2025年2月16日日曜日

靴下や布に空いた穴を簡単に直す! 

  こどもができると、服や靴下などにすぐ「穴」をあけてきたり、破れやかぎ裂きがしょっちゅう起こるので、その都度買い直していたらお金がいくらあっても足りません(笑)


 というわけで、服や布製品の小さな穴などの補修方法についてメモしておきます。

 もちろん「縫う」という方法もあるのですが、ちっちゃなアイロンと100均でも揃う補修材料があるので、5分10分でちゃっちゃと直してしまいます。


 まずは道具類から。






 ワッツ系の100均で買えるのが「布用接着剤」と「アイロン接着シート」です。いずれも100円+税 接着剤のほうは、実はコニシの「裁ほう上手」の接着剤とおなじ成分なので少量を安く買えます。

 アイロン接着シートは、ホームセンターの手芸コーナーなどでも、同等品がたくさん売られていますが、これは重宝します。

 接着剤系はいろいろ試したのですが、水分があるので、それが完全に「飛ぶ」「乾く」のに一手間かかります。それに対して接着シートは、最初から乾式でドライなので、アイロンを当てるだけで強度が出るので、早い!



 ついでに、ホームセンターや手芸店で↑の「熱接着補修パウダー」をみつけたら、ひとつゲットしておいてください。こちらも乾式なので、重宝します。

 ボンド型の液状布接着剤が登場するまでは、こちらが主流だったのですが、いまは少しなりを潜めています。


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 というわけで、今回は↑の穴を直します。



 熱補修シートと、てきとうなハギレ布を穴よりすこし大きめに切っておきます。



 こういうミニアイロンをひとつ持っておくと便利!電器屋さんで1000円〜1500円くらいの激安で買えます。大きなアイロンを引っ張り出してこなくてもいいので、よく使っています。



 靴下は裏返しにして、裏から接着します。そして、↑のように、まず熱接着シートを穴の上に置き、



その上に、ハギレを重ねます。これで二重になっていて、アイロン接着します。




 20秒〜30秒ほど熱圧着すれば、きれいに貼り付けできて、完成です。表からみると


 こんな感じ。パッと見には、もう穴がわからなくなっていると思います。

 これで、簡略版としては「完成」なのですが、穴の箇所はハギレだけになっていて薄いので、補強したい場合は次の工程に入ります。


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<補強版>

 

 補強するときは、表側(穴が残っているほう)から、熱パウダーをかけてコーティングします。


 粉になっているので、表側の「穴」が凹んでいるあたりにふりかけて充填します。てきとうに「盛る」感じでOK。それほど厳密でなくてもかまいません。


 パウダーの付属品に「クッキングシート」みたいなのがついているので、それを当てながらアイロンがけをします。プラスチックが溶けるので、それがくっつかないように、ツルツルのシートを乗せておくわけですね。



↑補強終了するとこんな感じです。プラスチックの被膜でカバーされているのがわかると思います。

 これで、ほんとうに完成!


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これまでの工程、1箇所につき5分くらいでできます。


アイロンと補修部材だけ、100均やホームセンターでみかけたら、ついで買いしておくと便利ですよ!




2025年1月23日木曜日

鼻腔拡張ツール ノーズピンをレビュー! O2アップRもね!

 

 前回までは「鼻腔拡張テープ」のレビューや、自作、手作り、再利用の方法についていろいろ考察してきましたが、基本的にテープは使い捨てで消耗品なので、少しずつでもお金が消えてゆきます(笑)


 そこで今回は、ある程度長い期間使える「鼻腔拡張ノーズピン」的なものを使ってみて、その使用感をレビューしてみました。


 おなじみアマゾンなどでは、おおむね4〜5種類くらいの「ノーズピン」や「鼻腔拡張グッズ」が販売されているのですが、構造的にある程度しっかりしているのは、下の2種類だと思います。


<鼻スッキリ O2アップR>


 まずは東京企画販売 TO-PLANから販売されているもので、日本製の製品です。

 結論から言えば、まずはこの「鼻スッキリO2アップR」を最初に試してみるのがオススメで、たいへんよくできています。

 



