おひさしぶりです、こんにちは。
ここのところずっとネット関係の「やらせ投稿」とステルスマーケティングについていろいろ議論が巻き起こっているので、僕なりの覚書を。
ヤフー知恵袋でもやらせ投稿…揺らぐ信頼性
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120116-00000679-yom-soci
↑みたいな記事が、どんどん出てきていますね(^^;
カンタンにまとめると、一連の問題は
「口コミの評判を参考に、一般消費者がサービスや会社を選ぶときに、投稿されていた口コミそのものが、業者の『自作自演』口コミだったり、そういうものを請け負う会社が明るみに出た」
ということです。
そういう手法を「ステルスマーケティング(略してステマ)」と呼ぶんだそうで。
①偽口コミを依頼する企業の倫理的・商業的問題点
と
②それを請け負う会社の倫理的・商業的問題点
のどちらもが、いま注目されているということですね。
で、僕自身の感想。
基本的には、商業的な宣伝というのは「やらせ」の部分がどこかに存在することは否めません。
たとえばCMに登場する有名人が、「実際に商品の使用感を体験として話しているのではない」ことは当然のことです。
また、アフィリエイトに代表されるように「公的存在としての有名人に限らず、私的存在である個人に対価を支払ってCMしてもらう」ことも当然あります。
その人が、実際の使用感について述べてアフィリエイト報酬をもらっているかどうかを証明する手段や手法が確立されていない以上、「偽口コミ」によって対価が発生することはあり得る、と考えられるでしょう。
「素人に化けて業者が口コミを発信することが問題」という見方もありますね。しかし、アフィリエイトや、商品感想を中心にブログ活動している個人が数十万円も儲けているとしたら、それはすでに「プロ」じゃないか、とも思います。
つまり、この問題を「本質論」で語るのはとても難しいわけです。
本質的には、そういうあやしげな微妙な問題って、たくさんあるし、それらの大半があまり追求されずに成立している、というのがこの世の中なのですから。
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数年前に、僕自身が体験したのは、とある大手検索サイトが主催した作品コンテストで、1位の賞金が100万円、という大会があったのを思い出します。
その大会は、2位以下には賞金がなく、そして1位の選出方法は、「ネット上の投票の多さで競う」というものでした。
残念ながら、僕の作品は投票数では2位で、つまり一円もゲットできなかったのですが、1位になった作品というのは、「全然関係のない別のジャンルのブログで有名だったある方」の作品だったということが、ふたを開けてみたらわかったわけです。
つまりこういうことです。
その有名なブロガーの方の作品を、彼はブログで「こんなのに出品したから見てね!」と
書きます。当然、投票数はうなぎのぼりです。
片や僕をはじめ、その他のどノーマルな応募者たちは、どれだけ友達に「こんなのに出品したから見てね」とお願いしても、応募数ではたちうちできませんよね。
そして、結果はそのままそのとおりになったわけです。
そのとき感じたのは、マーケティング的に大事なのは「その作品の真の優劣」ではない、ということです(笑)
負け惜しみみたいなので、別に僕の作品のほうが良かったとか、そういう主張をするつもりはないのですが、
「ああ、勝負って、そこ(土俵としての公平性)じゃないんだ」
と妙に納得したのを思い出します。
ネット上の投票や評判というのは、どうしてもそういう側面があります。母数はけして「全ての人の意見の総数」ではないので、恣意的になりがちです。
しかし、現実世界のそういうところがあって、「投票率30%の選挙で過半数を取った人が、ほかの70%の人からどう思われているかはわからん」というのも似ています。
ぶっちゃけ、そういう意味では「民主的な決め方」というのは公平ではないし、「素人(であれ玄人であれ)口コミ」は信頼できない、ということのほうが真実なんでしょうね(笑)
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