あまりにもアホすぎて、自分でも笑ってしまうしかないのですが、今更ながら
PupyLinuxのUSBドライブが巨大化する問題
について、「あ!そうだ!」とその方法に気づいてしまいました。
知っている人にとっては「なーんてことない話」なのかもしれませんが、逆に今までなぜ気づかなかったのか?と自分が空恐ろしくなります(^^;
これ、どういう話かというと、PuppyLinuxはUSBメモリにインストールすると、そのままUSBメモリだけで作動させられる個別の環境になるのですが、PuppyLinuxは、本体がごく小さく、メインメモリにすべてを一旦全部放り込んで動作するため、めちゃくちゃ速いという特徴があります。
逆に、メモリ内部で完結しているため、仮にそのPupyLinux上でなにかファイルを生成しても、そのままでは「実態としてはメモリ内部に存在するだけ」で、どこにもファイルは保存されていません。
なので、PuppyLinuxでは、「定期的、あるいは任意の時に、ファイルを実際のUSB側に書き出す」という作業をしたり、「電源を落とすときに、今日のすべての書き換え、変更を保存する」という動作をさせます。
逆に言えば、保存作業をしなければ「立ち上がったときのクリーンな状態」をいつも維持できるので、この構造は良し悪しですが、おもしろいと思っています。
さて、たとえば今私がPuppyLinuxを立ち上げた環境だと
2GBのUSBドライブにPupyLinuxが入っていて、実際には1.2GBぐらいしかシステムに使っていないことがわかります。
ところが、最初は1.2GBだとしても使っているうちにファイルが増えるので、総量が増えてゆきます。
仮に何かをインストールすると、このUSBメモリの内部の量も増えてゆくわけですね。(当たり前)
で、その容量がどれくらいあるか、保存ファイルの領域がどれくらいあるかは、
赤い矢印の部分に「緑色の入れ物」のアイコンがあるので、ここでわかります。緑から黄色になり、赤色の入れ物になると「容量がありませんよ」というわけです。
ただしこれはPupyLinux内部の「保存領域」の話で、通常は512MBで、任意に増やすことができます。ただし本物のUSBメモリの総容量を超えることはできません。
PupyLinuxをUSBドライブ運用していると、ここがどんどん肥大化してゆき、1GBとか1.5GBとか、しだいにでっかくなります。
問題はこのファイル容量がでっかくなると、毎回あるいは任意の「保存」時間の際にも、ファイル容量に応じて「保存時間が長くかかる」ようになることです。
要するに、PupyLinuxはシステムがまるごとメモリ内にいたのを、USBに戻すので、システム全体が肥大すると書き戻すにも時間がかかるようになるわけです。ああ、めんどくさい。
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まあ、原理的にPupyLinuxはそういうしくみになっていて、保存領域が肥大することは、まあ「仕様です」なのですが、考え方を整理すると、
「あれ?なんでもかんでも肥大化させなくてもいいんじゃない?」
ということに気づきました。
どういうことか整理しますと、
◆ PupyLinuxにインストールした新しいソフトウエアなどは、もちろんシステムに組み込まれるから、保存領域内部に入り込んでも致し方ない。ていうか、それで正しい
ということがまず一点です。ところが
◆ システムに組み込まなくてもいい、ただの生成ファイルであれば、別に毎回メモリ内、システム内に置いておいて起動や終了ごとに出し入れしなくてもいいんじゃない?
ということなんです!
たとえば
◆ ネットから拾ってきた画像とか、ソフトウエアで作った文章とか、作成したテキストファイルとか、そういうものは、システム内部に保存する意味がない
ってことです。
たとえば例ですが、今回画像をキャプチャしたファイルは左上の「フォルダ」という内部に生成されています。
ここに置いてあるかぎりは、起動ごとにロードされたり、またUSBに書き戻されたりするわけです。無駄ですよね??領域もでかくなるし。
そこで、「フォルダ」の内部をできるだけクリーンにするには、生成されたファイルを
普通に左下のほうに見えている「ドライブアイコン」のうち、USBドライブをマウントして、そこに「移動」させればいいのです。
3つめのドライブなのは、通常このPCではWindowsが動いていて、sda1とsda2ドライブは固定になっているからです。
これも面白くて、USBで起動しているのに、デフォルトでこのUSBドライブはマウントされておらず、中身も認識していません。(言ってることわかるかしら??)
で、改めてクリックすると「マウント」されるので、そうすると普通にアクセスできますから、生成されたキャプチャ画像ファイルを、そっちへ持って行けるのです。
そうするとUSBドライブに保存されているファイル容量としては総量は同じだけれど、PupyLinuxのシステム保存容量は「増えない」んですね。
システムの外にファイルを持っていったから!!
この方法だと、PupyLinux内部にある「ダウンロード」フォルダの中身なんかも、任意で外へ移動させることができます。
こうして
◆ システムにインストールしたファイル以外は、全部保存領域外へ持ち出せる
ということが可能になるのです。
ブラウザの一時ファイルとかキャッシュなどは、どうしても溜まってゆきますが、それ以外の生成したファイルはシステムに残さないので、保存時間も短いままでOK。
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なおかつ良いことがあって、この方法でシステムの外に出したファイルは、USBドライブを他のパソコンに挿せば普通に読めるんですね。
(PupyLinuxの内部に保存されたファイルは、外部からは読めない)
なので、PuppyLinux上で仕事をして作ったファイルを、あとで持ち運びして他で作業するときにも超絶便利です。
ハリウッド映画に「インセプション」という面白いのがあって、夢の中へ何層構造にもどんどん入り込んでゆく話なのですが、まさにPuppyLinuxでも同じようなことができるのです。
PuppuLinuxというシステムの「中」へ入り込んでゆくこともできるし、そこから「外」へファイルを送り出したりもできる、というわけ。
この重層構造は、ほかのLinuxではあまり見られないタイプなので、ぜひPuppyユーザーはこれを活用してみてください。
おしまい。