 構造的にはシリコン製で、鼻の穴にそって、ぴったり「広げる」感じになります。形状を見るとわかるのですが、鼻の奥に向かって「広がって」います。つまり、鼻腔の奥は本来狭まっているのですが、そこまでは到達せずに、鼻の穴の途中までをしっかり支える作りになっているのです。


 シリコンなので痛くもなく、洗って何度でも使えるので、経済的です。今回写真に写っているのはブルーのレギュラータイプですが、少し小さいピンクの女性・子供用もあります。

 1000円弱くらいで入手できます。


<中国製 ノーズピン>


 それに対して、中国発送で数百円くらいからある「ノーズピン」のシリーズがあるのですが、こちらもまあまあ使えます。



 このシリーズは、おおむね8個などがセットになっており、サイズ違いと、素材違いが一緒に入っています。

 写真の上のほうはラテックス製でかなり硬め、下はシリコン製でTO-PLANのものと、基本的にはおなじような感じです。


 骨組みになっている硬い方は、「鼻腔をしっかり支える」のがコンセプトのようですが、実際には硬さが「痛い」ために、実用は難しいです。この「硬さ」が好きな人には、意外と合うのかもしれませんが、もうひとつ難点があって、隙間がたくさんあることで、ヒューヒュー息に合わせて音が鳴る場合があるので、なかなか微妙な製品だと思います(苦笑)


 逆にシリコン製のほうは、O2アップRと同じで、使用感も似ています。ただしコンセプトには違いがあり、中国製のほうは「鼻腔の奥のほうに向かって細くなっている」ので、鼻腔の奥まで差し込むことを想定しているようです。


 これが人によっては合わない場合があり、途中までしか入らない感じがしたり、奥がむずがゆいように感じることもあると思われます。そうならないように「途中ではさみを入れてカットする」人もいるようですね。

(そうなるとO2アップと意味的にまったく同じになります)



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 どちらがいいか、というのは、まずは「O2アップを試してみる」のでいいと感じました。中国製のものはサイズをいろいろ選べるので、それぞれの鼻のサイズによって選択肢があるのですが、どっちにしても調整が必要だったりするため、まずはO2アップで標準的な状態を把握した上で、サブ的に中国製に手を出すのがいいかな、と思います。


 その他、構造的にいろいろなノーズピン・ノーズクリップが存在するのですが、鼻の入り口だけを広げるものや、



なぜか磁石がついているもの、構造的にはハテナ?なものも少なくありません。


 その点、今回取り上げた2商品については、構造的にはしっかりしていて、理にかなっているので、わかりやすいと思います。


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 さて、では経済的にこうしたノーズピンやノーズクリップだけでいいかというと、風邪を引いたりして鼻の中がグズグズしているときなどは、内部にモノを入れるというのはあまりよくありません。

(鼻水がじゅるじゅるなのに、そこにピンをつっこむのを避けたほうがいいということは、すぐに気づくと思います)


 そうした場合はやはり外部から支える「鼻腔拡張テープ」のほうが実用的です。


 両方をうまく使い分けながら、快眠をむさぼりたいところですね!



2024年12月30日月曜日

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作・鼻腔拡張テープ その6 いよいよ完成 手作り 拡張テープ!

  これまで5回に渡って「鼻腔拡張テープ」のしくみについて研究してきましたが、いよいよ今回は「自作鼻腔拡張テープ」の完成版の報告です!


 まず、まとめですが「ブリーズライト」のオリジナルは価格は高いものの、それだけかなり研究されていて、使われている素材も考えうるなかでは最高のものがチョイスされています。 

 なので一枚あたり50円くらいするのは、これはもう致し方ない!とまずは尊敬の念を抱いておきましょう(笑)


 で、その互換品というか、あまたある安めの「鼻腔拡張テープ」は玉石混交で「良さげなもの」もあれば「残念なもの」もあります。こればっかりは実際に試してみないとどうしようもないので、購入してレビューしてみた結果では


■ 100均で売られている製品3点については

■ セリア系・ブレススルーは○ ダイソー系・鼻腔拡張テープは△ ワッツ系・鼻腔拡張テープは△ 


ということになりました。(以前の記事を参照のこと)


