は200円くらいだったので、

 1本あたり5円〜7円

で作れることになります(^^)





 さらに安くあげようと思えば、この「ニチバン布ばんそうこう」とかなり近い「布テープで、なおかつゴム系接着剤」の仕様になっている、



 「ニチバン テーピングテープ 12ミリ✕12m✕2本入(非伸縮)」

が候補になってくるでしょう。


 これ、ドラッグストアでおおむね400円くらいなので、理論上200本取れるため、

1本あたり約2円

までコストを下げることができます。


 これなら、一ヶ月の運用で、なんと60円しかかかりません!!!


 毎日の睡眠に使っても、ぜんぜん懐が痛くなりません!!! いえーい!



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 ところが、ここからが問題なのです。実際に「布ばんそうこう」や「テーピングテープ」で鼻腔拡張テープを自作してみたのですが、


 うまくいかない!!!


 そうなのです。単純に作ってもうまくいかないのです。あまりにもこの鼻腔拡張テープは、奥深く、沼が深かったのです!

 基本の作り方は以下のとおり。



 プラスチックバーは5センチくらいなので、5.5〜6センチくらいでテープを切り、2枚のテープで挟み込むように接着します。



 粘着面にバーを貼り付け、さらに二重にします。


 つまり、テープを重ねて、その間にバーを挟み込むわけですね。

 そして最終的には5.5〜6センチで切り取ります。



 ↑これが完成品。


 ところが、これを実際に運用してみると、睡眠時間8時間として、3〜4時間くらいは持ちこたえるのですが、半分をすぎると「剥がれてしまう」のです。


 鼻に接している部分が剥がれるのではなく、二重になっている上のほうが剥がれるのです。

 それだけプラスチックバーの反発力が強いということですね。

 テープ同士の隙間でどんどん剥がれる作用が強まってゆくわけです。




 さて、こまった!これでは自作鼻腔拡張テープの運用ができません!


 そこで、さらなる改良の沼へとはまってゆくのでした。



(つづく)