 さて、コストでは、100均を利用すると110円で6枚入なので一枚18.4円 一ヶ月では550円くらいかかります。


 アマゾンで最安品を探すと、1枚12〜14円程度のものが見つかるので、一ヶ月400円前後ということになります。もちろん、アマゾン利用でもいいですが、入手性などを考えると「セリアでブレススルーを買ってゆく」のもアリでしょう。


(本家ブリーズライトだと一ヶ月1500円くらいかかりますので、100均でも1/3のコストで済むからです)


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 さて、そこでこの鼻腔拡張テープを自作すると、どれくらいコストを抑えられるのか?ということになります。


 これまで5回の連載を通じて徹底的にこれらの商品のしくみをリバースエンジニアリング(笑)してわかったのは、


■ 肌に貼るテープ基材の粘着力に、まず一定のクリアすべき基準がある

■ プラスチックバーとテープ基材を接着するのにも、クリアすべき基準がある

■ バーの長さや、厚み(反発力)にもクリアすべき基準がある


という3つのポイントでした。今回はいよいよ、これらすべてを満たす製品(?)を世に送り出しましょう!!


 それでは以下作り方です。


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 基準としているのはセリア系・ブレススルーに内蔵されているプラスチックバーです。これを取り出して「再利用する」のでもいいし、後述するように、バーから自作してもかまいません。


 バーから作る場合はペットボトルから切り出します。なるべくつるっとしているデザインのものがよいですね。柄入りはデコボコしています。

 炭酸が強い飲料のものは、PET基材のほかに炭酸抜け防止フィルムが重なっている場合があるので、要注意です。フィルムを剥がすか、ないものを使うか、そのあたりで反発力も変わってくるので、お好みで。

 フィルムなしで炭酸入のものが、もっとも分厚いと思います。



 PETボトルから切り出した「プラスチックバー」は↑こんな感じ。たくさん量産できますし、飲み物を飲んだゴミから取りますので、実質ゼロ円とカウントします。


 ■ サイズは5ミリ✕50ミリ(5センチ)


を基準とします。自作派の方は、数を作ってみながらお好みで調整してください。


 ブレススルーに内蔵されているプラスチックバーも、おなじサイズです(5ミリ✕50ミリ)

 本家ブリーズライトは、より細いものが2本ないし、ラインナップによって3本入っています。(長さはおなじく50ミリ=5センチです)



 次にテープ基材は「ニチバンのテーピングテープ12ミリ・19ミリ 2巻入」を基本としましょう。

 さまざまなサージカルテープ、あるいはポアテープを試しましたが、最終選考に残ったのはこれらです。(ニチバンの布ばんそうこうもOKですが、一枚あたり価格的に↑のテーピングが安いです)


 12ミリを使うか、19ミリを使うかは、人によって好き嫌いあります。


 12ミリが基本。この太さだと市販の鼻腔拡張テープに近いです。ただし、寝ている間に剥がれるなあ、という人は19ミリにしてください。

 19ミリは肌にがっつり付きますので、皮膚を痛めそうと思う方は12ミリを選びましょう。


★ テーピングテープはゴム系接着剤です。ゴムアレルギーの方は注意!

★ 市販鼻腔拡張テープはアクリル系接着剤です。




 テープを切って、プラ板など「いったん仮置してもあとできれいにはがせる台」の上に貼ります。シール台紙みたいなものの上で作業してもいいですね。


 12ミリのほうは7センチに切ります。19ミリのほうは6センチでOKです。

 12ミリのほうは睡眠中に剥がれる可能性があるため、1センチよけいに長くしています。


 先程用意したプラスチックバー(取り出したものor自作したもの)を木工ボンドで貼ります。実は木工ボンドそのものではPET素材は完全には接着されないのですが、ボンドの樹脂でテープ基材に封入してゆく作業を行います。閉じ込めてしまう感じです。



 バーをテープの中央に貼ります。上はブレススルーのバー、下は自作ですが、こうなるとほとんどいっしょですね。違いはほぼありません。コンマレベルで厚みが違うとか、そういう差しかありません。



 バーを封入するために、適当な紙を切って、テープ基材とおなじサイズの紙片を作ります。

 コピー用紙でも、チラシとかの雑紙でも、なんでも大丈夫です。どうせ使い捨てするので、そこらへんにあるゴミでも可。

 写真で使っているのはコピー用紙の裏紙、捨てるやつです。


(使用感をやわらかくしたい場合は、端切れの布とか、和紙とかを貼り付ければ、肌触りのいい風合いになります)



 バーを封入するために、テープと紙片を木工ボンドで接着します。うすーく塗るのでかまいませんが、まんべんなく塗っておきましょう。

 バーの周囲には余白がありますが、そこもボンドをていねいに塗っておいて完全に封入します。

(実験段階では両面テープなども使ったのですが、両面テープだけではバーの反発力に負けて剥がれてしまったので、基材テープと、バーと、紙カバーを樹脂で一体化して封入する感じになります)



↑完成品。


 しっかり押さえて完全封入しています。


 これでボンドが乾くと使えますが、木工ボンドは酢酸ビニルなので、酢の匂いが気になる人が多いと思います。半日程度で完全に乾くと匂いがなくなるので、作ってすぐ使うのではなく、ある程度ストックを作っておいて、あとで使うようにしましょう。


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 さて、気になるコストです。テーピングテープは、

■ 幅12ミリの12mが2巻入で 400円程度(税込み440円くらい)

■ 幅19ミリの12mが2巻入で 600円程度(税込み660円くらい)

で買えます。


■ 幅12ミリバージョンは 約340本 取れます。(@1.3円)

■ 幅19ミリバージョンは 約400本 取れます。(@1.65円)


木工ボンドは300回〜400回分はじゅうぶん入っていますので、これも100均で買えば一回あたり0.3円とかですね。


すると


■ 幅がどちらでも一枚あたり約2円で製作できる


ということになります。


 2円だと一ヶ月分30枚作っても 60円しかかかりません!!


 ていうか、よく考えたらテーピングテープ2巻入を一回買えば、1年間大丈夫、ということですね!(約340〜400本取れるからww)


 ぜひみなさんも試してみてください。



2024年12月15日日曜日

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その5 数々の失敗(屍)を超えてゆけ!

 

 理屈としての「鼻腔拡張テープ」の構造はしっかり理解できたのですが、ではそれを激安で自作再現できるか?というと、なかなかそう簡単に問屋がおろさない毎日です。


 毎晩、自作の実験テープを作っては、途中で剥がれてしまったり、外れてしまったりを繰り返しており、「失敗は成功のもと」を体験している真っ最中!


 では、どんなものを使うとダメか、「失敗作」を紹介してゆきましょう!


 基本的には、6センチくらいのものを作り、二重にしています。真ん中にバーを挟み、上から「ニチバン紙ばんそうこう」(約200円くらい)でフタをしています。





 この「ニチバン紙ばんそうこう」は、ダイソーの鼻腔拡張テープにバーを重ねて貼り付ける際には、かなり食いつきがよかったので、試用しています。




✕✕✕ <プラスチックタイプ> サージカルテープ・ポアテープ



 100均で買えるサージカルテープ系のうち、プラスチック製のものは、瞬殺で外れます。バーの強度うんぬん以前の問題で、接着力が弱いようです。使えません。



✕ <不織布タイプ> サージカルテープ


 プラタイプよりは、接着力があり、肌にしばらく食いつきますが、それでもバーの反発力に負けて途中で剥がれてしまいます。これも残念ながら、長時間の使用には耐えられません。


▲ <綿タイプ> 布ばんそうこう・テーピングテープ

 


 この連載の当初から使っているテープですが、8時間睡眠のうち半分くらいは食いついているのですが、朝方に剥がれてしまいます。ただ、「ダメ」というわけではなく、現在チューニングの真っ最中です。

 どういうことかというと、バランスによって、「肌から剥がれてしまう」場合もあるし「二重箇所のうち、バーだけが持ち上がってしまい、下の部分は肌に残っている」場合もあるのです。

 つまり、バーの二重接着部分の微妙な力加減で「上が剥がれるか、下が剥がれるか」みたいなことが起きているっぽいです。


 チューニング次第では、成功するかもしれません。


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 まだまだ研究は続きます!



ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その4 分解して判明してきたすごい仕組み!

 

 自作の鼻腔拡張テープを作るために、悪戦苦闘しているこの一連の記事ですが、「リバースエンジニアリング」こと「分解」でブリーズライトなどの「仕組み」がかなり判明してきました。


 普通に考えると「あんなもん、テープにプラスチックバーが入っているだけでしょう?」と思いがちなのですが、単純にそれだけとは言えない「科学の粋」が集まっているっぽいのです!


 まず、その一番の肝・ポイントは


「二重構造になっている箇所のうち、プラスチックバーはものすごく強力に接着されている」


という点でしょう。これは分解しようとしてみればわかるのですが、正規品のブリーズライトや、100均ダイソーの鼻腔拡張テープは、「分解しようとしても、そう簡単にはバラせない」という大きな特徴があります。


 とくにダイソーのものは、手でちぎろうとしても歯が立たず、ハサミで慎重に切っていかないとバラすことすら不可能です。二重貼り合わせ部分も、まったく剥がれません。


 オリジナルのブリーズライトのほうも、かなり強固で、なおかつどの製品も、爪などをつかって引っ剥がしにかかると、手が接着剤だらけになり、ベトベトになるのです。


 これはどういうことかというと、バーのテンションに負けないように、実際に鼻に貼る部分の接着剤よりも、はるかに二重構造に封じ込めるほうの接着剤が強力だということを示しています。

(その点、セリアのものが一番二重構造が剥がれやすく、次に、1回めで紹介した互換品が剥がれやすくなっています)




 では、この製品群の科学的なポイントをまとめてみましょう。


■1 二重構造でバーを封じ込めているが、バーの接着が最も強固でなくてはならない。

■2 肌に接着する部分は、ある程度の強固さと、肌を傷めず剥がれる弱さのバランスが重要。

(肌への接着部分よりも、バーの接着部分のほうが勝っていないと、いけない)

■3 テープの端部は、テコの原理が応用されている。形状が重要。

 この形状については、ふつうに考えてもわかりますが、両端が広がっていることで、バーのテンションを分散することができるようになっています。つまり「鼻から剥がれようとする力」を分散させることで、長時間持たすことができるようになっているのですね。


 自作で作ろうとする場合は、この形状を出すのがかなり面倒なので、自作しておられる人の場合、「もとから幅広いテープでベッタリと貼る」ことをやっている人もいますが、そうすると肌への接地面積が広ければ広いほど、肌を荒らす確率が上がりますので、それはそれで問題です。


 かぶれてしまっては接着タイプの鼻腔拡張テープを継続して使えない事態になるので、本末転倒になってしまいますね。


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 まあ、こうしたことを絶妙なバランスで成立させようと思うと、本家ブリーズライトのように「高価格商品になってしまう」というのはよくわかります。


 あまたの類似製品は、どこかの部分をコストダウンしながら(たとえば、基材テープの通気性をなくしてしまうとか、ダイソー系のようにバーをケチるとか、あるいはそもそも人体実験をあまりしておらず、形状だけ真似しているとか)作られているということかもしれません。






2024年11月30日土曜日

ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)の再利用 自作鼻拡張テープ その3 100均の製品レビュー

 

 まいどおなじみ「自作ブリーズライト」「手作り鼻腔拡張テープ」の研究ですが、その構造を再現するには、


 ものすごく奥が深い!


ことが判明してきたこのシリーズ。 やはりオリジナルの「ブリーズライト」は研究に研究を重ねて、値段が高いだけのことはある!という状況です(笑)


 では3回目になった今回は「100均の鼻腔拡張テープ」に注目してみましょう。


 とはいえ100均系、それほどバリエーションが多いわけでもなく、ダイソー系とセリア系の2パターンが主流です。


<ダイソー系> 「鼻腔拡張テープ」 7枚入り



 100円で7枚入っており、一見するとお得です。





 個別包装になっており、清潔感もあります。裏面は通気テープになっており、オリジナルのブリーズライトに近いのはこのダイソー系。


 ただ、最大の問題点があり、それは拡大写真をみてもわかる通り、プラスチックバーの存在感がまったくないことです。つまり、バーが薄く、テンションもありません。


 バーの力が弱いことは、すなわち「しっかり貼れても、鼻腔を持ち上げることができない」という本来的な問題が生じるわけです。


 私が試してみた製品群の中でも、群を抜いて「持ち上げ力」が無く、使っていても効果を実感することができません。


 価格が安くても、バーのパワーがないのは致命的。せっかく基材テープがよさげなのに、もったいないことですね。


★ ダイソー系の再活用・改造方法(補足)

 ダイソーの鼻腔拡張テープは、そのままではプラスチックバーの強度が弱く、使い物になりませんが、一度使って廃棄するものを分解して、中のバーを取り出すと、まともに使えるように改造することが可能です。



 この商品のバーは、かなり強固に接着剤で封入されていて、取り出しにくいですが、取り出したバーには接着剤がまとわりついているので、そのまま「新しい鼻腔拡張テープ」の上に貼り付けます。

 この段階で、バーが実質2枚になるので、テンション強度も2倍にすることができます。


 


 次に、上からサージカルテープ、布ばんそうこうなどを貼り付けて保護します。

上で使ったのは、和紙製のいちばん安いタイプのサージカルテープですが、じゅうぶん持ちこたえました。(もともとの下にある肌色不織布によく食いついたのと、バーに接着剤が残っているので、その相乗効果で耐えられるようです)


 この強度2倍に改造したものは、快適に使えます。というより、強度2倍で、やっと他社製品の1倍と同等程度になる、ということです。



<セリア系> 「ブレススルー」 6枚入り



 




 こちらも個別包装なので、安心。

 基材テープは、両面テープっぽいヤツですが、まあしっかりくっつきます。

 プラスチックバーがしっかりしていて、持ち上げ力もちゃんとあります。

 ダイソー系が「使えない」商品だったのに対して、こちらはバッチリ「使えます」


 この連載の「その1」から紹介している「互換品」に似たような感じの製品ですが、問題なく使えています。ダイソー系より1枚少ないけれど、むこうは1枚多くても全く意味がないため、これでOK。



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<ワッツ・ミーツ系> 鼻腔拡張テープ 6枚入り



 こちらの商品は、クリアタイプとベージュタイプでかなり質感が違います。成分表示的には、それほど差はないのですが、実際の質感はかなり別物。

 

 両方を並べてみましたが、まず「個別包装」ではなく「一括台紙」方式です。ここでコストダウン。

 クリアタイプがビニールやセロハンのテープっぽいのに対して、ベージュタイプは絆創膏のような質感です。




 接着剤そのものはたぶん違いがないと思いますが、基材の違いがはっきりしているので、好き嫌いが分かれるかもしれないですね。

 形状はダイソーに近い、両端がはっきり分かれていないふわっとした形状です。


 さて、この製品、粘着力も申し分なく、途中で剥がれたりすることもないので好印象なのですが(クリアもベージュも、張り付き具合については同じような感じ)、一点だけ大きな問題があります。


 それは、「バーの短さが他製品に比べて、圧倒的に短い」ということです。

 本家ブリーズライトを含めて、他社製品は5センチくらいのプラスチックバーが入っているのですが、このワッツ・ミーツ系のものは3.5センチしかなく、短いです。

 短いがゆえに反発力をコントロールできてはいますが、どうじに「鼻腔を持ち上げる物量が足りない」ということになります。ちょうど鼻の穴の真上の部分に届くか届かないかくらいで、バーが途切れてしまうため、引き上げる「支え」がないわけです。


 鼻の奥のほうだけを引っ張り上げることはかろうじてできますが、鼻の穴の壁そのものをしっかり持ち上げることができないのは致命的です。

 ほかの部分の仕上げが良いだけに、残念ですね。

 

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 こうして100均で取り扱われている3種の商品を比較すると


■ 第1位 セリア「ブレススルー」 ・・・最も標準的な鼻腔拡張ができる

■ 第2位 ダイソー「鼻腔拡張テープ」 ・・・そのままでは✕だが、バーを取り出して二重にすると、まあまあ使える。改造すると次の購入からは、1枚分お得になる。

■ 第2位タイ ワッツ・ミーツ「鼻腔拡張テープ」 ・・・そのままでもギリ使えるが、こどもなど鼻が小さい人向け 


という感じでしょうか。


 こうして考えると、いわゆる「製品」となっているものを使う場合、セリア系で110÷6=18.3円 アマゾンの安いもので12〜13円くらいでしたから、やっぱり月当たり500円前後、ということになりそうですね。


 そこをなんとか、より経済的に運用したい!


というわけで、研究はまだまだ続きます。



(つづく)